2023/09/30

■ なおす - 草むしり


なんということもない、家周辺の草むしりをしました。きれいな写真でもなんでもないので、小さい画像で。

 大邸宅でも農家でもないので、笑ってしまう程度の小さな敷地内ですから、手でむしるだけです。画像は、それまで両側が緑豊かな田舎道だったのを、強引にコンクリとアスファルトと廃屋同然の建物だけから成る、田舎町のうらぶれた灰色一色の小路の光景にしたところです。画像左の2棟分の四辺、画像奥になんとな~く見えている緑壁の建物の手前まで。と、幅員3.5m道路を挟んだ向い、画像右の小さな縫製工場の1辺を。この工場は敷地内に空き地が広くて、冬は、すぐ近くの小学校の通学路になっているこの狭い道路を早朝に除雪し、右の敷地内に、その雪を、工場の社長さんの許諾を得て、毎日のように一時的に山積み状態で置かせてもらっています。春になって暖かくなったらお日様にも手伝ってもらって雪をきれいにしてお返ししています...(;--A...で、ですので、無雪期はその敷地と道路境界の草むしりをさせていただいております。

 それでも、手でむしって1時間かかります。たいした画像でもない上の左端のゴミ袋1ツ分です。今年は5月~9月の間、ほぼ毎月やっているからその程度で済んでいます。で、除草剤を希釈して2ℓにし、2回、計4ℓ噴霧して30分。長袖とシリコン手袋必須です(...単なる備忘録です)。

 蛇足です。左の朽ちた建物は私の倉庫兼住居です。この汚れはてた建物壁土台と道路の細い境目に雑草が生い茂るのですが、その草の中に、ラズベリー(=フランボワーズ=木苺)があります。棘があるツルが壁をよじ登ろうとし、赤い実をけっこうたくさんつけ、人目につきます。汚れはてた画像左側の壁は、実はかえって放置すれば、ラズベリーのフレッシュ・グリーンの光景にすることが可能です...。それを今日また徹底的に引っこ抜いたわけで...。

 実はコレは、私が原因を作ってしまいました。1990年代から、この地でチャリ(ロードバイク)を楽しんでいて、以前は、ここから直接、周辺の野山までチャリで自走して、愉快に堪能しておりました。そのさいちゅうに、野山にて、運動中のことですのでのどが渇きます。水ボトルは当然持参。湧き水ポイントもあります。この界隈の田んぼのあぜ道やりんご畑周辺にラズベリーはいくらでも自生しています。農作業の軽トラに踏まれて赤くぐちゃぐちゃになったラズベリーはどこにでも見られます。元気に生えている果実を手で摘み、ボトルの水で洗って土ぼこりを流し、いきなり食べます。初夏から秋までを通じていくらでも生えているのですが、ラズベリーは種が硬いので、そうたくさんは食えず、チャリのジャージのポケットに入れておきます。また峠道や山頂で食べるつもりです。

 食べないまま自宅に戻ったりします。その際にポケットのラズベリーを、たいていは紙に包んでゴミ箱に捨てるのですが、自宅周辺に落としたことも何度もあり何年にもわたります。その果実の種子をどうやら風や虫がこの古い倉庫の軒下まで運んでくれて、軒下に多年生の株が、もしかしたら大群落となって残っているようです。春になると日光を求めてツルをのばし、葉を広げ、実をつけます。先月引っこ抜いたばかりなのに今日はすでにまた...。猛烈な生命力です。通学路なので、よく小学生たちが赤い実を発見して盛り上がっていることがあります...。なるべくマメに毎月草むしりをする理由の一つだったりします。

