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2025/09/06

■ まなぶ ■ 文具店の"手帳見本"


水路に沿った歩道(🔗8/14)をあるいて、日々の買い物ついでにLoftに立ち寄ります。

 2026年版手帳が出そろい始めています。拝見するのが楽しみなのが、各社の店頭用見本(🔗5/6)。

 いずれの「書き込み済み見本」でも、自分で具体的に使う場面に当てはめてみると、次々とヒントとなって、あれこれ想像が膨らみます。


Nolty website

 いくつか見て、感銘を受けたのもののうち、能率手帳のNoltyについてちょっと。

 良いです。密度が高く、開発者によって込められた思いや努力の積み重ねが感じられます。見開き週間バーチカルと週間レフトがあり、個人的に前者に惹かれます。ビジネスパーソン向けですが、中高校生向け版も出しています。

 しかも、別途47ページに及ぶ「実践手帳活用術」という冊子もあり(オンラインでも公開)、フランクリン手帳の教えに比して、教条主義的色彩が後退し、やさしい語り口で、私でもすぐに始められそうです。

Nolty website

 まるっきり一人で仕事をしていたので、"24時間の休日"というものは年間0日だった過去二十数年間。大企業に雇われ会社の用意してくれた予定フォームを疑問なく利用し会社に予定管理してもらえればそれなりにラクかどうか知らないのですが、一人で多様な業務を分刻みで次々こなすにはどうすりゃいいのか悩むも、出来合いの手帳やフォーマットには何の魅力も感じず、予定の時間管理はMS-OutlookとGoogle Calendarで、構想や反省には、自分専用レフィルフォームをPC(MS-Word)とプリンタで作っていました(🔗8/7)。

 ...のですが、カックリと時間的に余裕ができたイマでは、OutlookやGoogle Calendarを使って分刻みで管理するほど目まぐるしい予定などなく、むしろ、わざわざお金を出して既製品を買い、それを重圧にして、時間を浪費したり徒過しないように指示される方がよいのかな、とさえ思っています。

2025/08/27

■ まなぶ ■ 変わった鉛筆


自宅倉庫にある"風変わりな鉛筆"。

 ウッドにクリア塗装の美しい3本は、"技術家庭科用"の鉛筆です。昭和の時代に、中学入学時に、入学準備用品として、精密で立派なコンパスやデヴァイダ(いずれも両脚中折れ、針は焼き入れ炭素鋼)とともに、製図用品一式を学校によって押し売りされました(とはいえ、居住地の学区となる市町村立の中学では"技術科用製図用品"までは強要されなかったそうです、兄弟姉妹によると)。

 手元には「全線用」「半線用」「細線用」の3本が生き残っていました。他に「矢印用」を加えて4本セットだったと思います。「矢印用」はHBだったので、筆記用に流用したのでしょう。残ったこの3本は、F, H, 2Hだったので硬く筆跡が薄く、筆記には向かなかったので、今日まで生き残っているんだと思います。


 これはトンボ鉛筆製ですが、他にまったく同じ規格で製造されたコーリン鉛筆製もあったと記憶しています。他学年の人の物を見て、まったく同じ塗装デザインなのにコーリン鉛筆製だったので、意外な思いをした50年ほど前の記憶が...。

 トップ画像銀色の鉛筆は、"マークシート専用鉛筆"を謳ったトンボ鉛筆製"OMR100"JISマーク入り。これも50年...はまだ経っていないけど、昭和の時代、大学入試"共通一次試験"用に1ダースを購入した残骸の1本。試験実施当局によるお触れでは「"H"の"鉛筆のみ"使用可」でした。今のようにBやHBではなく、また、シャープペンシルは不可でした。

 緑色の"ちからいっぱいがんばろう"と書いてある三菱鉛筆#8800は、下に小学校の名前もネーム入り印刷されています。小学生の時に運動会で入賞して得たものの名残ですので、50年は経ったか...。以前に同時に画像にした鉛筆(🔗2023/9/27)はすべてもう使って小さくなり、今回イマもう捨てる寸前ですが、コレ1本は、使い進む気になれませんでした。でも...

 どれも昭和のもので、ほとんど使っていなかったのですが、ついにすべてを削り進みました。やはりこの夏でお別れです。

2025/08/09

■ まなぶ ■ 木こりの寓話

フランクリンプランナー / 
プランナーガイド

『"手帳 ⇔ 刃を研ぐ"と、すぐ連想する方は、フランクリンプランナーの信者さん』と書いた昨日の一句は、意味不明でごめんなさい。

 イソップ寓話以来2,500年、さまざまなバリエーションのある「木こりの寓話」のことです。

  Google先生に「木こりのジレンマ」で質問してみましょう。

---...---...---


(回答) 次のような状況を表すたとえ話として使われます:

目の前の仕事に忙殺される: 木こりが、刃こぼれした斧で木を切り続けるように、目の前のタスクをこなすのに精一杯で、改善や効率化を考える余裕がない状態。

 効率化の重要性を無視する: 旅人が「斧を研げばもっと効率よく木を切れますよ」とアドバイスしても、木こりは「そんな暇はない」と拒否するように、改善の重要性を理解しながらも、それを後回しにしてしまう。

 生産性の低下: 切れ味の悪い斧で木を切り続けると、作業効率が低下し、成果が出にくくなるように、改善を怠ると、全体の生産性が低下する。

[ 教訓 ] この寓話は、以下の点を教えてくれます。

 改善は重要: 目先の仕事に追われるだけでなく、定期的に立ち止まり、仕事のやり方を見直し、改善することが重要である。

 効率化は長期的な成果につながる: 改善や効率化に時間をかけることは、一時的には手間がかかるように思えるかもしれないが、長期的に見れば、作業効率を高め、より大きな成果を出すことにつながる。

 バランス感覚の重要性: 目の前の仕事と、改善や効率化、自己成長のための時間をバランスよく配分することが大切である。

---...---...---

 フランクリンプランナーは、心がけるべき心理的習慣として、「7つの習慣」を挙げているのですが、その7つ目が、「刃を研ぐ」というスローガンで、手帳に書き込まれた予定に忙殺されることなく、どんな状況に陥っても対応できるよう、日ごろから精神・知識・肉体のレベルを高めておきましょうという趣旨です。

 リンカーンは、「もし木を切り倒すのに6時間与えられたら、最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう」 と応じたそうです。

 職人さんたちから「段取り8割、作業2割」という趣旨の基本的な心構えを複数回聞いたことがあります。昨年は自動車メカの方から、今年に入って塗装工の方から、偶然同じことを聞きました。古今東西どこの起源かはわかりませんが、相通じるものを感じます。

2025/08/07

■ つくる ■ 手帳レフィル


雨ですが、小降りになったので、傘もささずゆっくりあるいて10分あまり、近所のLoftへブラリと...、と書くと、なんだか隔世の感があります。Loftだなんて、大都会にしかないに決まっている高級文具店だったのに...。5月にここにLoftが開店して以来(🔗2025/5/6)、何度も足を運んでいますが、いまだにそのあまりの近さに違和感があります。

 手帳は、8月に入ればもう2026年版が出ている世の中なのですか。ひととおり拝見して、大いに参考になりました。でもまだ各社"出そろっている"とまでは言えないようですね。これからさらにいろいろと"各社見本版"が拝見できるのが、楽しみです。

 以前も書いた気がしますが(🔗2025/6/6)、自分ではここ四半世紀ほど、システム手帳で、レフィルは自作です。自分ひとりがしばらく使うだけのために作ったレフィルのファイルは、エクスプローラーを立ち上げるとMS-Word/MS-Excel文書で300種類ほど...。今は、ごくシンプルにしています。そもそも自分以外絶対に使わないのですから、市販の手帳をマネて凝った造りにしたところで、制約が多すぎて長続きしないです。

 忙しかったつい数年前までは、月間ブロック、週間バーチカル、1日1ページの3種でした。ここ15年ほど、サイズはすべてA5です。

自作レフィル -
週間バーチカル

 これらには、近い未来の予定と結果を記入。日付を書き込む手間を省くために、年度開始時に、1年分まとめて、12カ月および52週間および365日分の、カラー日付入りレフィル、計四百枚余りを、拙いVBAなどを楽しみながら製作してバインドしていました。ま、趣味ですネ。