2023/09/29

■ あるく - オートバイの利点


あるくことを楽しめるポイントまで、クルマやオートバイや自転車で出向きます。あるくのが目的ならば、自宅付近をあるけばよい、あるくためにクルマやオートバイを使うなんて矛盾だ、と思うのですが、7/24に書いたように、私の自宅は、比較的街中の住宅街なので、交通繁雑で喧噪と排気ガスのアスファルト道路をあるいても、あまりわくわくした気分転換になりませんので、楽しめるかどうかという点では、いっそ緑が豊かなポイントまで出向きたいという気持ちがあります。

 そんな場所は、歩けるような近くにはないので、動力を利用するというわけです。が、この空前のガソリン高で、それも気が引けるようになってきました。クルマは最も快適ですが、手持ちの車両の燃費は、近隣の田園地帯を往復して、軽トラのダイハツハイゼット(CVT)が16km/ℓ弱、ロードスター(MT)が20km/ℓ弱といったところです。

 他方、オートバイもあります。昨年夏の9月に、別な構想を描いて発注したのですが、今年の6月に納車になりました...。その間に私の生活が激変してうっとりした構想など消え、もう注文など販売店側で忘れたか、供給不足のメーカー側による自然キャンセルなのかと思っていた頃...。当初の用途はなくなりましたし、すぐこのまま売却処分しようかなと思いましたが、気を取り直して、幸運に感謝し、リターンライダーの末端に加えてもらうことにします。で、もっぱら、夏以来おなじみの、青森県道2号屏風山内真部線の内真部森林公園の往復にのみ使っている状態です。

 交通量の多い街中を6分ほどで抜け出し、田園地帯を貫く快適な国道バイパスを12分あまり駆け抜け、県道の山岳路を12分ほど上り、向う側に6分ほど降りて、森林公園に到着。片道27.0km、約40分程度の旅です。ペースはゆるいです。走っているクルマを追い越すことはありません、それが広いバイパスで前を走るのが農家のおばあちゃんの運転するゆったりペースの軽トラであっても。すると、燃費は、メータークラスタのデジタル燃費計では、ほぼ決まって36.6km/ℓです。軽トラの半分以下の燃費です。

■ 以上より燃費を計算すると、近隣のレギューラーガソリン価格が今日の時点で172円/ℓですので、私の1回の往復には258円かかることになります。

 この山岳路は、片側0.8車線な(?)、狭く、曲がりくねり樹木で見通しが利かず、舗装が荒れ果てた道。軽トラは恐るべき乗り心地で、また、今や3ナンバーとなったロードスターは道の狭さと視界の悪さで、チョッと気持ちが重いです。オートバイで森の雰囲気を楽しみながらゆっくり行きましょう。

 その際には、四輪が逆立ちしてもマネできないオートバイの楽しさである「コーナーリング」をチョッピリ味わいましょう。

 以上の、「燃費の良さ」「狭隘路での身軽さ」「コーナーリングの楽しさ」が、オートバイの決定的な利点でしょうか。なお、「ツーリング」「キャンプツーリング」というスケールの大きな楽しみ方があるようですが、そんな洒落たテクニックが私にはないので、キッパリあきらめることにしています。

 オートバイを往復で1時間半、田園地帯の快走路と山道とを楽しみ、ひば樹林帯の山道を深呼吸しながら小一時間ほどウォーキングして、計2時間半の大いなる気分転換が258円。高い!とは思えないです。とはいえ、技術的に低レベルな今の私は、50ccのスーパーカブでもじゅうぶんなくらいですが、幸い買えた今のバイクで、調子に乗って転倒事故など起こさないようつねに気をつけて楽しむことにします。

 今週に入っていきなり気温が下がりました。先週の月・火(9/18, 19)など昼間は30℃越えていたのに、今週の月曜(9/25)は朝の最低気温が11℃台。今9/29pm1:00の気温は24℃で湿度38%と、夢のような爽やかな天気です。気温の下がり方が大きい年は、紅葉がきれいです。今日はまだ山の景色は緑一色ですが、もう来週には、ぶなのきれいな紅葉が始まりそうです。

2023/09/28

■ まなぶ - 宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」は良い話ですか?