 今は、「見開き1カ月の月間ブロック」と、「1日見開き2ぺージ」のレフィルのみです。後者には日付を自分で書き込むようにしています。今日が何日何曜日か意識するためです。

自作レフィル -
1日見開き2ページ

自作レフィル - 
月間ブロック

 「見開き1カ月の月間ブロック」は、よくあるタイプですが、上のように余白をたっぷりとっています。5月に、Loftで、「ミドリ」の手帳を初めて見てドキっと気づいたのですが、「ミドリ」の月間ブロックが、私とまったく同じ発想でビックリ仰天。ま、考えつく人は多そうですネ。

- メーカーウェブサイトからの画像の拝借です
アフィリエイトリンクではありません -

 レフィル式の決定的に不便な点は、綴じノート式と違って「すぐに/サっと、めくることができない」という点です。これは、過去の記録を参照したい場合に、めんどうに感じて「ま、いっか」とあきらめるという、記録を活かせない致命的な欠陥です。

 その過去の記録は、月末や年度末にテーマ別にまとめてデジタル文書に転記します。「システム手帳を使う」ということは、「検索や過去参照のためにPCに転記する」ことが大前提です。

 とは言え、手帳のすべてを転記するのはムリ、とあきらめ、のちに参照しそうなことのみを拾い上げているつもりなのですが、Windows95の時代から30年ほど使っていても、「完全に拾い上げた」という感覚は得られていません。その後これら過年度のレフィルをどうするか...。

 皆さん、使用済みの過年度の手帳って、どうしているのかなぁ。既製品を取り上げて「コレ買いました!」「コレ使っています!」「ペンは」「シールは」「バンドは」「デコは」という、ドヤ顔 華やかな記事はネットにあふれています。が、過去の手帳をどう活用または最終処分しているかに関する記事って、ネットには極端に稀ですね。知りたいのはソコなんだけどな。

2025/07/19

■ なおす ■ つけペンと使用済み封筒で


 暑苦しい現実から、今日はこんなふうに逃避しましょう。"気持ちをたてなおす"、という意味の"なおす"。

 使用済み封筒のうち、もっとも多く溜まるのが(もし、捨てずに溜めておくならば、っていう貧相な話ですが)、長形3号(=A4三つ折りサイズ)です。

 20枚程度ずつ、まとめて、4辺を裁断します。


 20cm×10cm程度の、クラフト紙の紙片が、40枚程度できました。

 プリンタで、15mm罫線を印刷。


 今日はつけペン(のうちのGペン)と、いただきもののインクで、Schumann / Dichterliebe Op.48とLiederkreis Op.24 の何曲かを、CDのブックレットを見ながら、ただ意味もなく書き写してみようかな。


 Gペンの感触、クラフト紙のザリザリする書き味、珍しいインク。何も考えずに、なんの遠慮もなく、書くためだけに書き進みます。

 インクも、値段がわからないから、遠慮なく(;^^...ドイツにご滞在の方々から、地元ショップオリジナルのをいただきました。濃紺のインクですが、幽かに緑が入っています。自分の好みはそうだって、伝えていたかもしれませんが、最も惹かれる色合い。ペリカンのエーデルシュタインの"アクアマリン"を濃紺基調にしたような、深く透明な海底の色。すばらしい色合いです。つけペンよりも万年筆の太字でじっくり味わえそうです。

 書くことが、...こんなふうに、こころおきなく、きづかいなく、のびのびと書くことが、いこいのひととき。🔗2023/12/16

感触や筆跡や色や音やインクのほのかな香りを楽しみます...脳にこころよいやすらぎとなっています。

2025/06/06

■ まなぶ ■ 手帳

"note"
(: "クリエイター"を称する方々が、文、画像などを投稿し、
読者と交流できるメディアプラットフォーム)
に掲載の
「# わたしの手帳」の投稿
...その賑わいぶり...

地元のLoft店舗で、手帳の進化を目の当たりにして(🔗5/6)以来、さまざまな"手帳の使い方"を拝見し、感心。これが知的好奇心の充足と、こころの楽しみになり、ウェブページを散策しています。まさに語源本来の"enlitghting"なヒントの連続です。

 もっとも、自分では、手帳の使い方は、もう数十年来、ごくゆっくり変化しつつも、ほぼ決まっています(🔗2023/10/12)。自分では、数十年の試行錯誤の末たどりついた現在の使い方ですので、上の段落のヒントは大いに参考になるものの、自分専用の手帳のために自分で数十年間考えた結論を変える必要性を感じていないです。と同時に、それは自分にしか合わないものですので、その、VBAまで動員してムダに凝ったオリジナルフォーマットに書き込んだヘタな文字をお見せして、ドヤるつもりはないです。

 ので、これから新しい手帳や既製品の手帳を買いそろえたりするメリットは、今のところ感じていないです。でも「これはすばらしい!ぜひ私もコレで!」という手帳やその使いこなしに出会えれば、その時は喜んで帰依するに吝かではありません。「出会えるかも」という幽かな期待も込めて、ネットを散策して楽しんでいるというわけで。

 ご存じかもしれませんが、前向きな生き方の指針を明確にする啓発的なツールとしての手帳、という画期的ジャンルを築いてきたのが、『フランクリン』です。アメリカ建国の父にちなんでネーミングされた啓蒙的な存在です。私は大学時代の1980年代に、アメリカ版のその手帳に接して、激しいパラダイムの転換を強いられました(...大げさなヤツ...)。

 日本にも、その後40年近く経た現在では、これに似た思想の手帳が何種類かあるようです。

 うち、近時人気の伸びが著しい『自分軸手帳』。実物を見たことは無いのですが、その設計思想には、フランクリンと同じ思考ベクトルを有するという点で、惹かれます...とは言ってもやはり、私個人は、他の人気手帳シリーズ同様、確信を得て入信できず、また今となってはお布施の高額さにもちょっと...。傍観者にとどまっています。


 そのウェブサイトで、書き方のサンプルなどを詳細に見て、なるほどと思い、なごんだのが、「やめたい、やりたくないことを書き出す」という提案です;


 もっともな悩みだと思います。多くの人々の共感を誘うと予想できます。で、その解決は!?;


 「全部カネで解決」「家電製品の購入」でケリをつける結論だったとは...。た、たしかにアリか...。問題を書き出した結果、思考を絞ることができ、その結果得られた最適解だったんですねぇ。あのアメリカ史上初の新独裁者みたいな発想ですネ。かの国の建国時の偉人 B・フランクリンやフランクリン手帳の思想とは、若干、袂を分かつものもありそうですが...。

2025/05/21

■ なおす ■ 色鉛筆で記憶し直す


 忘れたくないけれど忘れそうな知識を、色鉛筆で暗記し直します。

 色鉛筆は、実に便利で、かつ楽しいです(🔗2023/8/28)。小学生中学生なら、または美術系の人なら、使っていても周りの理解を得られそうですが、何でもないただのおっさんが使っているところを人さまに見られようようものなら...。

でも、そんなことを気にしないで、一人楽しんでいます。最先端のハイテクなボールペンの持つ雰囲気や上質で華やかな万年筆の持つ雰囲気とはまた別の、親し気で懐かしく、居心地のよい特別な雰囲気があります。もっと普及してほしいです。

2025/05/06

■ まなぶ ■ 数十年ぶりに文具店へ


文具店という実店舗に、考えてみたら、足を踏み入れなくなって数十年...。文房具はすべて、まず予備知識を得、通販で。Windows95を使い始めて以来今日まで、例外なくそうしてきたのか...。いまさら気づきました。

 あるいて10分のエリアに、"Loft"ができました。もしかして便利な所に住んでいないか、自分。ここのショッピングモール(🔗1/20)に数日前に出店とのこと。30年以上前に東京にいた頃に、池袋の本店にはたまに行っていたきりです。

 今日も曇天で寒々しい低温(12℃)ですので、いつものさんぽもいいのですが、気分を変えて、"文具店に行ってみようかな"と。思っただけでもチョっといつもとちがうワクワク感があります。連休で混雑しててもそれはしょうがないかと思い、あるいて出かけました。

 開店時間後まもなくだったので、まだ混雑していないようです。

 まず、「万年筆はいっさいない」、「G2や4C/D等リフィル交換式の高価格帯ボールペンはない」...。客層からして、ま、そうでしょう。

 プラスチック軸の売れ筋普及価格帯ボールペンの品ぞろえは、替芯も併せて、やはり充実しています。


 ノート類も、売れ筋は網羅しています。

 大学生の時を最後に、ノートは買わなくなったのですが、罫線やレイアウトが多様になった実物を、見て楽しめました。ドット罫が主流の地位を窺う勢いですね。私もLibre Writerでリフィルを作ってみようと思いました。


 不意を突かれたのは(?)、手帳とそのリフィルの豊富さでした。


 「(できあいの)手帳を買う」という行為は、ノート同様、私とは無縁です。年来使っている革バインダに、自作リフィルをつくって使っています(🔗2023/10/12)。と同時に、スケジュール・したこと・すべきことの管理はGoogleカレンダーで。


 でも、手帳という製品ジャンルの進化発展は知っていたところ、多種多様な実物を目にして、大いに心を動かされました。選ぶ楽しさがわかるような気がします。


 メーカー試供の"この手帳製品の書き方のサンプル"が製品ごとに競うように置かれていて(このサンプル品が多いのが、やはりLoftなど大手文具店の強みでしょうか)、内容はいかにも「見せるための手帳」としてプロのイラストレーターらが書いた風。ふつうはここまでヴィジュアリスティックに書かないだろうと思える内容で、ちょっとシラケるものもありますが、でもやはり販促企画担当者らの意図通り、強いインパクトを受け、いくつものヒントにもなりました。


 大いに刺激を受け満足して、で、何を買ったかって?...あ、手ぶらで出て来ちゃった...。

2024/01/15

まなぶ - 三菱鉛筆 Hi-Uni 10B の6本を使い切って


 三菱鉛筆 Hi-Uni 「10B」の6本を、ひとまず使い切りました。

 使ったのは、2023年11月1日の新品開封から2024年1月14日まで。

 11/1-11/21の21日間、12/1-12/21の21日間、1/1-1/14の14日間、毎日英文を50文ずつ書きました(1/13&1/14のみ100文)。毎日1時間足らず。この間の合計で2,900文、単語数にして40,880語です。6本合計の値ですので、1本あたりにすると、483文、6,813語です。

 1か月前の2023/12/14の記事に書いた通り、7月から9月まで、同様に使った 三菱鉛筆 Hi-Uni 「2B」は、同じく1本あたり、1,100文、17,380語でした。

 また、従来型高粘度油性ボールペンのパイロット レックスグリップ1.6mm(極太)は、360文、5,700語で1本を使い切りました。通常の、0.5mmや0.7mmの細字なら、もっと長寿だと思います(が、「欧米文を書く」場合には個人的に好みではありません)。

 いずれも、同じ単語集を使っています。

 以上の「1本あたり書ける英単語数」の値を可視化すると;



 油性ボールペンも鉛筆も、一般的に言って、それぞれ独自の存在価値があります。他方で、私が英単語を書く、というごく狭い状況では、「油性ボールペン」と「Hi-Uni 10B」は、筆記量にそう違いはないけれど、まるで別世界です。

 鉛筆の芯濃度「10B」は、特殊な体験でした。以下に感想を;

 良い点として、

1) 「軸を寝かせて(←ボールペンにはムリ)」「どんな粗悪な紙でも(←万年筆にはムリ)」「力を入れずに弱い筆圧で(←鉛筆HBにはムリ)」という条件(🔗2023/6/26ご参照)を、6月のあのときに考えて予想した通り、まさにピンポイントでドンピシャと合いました。一種の理想の筆記具です。

2) 濃く、速く、筆跡も筆圧も文字サイズもたいへんコントロールしやすく、紙の上を舞うような軽やかな書き味です。

 劣った点として;

1) 芯が極端に柔らかいです。使い始める前にまず、電動や手動回転式の鉛筆削り機では、芯が、回すそばから粉々に崩壊して、永遠に削れません。ポケットシャープナーかナイフだけでしか削れません。

2) ほんの少しの筆圧で、いや、紙に少し触れただけで、芯が、「折れる」のではなく「砕ける・崩壊する」。文字を書き続けるには、ちょっと熟練の必要があります。そもそも「10B」は、「画材」であって「筆記具ではない」とわかる瞬間です。

3) 書き始めると、一瞬で芯が減ります。1文(16単語)ほど書くと、もう先端が丸いです。削りたいです。私は、後半は、3文を書くごとに、別な鉛筆を使いました。

 三菱鉛筆 Hi-Uni 10Bの6本を使った2か月半の、「良い点」と「劣った点」をまとめると;

 削っていった鉛筆の後半は、手で持てないほど短いので、ステッドラーの補助軸を使いました(🔗2023/9/26ご参照)が、3文を書くごとに、つまり3分おきに補助軸を付け替えます。この補助軸の使い心地もまた夢のようにすばらしく、自重だけで筆圧ゼロで書き進み、私の手は紙に筆記している感覚がなく、宙を舞っている錯覚に陥ります。また、6本を20分程度で使い切るので、毎日1時間弱の間、6本まとめて削るタイミングが3回程度必要でした。ただ、削るのは、シャープナーを1回転させるだけで、1秒で、薄くシャープな削りカスがシュっと舞い上がって、実に快感です(🔗2023/12/30ご参照)。「道具を使っている」感じを堪能しました。

つまり、自宅以外では使えないほど手間なのは明らか。「10Bの芯」「ステッドラーの補助軸」「自分で砥石を使って猛烈にシャープに刃を砥いだポケットシャープナー」と、極度にこだわった道具立て...。真冬の夜明け前の1時間...。現実を離れた世界へと遊離しました。「君もやってごらん」などとは口が裂けても言えないかも...。

 Hi-Uniの、2Bと10Bを使ったのですが、次は、その中庸を行くことを期待して、6Bを使います。実はもう使い始めています。思った通り、濃く、軽く、それでいて減りは抑えられるようです。三菱鉛筆Hi-Uniと、トンボ鉛筆Monoの両方を試しているところです。違いはあります。が、いずれもとてもよいです、鉛筆の濃度のうちでは、いや、すべての筆記具に勝って!

2024/01/14

■ なおす - おつかれさま


おつかれさまでした。共通テストの受験。ついでに私の鉛筆Hi-Uni 10B も今日で。

 明日から、またあたらしい気もちで、いっしょうけんめいにやろう。



2023/12/30

■ なおす - 鉛筆削りの刃を砥ぐ


ポケットシャープナー(筆箱に入るサイズの携帯用鉛筆削り)で、鉛筆を、毎日1ダース削っています。ここ半年ほど、使わない日はないです。濃度10Bや6Bを使うようになりました。電動鉛筆削りは芯が崩壊して使えないです。

 もっぱら使っているポケットシャープナーは、ステッドラー製の「510 10」ですが、もはや切れ味の減衰は、実用に供せないレベル...。

 切れ味のおちたポケットシャープナーの刃を砥いで使っている人なんて、私の知る範囲では、ネットでの検索も含め、絶無なのですが、9/21に書いた通り(🔗→9/21)、「新聞紙で研いで」います。が、この切れ味の復活はやはり一時的なものです。

 そもそも包丁と違って、削り方と切り方の効率の差は明らかです。たとえば、お刺身のさくを、刺身包丁で、刃のあご(根もと)から切っ先(先端)にかけての小刃部分すべてを使って切っている「引き切り」を、ご覧になったり実践しているかもしれません。物理的に、包丁の刃の断面を鉛直方向に進む(「落とし切り」する)よりも、引いた場合のほうが、剪断される対象物に包身が割って入る厚みが小さくなり、見かけ上の刃角が小さくなります。これによって食材に対する抵抗が少なくなり、切れがよく、切り口が滑らかになります。野菜の場合も、重くて面積の広い菜切り包丁で真上からザッザッザッと落とし切りするのは、しても見ても気持ちの良いものですが、引き切りほどではないにせよ、逆にゆっくり押し切りをした方が、すばやい落とし切りよりも、同じリクツで、切れ味はスムーズで切り口は滑らかです。