※ 宮沢賢治『春と修羅 - 竹と楢』- 青空文庫

宮沢の童話は有名です。でも、文学など理解する能力のない私にとっては、打ち明けますと、実は、楽しくありませんでした、ず~っと。

 「童話」の基本概念の典型は、無知蒙昧な私にとっては、古いところでは「イソップ物語」、「グリム童話」、より下っては新見南吉です。

 人類に愛と憎しみと殺し合いをもたらし続けている人類の三大宗教。「イソップ物語」は、それ以前に成立し、宗教以前の、人類である限り誰にでも理解できる素朴な慈しみの感情と教訓が満ち溢れていて、読む都度に心打たれます。16世紀に法王庁が世界中に「派兵」した法王秘蔵の精鋭特殊工作部隊であるイエズス会士が、あらゆる地球上の奥地の謎の人類の部落に入り込み、死屍累々たる苦難の末に現地の人類をカトリック教化できた理由はいくつか挙げられます。うち、現地語の教材をイソップ物語で作成することによって、後輩宣教師の現地語理解の速度を速め、かつ現地人の共感を必ず得たという事実も、またそれに資するものと、私は勝手に推理し納得しています(これを一人合点というのですが...)。

 民間伝承「グリム童話」はそれよりも極度に狭く暗く愚昧な背景を感じますが、それでも話の楽しさは、グリムらの手腕に与る所大ですが、もう抜群です。

 これらすべてを心得た上で、子どもに、いやあらためて読む人なら誰であっても、童話らしいあたたかい感動や美しい日本の背景を呼び起こして与えてくれるのが、新見南吉のお話です。

 そのようにしてつくられた私の「童話」の概念から期待して宮沢の「童話」を読むと...。

 「ゴーシュ」は、子どもの頃に、子ども向けに書かれたこの話を読んで、漠然とつまらなさを感じ、かつ、心が痛んだ記憶があります。小学校のときに、子ども向けにつくられたこの話の映画を見て、つまらなく、かつ、心が痛みました。 大学生になって、本が簡単に手に入る環境になって、原典を読んで、つまらなく、かつ、心が痛みました。

 ゴーシュは粗野な人間で残虐趣味があります。極端な練習不足のままセッションに出向くこと、喫煙癖があること、など、自己統制力の欠如した人格です。対等に語る人格者となってお願いにあらわれたすべての動物たちに、ひどい「言葉の暴力」を浴びせ、法律上の定義である物理的有形力そのままの「暴力」を加え、本人はそれを暴力だとわきまえていない人格です。

 もっとも「喫煙」や「それが暴力にあたるか」という基準は、百年たった21世紀の日本の価値観とは違うので、その点は非難してもムダです。が、その人柄の全体的な粗雑さとストーリーのとげとげしさや読後の充足感のなさや哀しさ、という点で、もう読みたくない「童話」、子どもにはまさか勧められない「童話」...。

 「料理店」も、落ちのあざとさはわかるのですが、読んだあと、楽しいか・充実感があるか・心温まるか、という基準は遠く満たさないでしょう。他の「銀河鉄道」「電信柱」「雪渡り」に、ストーリー性を期待しても、何一つ腑に落ちてこない、どころか、「電信柱」などは一読して心を病んでいるのではないか、などと勘ぐります。この観点から、精神病理学会界隈での研究が盛んなようです。

 最近になって、...と、ここまで書いてきた罵詈雑言を取り繕おうとあわてているところなんですが...、図書館に出入りできる時間が増えたり、青空文庫やアマゾン・キンドルで著作権フリー = お財布フリーの宮沢作品が好きなだけたくさん読めるようになった最近になって、一連の『春と修羅』のような詩集を読めるようになり、チョっと読んではチョっと考えてきました。

 西洋的な「独立した個人vs社会」、「我と彼」、の線引きをするところから始める発想とは、別な山に登って景色を見ているようです。また、仏教輪廻のような、時間軸という座標軸も彼からは欠落している気がします。