 これに対して、鉛筆削りの刃は、そもそもの材質からして、包丁のような刃物鋼とは異なる単なるステンレスです。また、構造的に、引き切りや押し切りのように、刃と対象物の交差は斜めにならず、もろに落とし切りの原理が働きますので、剪断面は荒く、力も必要になり、刃の寿命も短いはずです。

 ゆえに、ポケットシャープナー式の鉛筆削りは、その性能に、価格やメーカーは関係なく、ひとえに「イマこの時点でその刃はどのくらい磨がれている状態なのか」です。ドイツの有名どころのDUX, EISEN, KUMは、お安いものから、目を疑う高額なものまでありますが、「価格と刃の性能」とは、相関係数 r = 0 に近く、正の相関関係はないと思います。ついでに言うなら、包丁全般にそう言えるかもしれません。何万円もの高額な「ダマスクス鋼(っぽい表面模様処理を全ての市販の包丁は施してそう称している)」を購入して、パッケージを開けて砥ぎもせずにすぐ「買っちゃいました~。やっぱ切れますね~。違いますね~。」...あのさ、貝印やパール金属など国内の刃物メーカーの新品なら、980円のステンレス三徳文化包丁でも同じだよ。

以上より、ポケットシャープナーは、いかなる製品であっても、本来的に、寿命は短く、切れ味は悪く、鉛筆の木部分の見た目は荒くなる宿命なはず。

 切れもよく剪断面も滑らかで自在な形状に仕上がるという点で、ベストな鉛筆削り用品は、やはりよく砥いだナイフや「肥後守」です。他方で、ナイフを使う際にさらに必要なのは、コツ・熟練・根性・時間・心のゆとり...。一度に1ダースを毎日削りたいとしたら、このハードルは大きいです。

 そういうワケで、私の場合は、砥石で、この小さな刃を研いでみます...。

 いずれ、「新聞紙でなくて、砥石で砥ごう。そのスキルと習慣をつけて、続けてみよう」...と思っていたのですが、なるべく違いがわかるよう、切れ味を限りなく鈍らせてから砥ぐつもりでした。

 今日はもう限界かと思い、暦もそろそろ替わって良いタイミングです。初めて、砥石で砥いでみます。

 砥ぐ角度を、必至に探して、指が痛いけど、右手で刃の入っていない辺の隅をつまみ、左手の人差し指と中指を刃裏に押し当てて、砥石の長辺を最大限に使って、一方方向にのみ砥ぎ始めます。痛くてむずかしい...。

 ひとまず荒砥#800で100回。ステンレスの刃に返りはつきません...。指が痛いです...。次に中砥#1500で100回。改めてごくわずかに立て気味にしてさらに100回...。うう、痛い...。あ、いちおう返りがついています。片刃なので返しの取りはラクです。

 さらに、仕上砥#4000で100回。そこまでヤルか。でも悔いなくベストを尽くそう。うう、砥石がもったいない...(;^^A。さすがに小刃は0.2mm程度の美しい鏡面になりました。それはいいけど、切れるかな、違いがわかるかな...。

左; before (何度も回すが、木地は荒れ、削りかすはとぎれとぎれ) 
/ 右;after (1回転させただけで、木地は滑らかに光沢、削りかすはかつお節状態。
なお、鉛筆は全く同じ個体(Tombow Mono 6B)。

 削ります...。おぉっ!経験のない軽い切れ味!すぐ鉛筆削りから薄いかつお節がでてきました。1回転させるだけでウルトラシャープです!さすが#4000の威力。新聞紙で必至にやったときも研いだ当初はシャリっと削れたのですが、一瞬にして(数週間で)切れ味は元の木阿弥。今回はどうでしょうか。大いに期待しています。
 でも、新品など及びもしないこんなすばらしい切れ味が得られるなら、毎月砥いでもいいナ...。この点でも、やはり包丁と同じだったんですね。

2023/12/21

■ まなぶ - インク「強色」と鉛筆「Hi-Uni 10B」の減り具合


11/1から開始した、英単語集の例文を書いて、鉛筆とインクの減り具合を見る試み。中間報告というか備忘録です。

 使っている英単語集は、7月のものと同じ(2,100語の見出し語に添えられた2,100の例文。単語数にして33,241語)。(もう単語集全文を5回も書いたのに、記憶の方は...┐( - ω-)┌)

 実施ルールは11/1の通り、万年筆と鉛筆とで、毎日、それぞれ英文を50文ずつ、計100の例文、単語数にして約1500語を、筆記体で書き進みます。

 万年筆インクは、新品の、パイロット万年筆の水性顔料インキ「強色(つわいろ)30ml 黒」「同 ブルーブラック」の2本。使う万年筆は、パイロット万年筆 742 (S)を同時に2本(同じ製品で別の個体)。インクを同時に2本の空(から)カートリッジに充填。

 万年筆で書いた量は、i) 11/1~11/21までの、約16,620語=1,050文 + ii) 12/1~12/21までの、約16,620語=1,050文で、i)+ii)の合計の33,241語=2,100文です。これを、2色(2本)でぴったり均等に使い分けました。

 したがって、1瓶あたりの減った量は、16,620語分ということです。

 ほぼ4,5日おきにカートリッジ(0.8mlくらい)は使い切って、都度補充しました。

 さて、画像を見ると、ほとんど減ってないようですネ。

 太字ででかでかと気分よく書いてきましたが、インクの減りは瓶を目視して2,3mm程度でしょうか。なんとコストパフォーマンスが良さげなのでしょう。この分では1年はもちそうです...。毎日、英文を、一色あたり25文程度、時間にして20分~30分、ずっと書いてきたのにこの減り方ですから、たいていの個人ユーザーにとっては、インク瓶は、1本買えば2年も3年も持つ感じでしょうか。

 鉛筆は、新品の三菱鉛筆「Hi-Uni 10B」を6本。ポケットシャープナーで削っています。今日で実施から42日間終了。

  7月~9月には、同じ「Hi-Uni」ですが、「2B」で試してみました。実施から42日間が終了した8/23の記事の画像と比べます。

左;Hi-Uni 2Bで4200文(8/21)   /   右;Hi-Uni 10Bで2100文(12/21)

 減りはほとんど同じです。右画像の「10B」の方が5mmほど減りが速い程度です。

 が、注意。左画像の「2B」は、42日間で4,200文、単語数にして66,482語を書いた後です。

 これに対し、右画像の「10B」は、42日間で、その半分の2,100文、33,241語を書いた後です。どちらも書く文字のサイズはほぼ同じです。

 つまり、10Bの減りの速さは、2Bのちょうど二倍ということがわかりました。

 「滑らかに、軽く、色濃く書ける」「書いていて楽しい」のは、圧倒的に10Bです。ただし、書いているそばから芯が減って丸まっていくので、私は、5文書いたら次の鉛筆にスイッチしていました。慣れなければ書き進む際のストレスです。慣れれば夢見心地で書き進められます。この10B芯は、本来は筆記用ではなく「画材」であり、「画材を筆記用に転用している」という意識が必要だと思いました。

 引き続き、1/1~1/21の間に、繰り返したいと思います。が、予想では、1月の実施の途中に、イマ使用中の鉛筆「Hi-Uni 10B」 は消耗しきって書けなくなると思います。その際は、100%を万年筆インク(パイロット「強色」)にスイッチします。文字・語数のカウントは検証可能なように心がけます。

2023/12/16

■ こわすつくる - 茶封筒や紙バッグを解体して万年筆用紙に


またせせこましい話を。

 あいかわらず単語集を、万年筆と鉛筆で50文ずつ書き進んでいます(11/1)。単語を覚えるためではなく、芯とインクの減り具合を確認してみたいためです。

 それとは別に、ここ数日は従来型高粘度ボールペンで楽しんでいたのですが、書く文字は小さく、減りの速度は速く、ここいらで気分を変えて、大きい字を、減りの心配がないたくさんあるインクを使って、万年筆でのびのびと書きたい衝動に...。定期的に「小さい字」→「大きい字」と気分が往復します。9/12や9/15にも書いたのと同じ記事だと思って下さい。