 「我」は「世界」とは線を引くことのできないような、つながった同じ成分組成の存在のような...。たとえば、の感覚的なたとえの話ですが、肺胞や柔毛の突起組織の1つが「我」で、それは肺嚢や小腸という器官や毛細血管やリンパ管からなる有機的な「世界」の一部品のような存在のしかたをしているのではないのかなと思います。「我」という柔毛が充実しその存在を主張するときは、栄養素や酸素のような外からの物質が「我」の細胞膜付近を盛んに透過して取り込み、血液やリンパ液が相応する物資をやり取りする流速が速く、「我」は激しく活動し肥大化している状態で、その「我」も、その後一時活動が不活発になったり停止したり、そして最後は病変や壊死したりするでしょう...

...え? 「お前が病んでいるのではないか」って?......そ、そうかもしれない気になってきました。

 ただ、宮沢が精神を病んでいないことは、それを客観的に文字で表現できる時点で明らかではないでしょうか。加えて、たとえば、『春と修羅』では、叫びや異なる内面の声を、性質に応じて、段落文頭の複数種類の文字下げや複数種類のカッコの使用で区別し、ト書きで全体を制御することによって、詩の構造を整理しています(例えば、上の画像)。人格的に病的な解離ではないのはハッキリしています。

「ゴーシュ」という名前にしても、仏語  “gauche” = maladroit et disgracieux (不器用で見苦しい), 転じて英語 “gauche” [góʊʃ] = neither ease or grace; unsophisticated and socially awkward (粗野な; 安らかさも優雅さもなく, 洗練されておらずかつ社会的に引っ込み思案) の発音に着想したネーミングではないでしょうか。つまり、そういうキャラクターとして客観的に認識していたのではないでしょうか。

 だとして、宮沢が、お話の中で、アピールしたかった抽象的な理念は何なんだろうな、と、しかしながら、いまだに思います。と同時に、だんだん、「つまらなくて心が痛む話ばかりで、もう読みたくない」とばかりもいえない存在になりつつあり、毎日玄米(に似た五分搗き米)2合と味噌と少しの野菜を食べては、『春と修羅』の詩を何度も何度も読んでいるところです(あの、玄米は「四合」も食えないです)。

2023/09/27

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 三菱鉛筆・トンボ鉛筆・その他


鉛筆の話の続きでごめんなさい。自分の備忘録として書かせてください。

■ この3か月で、家中からかき集めた鉛筆のうち、私の使用目的に合うものと合わないものに自然に分かれたようですので、うち、一部をかいつまんで。

■ 家中からかき集めた...と言うと、あたかも広々とした家に住んでいるかのような表現ですが、面積は比較的広いです。が、この建物はかつては親の商売の倉庫だったからなわけで...。荒涼殺伐とした土間空間も多いです。それを借りて住まいとしているので、この建物にある物のうち、文具はすべて自分で買った物のみです。ここに住む以前は、昭和50年代に学生生活のため東京に出て以来、平成に変わって関西に大地震があったあたりまでの十数年間、東京で暮らしていました。

■ 画像の7本はすべて、東京にいたときに購入した昭和の物で、JISマーク入りです。30年以上は経ています。濡れや湿気はないです。なお、すべて「HB」で比べています。MONO100は、たまたま「H」を撮影してしまいましたが、HBもあり。基準としたのは、画像②のHi-Uniです。

■ 画像一番下の⑦のヤマブキ色の物は、MEIZAN(名山)鉛筆です。昨日も触れました。トレードマークは山のデザインですが、削っちゃってご覧いただけなくて残念。かつて昭和の末期には都心や下町エリアではふつうに文房具店で見かけました。下町の日暮里に町工場ふうな社屋があったのをおぼえていますが、今はもうこの鉛筆は買えないようです。

■ 今回だいぶ使いました、けっこうガマンして。昨日も書いた通り、サリサリ感が強調されたザリザリ感が強いです。用途によってはファンになる人がいるかもしれません。

画像その上の⑤、⑥は、言わずと知れた、トンボ鉛筆のMONOシリーズ。⑥はベーシックラインの「J」で、⑤はハイエンドの「100」です。他に「R」もあります(9/11の画像)。すべて、JISマーク付きの「HB」と「H」で、まだ合わせて数十本あります。硬度「H」は、私が高校生だったころから始まった「大学入試共通一次試験」で採用された「マークシート方式」で推奨された鉛筆芯硬度でした。それ以外に私が進んで「H」を買う理由はなかったはずなので、今手持ちの「H」は皆、40年以上前の物のみということになります。

トンボ鉛筆はMONOシリーズしか使ったことがないのですが、今使ってみて、感じたことは、三菱Uniシリーズに比べて;

① 芯が硬く、同じ硬度なら色合いが薄め。

② 書き味のサリサリ感が強い(逆に言うとUniシリーズは滑らか感がある)。

...この時点では、「漢字をていねいに」「計算過程や思考過程がわかりやすいようなノートの清書」などの用途に向いていそうです。

③ 同時に、シャーペンの芯みたいなプラスチッキーな滑りというか、紙に黒鉛が定着しづらいような滑り方をする。

■ 以上の感想は、・欧米文筆記体のみを書く用途である、・字粒は極度に小さい、・筆圧は極度に低い、・40年前の物を使っている、・この会社トンボ鉛筆は、創業以来、創業経営家族は歴代に渡って連綿と青雲の志をもって精進してきたが、平成になってからは、不祥事が繰り返される体質の同族会社というイメージが払拭できない、などの私個人の主観的なパースペクティブを反映していますので、どうぞご勘案ください。

■ ①は三菱鉛筆「ユニ・スター」で、Uniシリーズのベーシックラインです。Mono Jとバッティングするグレードです。弱い筆圧でも黒々とした黒鉛が紙に乗る感じがあります。トンボ鉛筆と比べると、三菱鉛筆全般にそれが言えます。私の用途からは、MONO JよりUni-starが滑らかさで優ります。

■ 三菱鉛筆は、廉価になるほど、サリサリ感が強くなり、見方によっては、鉛筆らしい安心感があります。その点で、サリサリ感と芯の硬さの感覚が似ているのは、「トンボ鉛筆MONO J = 三菱鉛筆#9800」 が同列に並ぶと思います。

■ ついでに今回発見したのが、③の謎の「三菱鉛筆#8800」。太平洋戦争前後に「トンボの#8800」というのはあったそうですが、「三菱の#8800」の方は、戦後、名入れや贈答用の専用品番だったようです。

■ じ、実はこの鉛筆を180°転がすと、その塗装面には『ちからいっぱいがんばろう - 南小学校』と縦書きで金文字印字されています...。私が小学校のときに運動会で入賞してもらったものを、ずっと取っておいているらしい...。ご...50年、半世紀前の...。

■ ④の “MOON-RABBIT” 鉛筆は、⑦のMEIZAN鉛筆同様、東京で同時に購入した記憶があります。トレードマークが、三日月とウサギで、ずいぶん凝っています。

■ 切断されてあらぬ方向から削られて粗雑な扱いを受けたようです。期待もせず使ってみたところ...え?、いいみたい、いや、とてもいい、い、いや、抜群の書き味ではないの!? 同じHBでは、三菱鉛筆の現在の事務用ベーシックライン#9800を優に上回って黒々として、黒鉛の定着がよく、かつ、サリサリ感はUniシリーズより強く、#9800に近いです。あたかも、Hi-Uniとは違って、普段着の鉛筆を使っている幸福感がたちのぼってくるかのようです。

■ なんて良心的なモノづくりをした鉛筆でしょうか。ぜひたくさん買いたいと思い、即座にPCに向かってネットで探したのですが、まったく購入できないようです。う~ん、ざんねん!