 今日は、また溜まってきた、茶封筒角2サイズと、買い物を持ち帰る際にお店でくれる紙製の手提げバッグ(って言うのですか?)を、裁断機で解体してA4サイズにし、PCのプリンタで罫線を印刷し、万年筆ででかでかと書きます。家族親族にも「余ってる使用済み封筒があったら、ちょうだい」などと情けないお願いをして、何枚か集まってきました。単純にうれしいです。

 茶封筒も紙バッグも、クラフト紙ですので、分厚く、万年筆で書くと、実は快適です。

 万年筆も、太字。パイロット(Pilot)製品は何本かありますが、気分転換に、それ以外で書いて、ボヤっと思ったことを、口走る...より入力した方が私は速いかも...。

 紙が万年筆にとっては粗悪な品質(?)なので(だったら書くなよと言いたくなりそうな無理な試みですが)、なるべく気軽に使えてガシガシ書き進んでいける鉄ペン先の太字...こういう製品が無いんですよ、「鉄ペンで極太」。

 個人的好みとして、一般に万年筆は柔らかいほど心が和み使いやすいです。パイロットのカスタム漆、ペリカン(Pelikan)のM1000、パイロット742;F(フォルカン)、と、万年筆ではないのですが、つけペンのうちのGペンです。「柔らかい金ペン」はこの3本で生涯を終えても、もはや何の悔いもなく満足です。

 ガチニブはちょっと...なんですが、今の用途 - 解体した茶封筒や紙バッグのような「クラフト紙」に、いわば書きなぐるのなら、金ペンより鉄ペン、柔らかいニブよりガチニブ...。

 こういう場面で、他の万年筆に疎い私の浅い経験では、いちばん使いやすいと思う「鉄+太字」の条件をみたす万年筆は、台湾のツイスビー(TWSBI) Diamond580のB(太字)です。ペン先はガチニブで、軸も長く剛性感に富み、このジャンルでは突出した万年筆です。とはいえ、購入した数年前に比べると、今では3割も4割も値上げされていて13,200円ですか...。でも品質や実力に比して価格はまだまだ割安と言えます。

 次点が、画像のカヴェコ(Kaweco) SportのBB(極太)です。ペン先はパイロットカクノより小さくチャチで、本体は鉛筆キャップより小さい上、触ってがっかり、剛性感がなくて安っぽいです。が、書き出すと、いっちょ前に「ドイツ製万年筆の極太」の筆跡です。

 有名どころのラミー(LAMY)には、日本国内のラインナップにBがありません。ペリカン「クラシック」は、鉄ペンでBもありますが、2万円という価格は...。アルミ製のKawecoも同断です。パイロットの742の良心的な定価や743の割引後の実売価格とバッティングすると考えると、ありえない選択です。

 日本製でステキなのが、セーラー(Sailor)の「プロフィット・カジュアル」です。この鉄ペンは、ペン先が、Bも、またZ(Zoom;極太)も選べます。出た当初、思わずZに飛びつきました。サイズは、セーラーやプラチナは全般にそうですが、小さくて華奢です。が、Zの筆跡の図太さと書きやすさには感心しました。

 筆跡の圧倒的太さでは、モンブランNr.149のBBB、ペリカンM1000のBBBがありました(オブリーク版も別に存在しました)。試したことがありますが、異常な世界。カリグラフィー用でしょうか、Nr.149はイリジウムが極薄の平研ぎで、18Cだったけど硬く、書いていてちょっと不快でした。M1000のBBBは、イリジウムが巨大な球で、イマ思い出すと喉から手が出てきそうですが、今となっては、世界的にも私の財布的にも入手は絶望でしょう。149のB以上は現時点ではそもそも全て平研ぎで、長時間にわたり「本文」にあたる筆記を続けるのは苦痛です。日本製品にも、三社一様に「M;ミュージック」と銘打って同じ筆跡が得られるペン先ジャンルがあります。やはり平研ぎで、長時間の連続筆記はつらいですが、日本製品は三大メーカーとも、ほんとうに微に入り細を穿つ怒涛のラインナップを揃えてくれるという心づかいがあり、世界に類のない良心的なメーカーばかりです。

 Nr.149やM1000を別にして、実用レベルで最も太いのは、パイロットのC(Coarse)ですよ。繊細なペン先のプラチナでもCがありますが、プラチナのペン先は全体にか細く、本体は全体に小さいです。細やかな日本語向け製品なのでしょう。セーラーのZはすばらしいけれど、パイロットのCは暴力に近い(?)...というわけで、私のような、本来筆記用途のはずがない紙バッグのクラフト紙などに書こうかという野蛮な人間にもたいへん魅力的です、が、Cは金ペンしかないんですよ...残念(と言いつつ、カスタムシリーズでは硬めの912のCを常用しています。画像のような使い方や書き方だと、カートリッジは1時間ももたないです...)。この点で、鉄ペンでも極太ペン種を選ばせてくれるセーラーには、大いに感謝しています。

 と、言いたい放題なわがままでした。反論したくてむずむずしている方もいらっしゃることでしょう。蓼食う虫も好き好きという表現を思い出していただいて、妙なヤツもいるものだと、どうか大目に見てください。おかげで私は、今日は、カヴェコとツイスビーで、大いにストレス解消になりました。年に何回かこういうストレス解消が必要なようです。ふつうの人にとっての「良いお酒をじっくり飲む」「パ~っと飲みに行く」「甘いお菓子を楽しむ」「奮発して外食する」「旅行にショッピングにお出かけする」...どれも私は全く縁がないのですが、それらと同じ行為、「くつろぎ」「精神の解放」だと思います。

2023/11/21

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 英単語集の例文を書く-21日目

※ 左 Hi-Uni-2B (7/21)  -  右 Hi-Uni-10B (11/21)

11/1から始めた「英単語を書く」の最終日。2001-2100の例文を書き終えました。

 使った鉛筆は、三菱鉛筆 ハイユニ Hi-Uni - 10B の6本。今日11/21で、2100の単語に添えられた2100の例文33,241語のうち、半分を書きました。残り半分の例文は、万年筆です。

 7月に同じ試みを、Hi Uni - 2Bの鉛筆を使って実施しました。あの時は、2100の例文全てを、2Bの鉛筆で書きました。(7/21)

 7月は、21日間で、2100文を、11月は、21日間で、半分の1050文を書き、その減り具合を、上の画像で見比べると...ほとんど同じです!左右とも、白いバーコード表示の箇所が消えかけているくらいの使用度でしょうか。

 ということは、10Bの鉛筆ハイユニは、2Bの鉛筆ハイユニに比べて、減りの速度はほぼピタリと2倍だということですね。

 10Bで開始する前は、もっと減りが激しいと予想していました。鉛筆って、やはり長持ちです。なお、私の筆圧は僅少です。書き進む際のハイユニ10Bの感想・インプレ・レビュー(?)に類したことは、11/8に書いた通りです。

 今日までに気づいたことですが、毎日、のべ10本を削ってきた画像右端にあるステッドラーのポケットシャープナー(鉛筆削り)について、2点。

■ 1) 最初は、全部ポケットシャープナーだけで削るのはたいへんな作業だと思ったのですが、コツがあるようです。しかも、一定量を書いたら削る(たとえば「5文書いたら削る」)と決めていれば、減りは一定ですから、シャープナーで何回転させるか記憶できますので、効率よくシャっと一瞬で尖らせることができるようになりました。ヒトに見せたら軽い驚きを惹起する曲芸かもしれないです。こんなワザを会得するとは...。

■  2) 切れ味の減衰が顕著です。ポケットシャープナーという存在は、9/21に書いた通り、研ぎつつ使い続けなくてはならない製品なのだと、認識を新たにしました。近々また分解して研いでみます。

2023/11/08

■ まなぶ - 鉛筆をつかって - Hi-Uni 10B で単語集を書く - 7日目


英単語集の例文を、また書いていくことにして(11/1)、それで鉛筆とインクの減り具合を実感しているところです。

■ 11/1に、「芯の減りは速く、例文を10文(150語程度)書いたら、もう太くて書きづらいです。1本あたり1日150語ほどの使用で続けましょう。」などと書きましたが、10文では、太すぎるようです。