2023/09/26

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 三菱鉛筆Hi-Uniと周辺文具の感想。


新品の三菱鉛筆Hi-Uni 2Bの6本 を、7月1日から今日9月26日まで、毎日60分から90分間、毎月3週間、今日で通算約66日間ほどですが、使って、今日は画像のようになりました。

■ 画像のハンディ・シャープナーで削るにも、回す指が痛くて回しづらいので、このくらいにして、また新品を使い始めることにします。

■ ハンディ・シャープナーのうち、画像左側のものは、9/21にご紹介済みです。画像右奥の薄型のものは、ステッドラー製で、台座の素材はマグネシウム製です。火気厳禁ですのでブンゼンバーナーなどを近づけないよう日ごろから気をつけています(じ、冗談ですよ...)。刃の取り付け角度のせいか、鉛筆への食い込みが深く、削る(回す)際にかなりの抵抗と厚い削り屑が出、芯はワイルドに削られます。もちろん片刃ですが、反対側も研いで両刃にすれば角度が調整できるかな...と、また重箱の隅をつつくようなつまらないことを想ってみたりします。

■ 新品から半分を過ぎた頃、短くて持ちづらくなった鉛筆は、画像の補助軸と共に使いました。

■ 補助軸の感想です;

■ 短くなりかけた当初は、プラスチックやアルミの鉛筆キャップ(芯保護用)を使いました。手もとに何年もあったプラ製やアルミ製の先細のおなじみの形のものと、無印良品「両端が使える鉛筆キャップ(2本100円)」。無印良品のものは、ソフトポリプロピレン製のキャップです。使って2,3日ですぐに鉛筆を押し込む圧力で内径が広がり、鉛筆がカタカタブカブカと遊びます。発想・素材の選択・設計・工作精度のいずれも、最初から甘く、寿命は短く、以上の品質に対して製品価格は目が飛び出るほど高く、さすがは無印良品、信者層の厚い宗教であることを実感しました。

■ 次に、入手しやすい画像奥のクツワ製品(2本で380円)を。アルミ製で軽くてよいのですが、締まりが甘く不安定で、軸本体もローレット風加飾部分も滑ります。手に汗をかいていても滑るし(そのような場合はさっさと手を洗えばよいだけですが)、手が乾燥していても滑ります。アルミニウムゆえに差込口が簡単に塑性変形して、出し入れするたびに金属加工バリによって鉛筆の側面塗装が削られ、鉛筆は醜くなっていきます。別に構わないんですが、それよりも使うのをあきらめた理由は、寝かせて持つと、私にとっては短いということです。

■ ここで悩みました。プラスチック製品は短かさからして論外。アルミ製品には上記の工作精度の不安を感じます。日本製中国製とも低価格低品質に集中しています。ドイツ製に、ステッドラー社製の補助軸(2,750円)、ファーバーカステル社製の補助軸(33,000円から)を見つけました。

■ ステッドラーを使ってみましょう。ダメならファーバー...い、いや、宗教にのめり込むのはやめておきましょう。ダメなら、あきらめて新品鉛筆に切り替えて使いましょう。

■ 半分あきらめの境地で、大きな期待はしていなかったステッドラー製を、楽天市場で1,980円で購入。クツワ製とそう変わらないかなぁと思いつつ、手にしてみると...、とても良い!です。

■ 軸はじゅうぶんに長く、少し重いけれど手に持った感触は、重さも含めて、心地良いです。消しゴムもクリップも鉛筆硬度表示もついています。が、私は不要。クリップはハズします。ローレットは、金属ヤスリのようにキッチリと刻んだローレットなのに、指が当たっても不快ではありません。素材はアルミのようですが、ローレットを外して観察した鉛筆の差込口の工作精度が高く美しく、鉛筆を出し入れしても干渉せず、ローレットは、片手の中指薬指小指で軸を保持したまま親指と人差指だけで軽く回り、その回転に合わせて締め緩め具合の程度がハッキリ指に伝わります。なんと感動的な工作精度でしょうか。