■  そこで、5文(約75語程度)を書いたら、尖らせることにします。

・  画像の上が、7月から9月に、Hi-Uni 2Bで書いたもの。

・  画像の中が、10月に10Bで書いたもの。この時点では2Bに比べるととても太く大きな字になるので、天地幅を10mmから17mmに変更して新たに用紙を印刷し直しました。

・  画像の下が、今朝。尖った芯の鉛筆のみ次々と使うことにしたら、快適です。字のサイズは、2B使用時に近いくらいに小さくなりました。

■  そっと撫(な)でるような感覚で、紙に触れるか触れないかのように書き進み、黒鉛の超微細な粉末が自動的に筆跡となって紙上に残るような、何だか宙に書いているような気がします...ちょっと経験がなかった快感です...(;^^ 

■  …これが「10B」の世界。...最高品質の最高濃度の鉛筆 Hi-Uni 10B...。

■  ほとんど自分だけの独自なあぶない世界に浸っているかもしれません。

■ 「鉛筆なんて使い捨てるただの道具」に過ぎない小中高生などの目の色を変えて勉強しなくちゃだめな若者には、わかってもらえないことでしょう。強い筆圧の彼らには、2Bが好適だと思います。それが本来の鉛筆の存在価値を全うすることなんだと思います。他方で、「鉛筆で書くこと」そのものが目的と化している今の私は、異常な在り方だと認識します。

■  さて、その2Bを、今日、久々に使ったら...。半世紀以上も生きて初めてこの6月に「鉛筆の2B」などという濃い芯を使ったあのとき(6/23)には、あれほど「濃くて柔らかい!」と驚いたのに、今日、2Bを使ったら、「薄い!硬い!ザリザリひっかかる!」と感じました!

■  Hi-Uni 10B にとり憑かれてしまいそうです...。とはいえ、6本の同時進行だと、削る頻度が頻繁です。2ダースくらい同時進行でなきゃダメかも(ますます人目をはばかるべき光景になりそうです)。

■  また、削る際に、芯も同時に削られますが、画像でお分かりのように、芯の太さが、異様な雰囲気を醸し出しています。削りかすには、木片より多い大量の芯が含まれていて、もしかして、筆跡として紙に残る量より、削って捨てる量の方が多いかもしれません (つけペンのインクも、同じ感じがします)。

■  自分史上空前絶後の書き心地といい、無駄になっていく芯の量といい、また一連のこれらに費やす時間や気分といい、「充実した生活」か「非生産的な退廃」かその善し悪しはまた別の価値判断として脇に置くとして、少なくともこれは一種の「贅沢な生活」といえるんじゃないだろうか...。

2023/11/01

■ まなぶ - 鉛筆"Hi-Uni-10B"と万年筆インク"強色"をつかって - 英単語の例文をかく-1


また今日から、7月に続いて、英単語集の例文を書いて、鉛筆とインクの減り具合を実感してみたいと思います。

 鉛筆は、新品の三菱鉛筆「Hi-Uni 10B」を6本、ポケットシャープナーで削り、開始します。

 万年筆インクは、新品の、パイロット万年筆の水性顔料インキ「強色(つわいろ)30ml 黒」「同 ブルーブラック」の2本から、インクを同時に2本の空(から)カートリッジに入れ、それを、パイロット万年筆 742 (S)に挿して書き始めます。

 鉛筆と万年筆とで、それぞれ英文を50文ずつ、計100の例文、単語数にして約1500語を、筆記体で書き始めます。

 使う英単語集は、7月のものと同じ(2100語=2100の例文)、書き進む量も同じです。これで少しは減り具合の比較を客観視できると期待します。

---...---...---

 さて、今日の分の100文(001番~100番)を書き終えて、感じたのは;

1). 鉛筆は、かなり尖らせてスタート。芯の減りは速く、例文を10文(150語程度)書いたら、もう太くて書きづらいです。1本あたり1日10文150語の使用で続けましょう。

2). 初めて使ったインク「強色」の黒は、使い慣れているプラチナ万年筆製「カーボンブラック」と比べて、滑らかさは遜色ないかそれを上回るかもしれません。色の黒さと滑らかさの点で、太字万年筆だからこそハッキリ実感できるのですが、同じパイロット製の定番品である水性染料インクの黒を大きく上回ります。

3). 同じく初めての「強色」のブルーブラックは、同じパイロット製の定番品である水性染料インク「ブルーブラック」と比べると、青の色合いとしては、染料の方が明るいです。強色は、より黒みがかった紺色で、深みがあって、書いた直後はごくうっすらと緑がかっている気がします。この点で、おなじパイロット製の水性染料インク「色彩雫-月夜」と相通じるニュアンスがあります。

 以上の1)も2)も3)も、比較対照したこれまで経験のある品よりも、大いに気に入りました。特別に高級なお買い物をしてうきうきしているって状況じゃないけれど、良い品質のものを使っている感触と充実感に満たされます。明日からまた少しずつ淡々と書きこなしていきたいと思います。

2023/10/27

■ まなぶ - 鉛筆を使って - ハイユニ(Hi-Uni) 10Bで


三菱鉛筆ハイユニ(Hi-Uni)の2Bを使う話を、小学生みたいにワクワクして6月以来書いていますが、9/26にひとまずひと区切りの満足を得ました。

 ハイユニの特性として、「滑らか」という長所も実感しました。この点をもう少し体験してみたくて、その後に10Bを購入したことも、9/26に書きました。

 未曽有の経験にまた興奮(やっぱりおおげさです...)。

 Hi-Uni 2Bと比べます。と、こう感じました;

 長所... いっそう濃く滑らか。鉛筆という製品における、濃さと滑らかさのピークであり限界でしょうか。

 短所... 一瞬にして筆跡が太くなり、減る。それも、「鉛筆」とは思えないような、経験のない極端な速さで、あたかも、少しこすったら溶けてなくなる...とでも言いたい感触です。

 雑感...パステルやチョークとクレヨンの中間のような書き味...といったら「サクラクレパス」ですが、それともまた違います。書き進む際の触感としては、珍妙なたとえですが、栗やさつまいもを蒸して油分を加えて固めた感じで、書くにつれて、そのほろほろした粒子が紙面に黒々と取り残されていく感触です。少しでも力を入れるとほろほろと崩れるようで、強く一押しするだけで芯は根もとまでつぶれてしまいそうです。なるべく力を抜けるだけ抜いて、紙面をそっと滑らせたいです。黒々としているので、つねにシャープな先端を使いたい欲求、と同時にしかし、一瞬にして減るので、もどかしい...その繊細さやはかなさが、大いに魅力的です。

 本来、この「10B」クラスになると、「筆記具」というよりむしろ「画材」です。連続して書き進むには、猛烈に頻繁に鉛筆を削らなくてはだめだろうと予想します。

 筆跡の濃さ太さは、画像の通り。上の緑軸は2Bで、下がHi-Uni 10Bです。画像一番下の印字は、MS-Word上で編集した “Times New Roman”体の8ポイント活字です。

 また、来月11/1から、英単語を筆記体で書き進んでみたいと思います。7/1から3か月間続けた6/30のルールと同じ要領です。

 が、今回は、毎日「100文≒約1,500語」ではなく、その半分の、毎日「50文≒約750語」でいこうかな。

■ また新品の6本を同時に開始します。Hi-Uni 2Bに比べて、どのくらい書けるものでしょうか。

2023/10/12

■ まなぶ - 革手帳の縫製

画像は革表紙の内革(裏側)です

「手帳」ってお使いですか? 中味も装丁もさまざまあって、少しでも興味を持ち始めると、いくらでものめり込みますよね。どんな物を見ても、また、たとえ同じ物でも使っている人により、実に興味を惹かれますし、必ずまなぶ点や尊敬すべき点がいくつも見つかります。

私が使い始めたのはいつだろう、どんな変遷があったろうと、考えてみました。今日はそのハード面だけを振り返ってみます(単なる備忘録です...の割にやはりいつも長いです...)。

小学生の頃にワラ半紙を切って綴じたものや雑誌の付録や市販のお安いお手軽なものを使い始めたのを覚えています。

中学高校で「生徒手帳」というものが配付されましたが、頼ろうとして使いかけては不便な思いをし、やはり、市販の小さいサイズ(A6やB6)の「ノート」を使っていました。

大学生の頃、渡部昇一「知的生活の...」というのが流行し、だからと言ってワインやチーズや京大式カードを買い揃えれば知識人だという世間のカネがありそうなおじさんたちの珍妙な風潮を遠巻きにして眺めていたのですが、そのおかげで、大学1年の頃に読んで感化されていた梅棹忠夫「知的生産の技術」の影響ですでに使っていた京大式B6カードを、もっと自分に合う手帳として作りなおせないか、大いに考え直すきっかけとなりました。

「システム手帳」「ファイロファクス(FF)」などという何万円もする夢のような高級で知的な手帳が存在していると知ったのもこの時。買えるはずもない高級品なので、マネして作ろうと思いました。

レフィルを作ります;当時(1980年代)は「A4」というサイズは大学生にはなじみがなく、B5サイズのレポート用紙や大学ノートの使いかけて終わって余った後半の白いページを、半分のB6サイズに切り、月間予定表と週間予定表のフォーマットを自作します。FFのレフィルを参考にしつつ、当時は毎日使っていたタイプライターで、またその後数年してブレイクした「日本語専用ワープロ」で、FFよりももっと「自分の用途に合った」「より洗練された」フォーマットを作ります(←アッハッハ、笑っちゃいます...)。2穴パンチでB6レフィルに穴をあけて完成。

バインダを作ります;安価なプラスチック製の2穴バインダーの、なんとまぁ強引にも、プラスチックカバーをカッターで好きなサイズ(A5)に切断し、自作レフィルをはさんで、「自作-2穴システム手帳」となります。

 「なんてカッコいい...」と、大いに満足、自分で惚れ惚れします。「FFや(当時出回ってきた)国産の手帳レフィルなんか、ムダなデザインだし、誰にでも合うフォーマットはつまり誰にも合わないフォーマットだよ。その点ボクのは完璧に自分にマッチした美しいレフィル...」の割には、実は、恥ずかしくて人には絶対に見せられなかったり...。自己満足しつつひっそりと使いました。

が、その状態で、タイプライターが日本語専用ワープロになり、それがMS-ワードになり...時は巡って40年もたって...いるというのに、も、もしかして、いまだに「自作レフィル」を延々と作って使っています...。今、気づいてしまいました。今、自分のWindosマシンのエクスプローラを手繰ってみると、「自作レフィル」は、どうやら1997年(お手)製のもの以来、300種類(300ファイル)ほど自作しています...。連綿と作り続けているようです...。開いた口がふさがりません。

バインダーは、この26年間は、革製品を購入してきたようです。これも今、振り返って、気づきました。

その26年前に買ったらしいカーフ革製のシステム手帳サイズ10mm6穴リングのバインダは、うれしくて毎日激しく活用しました。10年ほどして、ブラウンの色が褪せ、革表紙は擦れて繊維がホロホロにほつれて、背の上下は崩壊損耗しついに扉が背から引きちぎれ...。

その手帳の末期の頃に、バッファローカーフ革製のA5サイズ25mm6穴リングのバインダを買い足すように購入。レフィルもサイズも大幅に拡張して、大いに使いました。あまりの良さに、すぐもう1冊購入しました。ここ20年ほど使っています。↑のトップ画像の2冊です。

この2冊は、国産の手帳で、革の品質の良さ手触りの良さや頑丈さや縫製の良さに、いつくしむ気持ちがますます積み重なる一方です。画像の通り、縫製のラインがスっと通り、角の処理もほんとうにていねいです。

国内の革職人さんのまごころを感じます。例えば↓の画像1の、左は20年ほど使っている長財布で、右はそれよりさらにチョっと古い小銭入れですが、角の縫製処理をよ~っく見るほどに、その丁寧さに舌を巻きます(20年使って革のヘリはほつれて立ってきましたが)。20年で安いものを5コ買い替えるより、その5コ分のお金で1コを買って20年使い続けたいです。国内の革職人さんの矜持を実感します。

画像 1  (画像は財布を開いた内革(裏側)です)

さて、前置きはこのくらいにして...えっ!? (;^^A

実は、その最初の革手帳を使い始めた26年ほど前から、革手帳に合わせてレフィルが「6穴」です。レフィルを自作する私のことですから、当然、「6穴パンチ」を持っています、それも6種類も...。どれも、穿孔能力が、2,3枚です。「月間予定」なら、まぁ1年に1回、6枚程度の穴あけ作業で済むのですが、「週間」や「メモ」などは、いちいち2,3枚ずつ穴あけするのはたいへんです...と言いつつ、実はやってきました。

ところが、以前にも書いた通り、私は今、十万枚以上のPPC用紙を抱え込んでいます(6/26ご参照)。その紙がすべて、万年筆インクで盛大に裏抜けする品質だということも書きました。そのせいで、鉛筆だボールペンだと、一人で四苦八苦しているところです。

 この膨大なPPC用紙を手帳レフィルとしても使い回したい、けれど、穴が6穴のものを自作するとしたら、気が遠くなるような穴あけ作業ではないの? 大量に穴あけ可能な2穴にしたいです。手持ちの2穴パンチのなかに、1回に180枚の穿孔能力があるものがあります。

この状況で、大学生のあの時以来、またシステム手帳というものの活用を大いに考え直すべき人生の転換点に逢着しました(また大げさな...)。

「2穴のシステム手帳バインダー」はふつうは売っていないです。大学生のときみたいに、また、プラスチック製の2穴バインダのカバーを切断して穴を開けましょう...か。

 しかし、これまで26年間使ってきたバッファローカーフの革製バインダーから、突如100円のプラスチックバインダーに住み替えるのは、さびしいです...。無いなら、オーダーするという手も...おそるおそるウェブサイトを探ってみます...。

どうせオーダーするなら、この際、とうてい市販品では買えないような、豪華な仕様に...いやそれは本来の目的から逸脱するムダ遣いなので、むしろ、珍妙なサイズにしてみましょう...!?

ここ数年、私は、印刷済みまたは書き込み済みのPPC用紙で、裏が未使用(白い)のもの(=「ウラ紙」)を、A4 > A5 > A6とどんどん半分に切り、そのA6サイズを、大いに活用しています。このサイズなら、何といっても心理的に気軽です。このサイズで2穴にしてみましょう。

国内の職人さんのウェブサイトを見つけました。さっそく、「牛革、A6サイズ、2穴」という変則的なものをこわごわ相談してみます。と、こころよく引き受けてくれました。ありがたい。けど、納期は3か月、金額は払ったこともない高額、と言っちゃ大げさですが、何万円もします。でも、この際試してみましょう。それがおととし2021年の11月。翌2022年の2月に手もとに到着し、使い始めました。↓の画像2の右側です。

画像 2  (画像は表紙の内革(裏側)です)

  「A6サイズ、2穴」は、やはり、使い勝手が良いです。気兼ねなく、大量にレフィルを用意し、遠慮なく書いては綴じ、綴じては捨て、捨てては書き、を繰り返すことができます。うれしい!

 あまり使い勝手の良さに、調子に乗って、もう1冊、今度は「牛革、A5サイズ、2穴」を注文しました。↑の画像2左側の新しいヌメ革のもの(ちなみに、画像1の左は長財布ですが、もとは同じ淡い色のヌメ革です)。2023年6月にお願いし、先月2023年9月に手もとに来ました。これまで20年使っているバッファローカーフA5サイズ6穴の2冊と交代するつもりです。

 同じサイズを手にしたとたん、いやがおうにも品質を比べてしまいます。すぐに、これまで使いなれたバッファローカーフ革(今日のトップ画像)の方が手触りにおいて優れていると感じます。じ~っと見てしまいます。新品の牛革は、革の品質の点ではバッファローカーフには劣るでしょう。別にまぁしょうがないです。今回は実用本位で、最も基本的な品質の革を選びましたから。ステッチ(縫製ライン)に目を移すと...。上の画像2でお分かりの通り、ステッチが、蛇行してのたくっています。「拙い」とも表現できるし「ミシン縫いではない手縫いの雰囲気が出て、味わいがある」とも表現できます。角の縫いは、2021年注文の右側のものは、ステッチが革の外周に沿っていないショートカットした直線を辿っていますが、2023年注文の左側のものは、それなりに揃ってきました...。

あなたなら、どう思いますか。私は、...何の不満もないです。明らかに手縫いしてくれた職人さんのひと針ひと針の気持ちがじわりと伝わって、大事に使おう、この手帳に刻む時間や事柄を大事にしよう、という思いを新たにします。

2023/10/11

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 単語集で楽しむ


またあの人を食ったような愉快な英単語集で、いっしょに語彙力を広げましょう...。

選択肢から選ぶ試験方式です。別な選択肢をあてはめて想像してみます...(訳は拙訳です);

問. The burglar was not (  ) by the state-of-the-art home security system and had little trouble entering the house.

「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムに(  )されずに、やすやすとその家に侵入した」

選択肢; 1. deterred  2. detested  3. rebuked  4. lamented

どれも、他動詞です。受動態となって行為を、またはbe動詞+カコ分詞で状態を、表現可能で、文法的には正しく成立する英文です。意味はどれがお好みかな、という出題かなぁと思います。

 1) deterred を選びます;

「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムに阻止されずに、やすやすとその家に侵入した」

…良さそうです。いまどきは、最新のセキュリティシステムはAIかなんか使って判別しているのでしょうか。

 2) detestedを選びます;

「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムに激しく嫌われることもなく、やすやすとその家に入った」

…その窃盗犯は、人に好かれやすいフレンドリーな性格なので、AIの気に障るようなこともなく家に入れてもらったんですね。

 3) rebukedを選びます;

「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムに激しく叱責されることもなく、やすやすとその家に入った」

…いつもはコラッ!と叱られるんですが、今回はしょうがないかということで、大目に見てもらったんですね。

 4) lamentedを選びます;

解釈1…「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムに嘆かれることもなく、やすやすとその家に入った」

…ホームセキュリティシステムが感情の主体となる擬人法。「またこんなことをして。ああなんて嘆かわしい」という事態には、今回はならなかったんですね。

解釈2…「その窃盗犯は、最新の高性能ホームセキュリティシステムのおかげで、嘆くような事態にはならずに、苦もなくその家に入った」

…ホームセキュリティシステムが物であることから、主語burglarの述語 “was lamented”は「be動詞+カコ分詞」で主語の感情的状態を表すと解されて、by以下はその原因理由となります。家に苦もなく入ることができたのは、最新のセキュリティシステムの支援のおかげだったんですね。

 あれ、あのぉ、ホームセキュリティシステムって、どっちの味方なんですか?

 しかし...どういう性格の人がどう発想したら、「この問題にはこれらの選択肢を置いてやれ、フフ」という気になるんですか、出題者の方は...。おもしろいので引き続き愛読しましょう(;^^

2023/09/27

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 三菱鉛筆・トンボ鉛筆・その他


鉛筆の話の続きでごめんなさい。自分の備忘録として書かせてください。

■ この3か月で、家中からかき集めた鉛筆のうち、私の使用目的に合うものと合わないものに自然に分かれたようですので、うち、一部をかいつまんで。

■ 家中からかき集めた...と言うと、あたかも広々とした家に住んでいるかのような表現ですが、面積は比較的広いです。が、この建物はかつては親の商売の倉庫だったからなわけで...。荒涼殺伐とした土間空間も多いです。それを借りて住まいとしているので、この建物にある物のうち、文具はすべて自分で買った物のみです。ここに住む以前は、昭和50年代に学生生活のため東京に出て以来、平成に変わって関西に大地震があったあたりまでの十数年間、東京で暮らしていました。

■ 画像の7本はすべて、東京にいたときに購入した昭和の物で、JISマーク入りです。30年以上は経ています。濡れや湿気はないです。なお、すべて「HB」で比べています。MONO100は、たまたま「H」を撮影してしまいましたが、HBもあり。基準としたのは、画像②のHi-Uniです。

■ 画像一番下の⑦のヤマブキ色の物は、MEIZAN(名山)鉛筆です。昨日も触れました。トレードマークは山のデザインですが、削っちゃってご覧いただけなくて残念。かつて昭和の末期には都心や下町エリアではふつうに文房具店で見かけました。下町の日暮里に町工場ふうな社屋があったのをおぼえていますが、今はもうこの鉛筆は買えないようです。

■ 今回だいぶ使いました、けっこうガマンして。昨日も書いた通り、サリサリ感が強調されたザリザリ感が強いです。用途によってはファンになる人がいるかもしれません。

画像その上の⑤、⑥は、言わずと知れた、トンボ鉛筆のMONOシリーズ。⑥はベーシックラインの「J」で、⑤はハイエンドの「100」です。他に「R」もあります(9/11の画像)。すべて、JISマーク付きの「HB」と「H」で、まだ合わせて数十本あります。硬度「H」は、私が高校生だったころから始まった「大学入試共通一次試験」で採用された「マークシート方式」で推奨された鉛筆芯硬度でした。それ以外に私が進んで「H」を買う理由はなかったはずなので、今手持ちの「H」は皆、40年以上前の物のみということになります。

トンボ鉛筆はMONOシリーズしか使ったことがないのですが、今使ってみて、感じたことは、三菱Uniシリーズに比べて;

① 芯が硬く、同じ硬度なら色合いが薄め。

② 書き味のサリサリ感が強い(逆に言うとUniシリーズは滑らか感がある)。

...この時点では、「漢字をていねいに」「計算過程や思考過程がわかりやすいようなノートの清書」などの用途に向いていそうです。

③ 同時に、シャーペンの芯みたいなプラスチッキーな滑りというか、紙に黒鉛が定着しづらいような滑り方をする。

■ 以上の感想は、・欧米文筆記体のみを書く用途である、・字粒は極度に小さい、・筆圧は極度に低い、・40年前の物を使っている、・この会社トンボ鉛筆は、創業以来、創業経営家族は歴代に渡って連綿と青雲の志をもって精進してきたが、平成になってからは、不祥事が繰り返される体質の同族会社というイメージが払拭できない、などの私個人の主観的なパースペクティブを反映していますので、どうぞご勘案ください。

■ ①は三菱鉛筆「ユニ・スター」で、Uniシリーズのベーシックラインです。Mono Jとバッティングするグレードです。弱い筆圧でも黒々とした黒鉛が紙に乗る感じがあります。トンボ鉛筆と比べると、三菱鉛筆全般にそれが言えます。私の用途からは、MONO JよりUni-starが滑らかさで優ります。

■ 三菱鉛筆は、廉価になるほど、サリサリ感が強くなり、見方によっては、鉛筆らしい安心感があります。その点で、サリサリ感と芯の硬さの感覚が似ているのは、「トンボ鉛筆MONO J = 三菱鉛筆#9800」 が同列に並ぶと思います。

■ ついでに今回発見したのが、③の謎の「三菱鉛筆#8800」。太平洋戦争前後に「トンボの#8800」というのはあったそうですが、「三菱の#8800」の方は、戦後、名入れや贈答用の専用品番だったようです。

■ じ、実はこの鉛筆を180°転がすと、その塗装面には『ちからいっぱいがんばろう - 南小学校』と縦書きで金文字印字されています...。私が小学校のときに運動会で入賞してもらったものを、ずっと取っておいているらしい...。ご...50年、半世紀前の...。

■ ④の “MOON-RABBIT” 鉛筆は、⑦のMEIZAN鉛筆同様、東京で同時に購入した記憶があります。トレードマークが、三日月とウサギで、ずいぶん凝っています。

■ 切断されてあらぬ方向から削られて粗雑な扱いを受けたようです。期待もせず使ってみたところ...え?、いいみたい、いや、とてもいい、い、いや、抜群の書き味ではないの!? 同じHBでは、三菱鉛筆の現在の事務用ベーシックライン#9800を優に上回って黒々として、黒鉛の定着がよく、かつ、サリサリ感はUniシリーズより強く、#9800に近いです。あたかも、Hi-Uniとは違って、普段着の鉛筆を使っている幸福感がたちのぼってくるかのようです。

■ なんて良心的なモノづくりをした鉛筆でしょうか。ぜひたくさん買いたいと思い、即座にPCに向かってネットで探したのですが、まったく購入できないようです。う~ん、ざんねん!