■ 思い切り尖らせた鉛筆で、思う存分寝かせた角度で 、8ポイントより小さな文字で、そっと、しかしスラスラと、書き出すことができ、その勢いであっと言う間に1ページを書き終えてしまいます。この精密感...三菱鉛筆Hi-Uniにステッドラーの補助軸を装着したら、鉛筆の軽やかさはなくなりますが、その重さや感触や精密感が、いかなる筆記具でも味わうことなどありえなかった新たな筆記具の経験となりました。これが高品質鉛筆の世界だったのか...。

■ さて、前置きはこのくらいにして...え(;^^? で、肝心の、画像のチビた鉛筆6本の筆記量は、9/3に予想したとおり、単語集3周回目を書き終え(99,700語程度になる)、さらに少し使いましたので、おそらくほぼちょうど英単語10万語程度を書いたものと思います。

■ この3か月間、家中の鉛筆をかき集めて並行して使いましたが、Hi-Uni(1ダース1,980円)は、たとえば三菱鉛筆#9800(1ダース660円)と3倍も使い心地は違うのかというと、「2B芯で英文を書く」場合について言えば、3倍かどうかはともかく、倍以上の違いはとっくにあると実感しています。もし、「次回も、#9800に660円出さずにHi-Uniに1,980円出すのか」と言われると、出します。私の用途には良く合います。

 三菱鉛筆Hi-Uniは、三菱鉛筆#9800に比べて、

・鉛筆特有のサリサリ感は、#9800の方が強く、鉛筆らしい心地よさがあります。蛇足ですが、さらにサリサリ感が強いザリザリ感?の鉛筆も手元にありました(JISマークがついていた昭和の東京下町製のMeizan(名山)鉛筆など)。が、欧米文筆記体という用途からは、心地よさから離れていく気がしました。

・Hi-Uniでも、「ガリ」粒子(?)は、たま~に出ます。#9800より頻度は明らかに少ないです。

・Hi-Uniは、筆記体でスラスラというよりむしろヌメリ感があって鉛筆特有のサリサリした音がないか微小で、それが欧米文に合います。

・「ていねいに漢字を書く」「考えて手ごたえを感じながら線画を描く」などの用途には、Hi-Uniが良い場面と、いやむしろ#9800の方が合う場面とがありそうです。なお、美術系の学校では、UniでもUni-Starでもなくハッキリ「Hi-Uni派」が多数派のようです。

・書いていて、芯の緻密さ・木部の削り出し面の美しさは、Hi-Uniが、あらゆる他の鉛筆より圧倒的です。使っているあいだ中「これが世界一の品質」という満足感がじゅうぶん実感できます。

■ 明日から残りの新品6本を削って使いましょう。おや、その割には画像にたくさんの本数のHi-Uniが...。実は、画像最前列のHi-Uniは、ピントが合っていないのですが、鉛筆硬度が「10B」です...。

■ モンブランの#149(150,700円)とHi-Uniの10B(1,980円)とでは、あなたはどちらを選ぶ? って...比較の対象になるのかい(;^^?... いや、じゃ、問い直して、「選ぶに際して、『緊張感・恐怖感・自分は使えるだろうかという不安・使う直前のワクワク感』が、より大きいのはどちら?」 とすれば、硬~い書き味の#149はチョっとの使用経験があるので、今の私は、迷わずHi-Uni 10Bです。明日から使ってみましょう。

2023/09/25

■ なおす - 心筋梗塞と慢性胃炎


市民検診で、心筋梗塞の疑い、慢性胃炎の疑いが出、精密検査を勧められました。

いずれも、自覚症状があります。

いずれも、あらためて精密検査の予約をしました。


2023/09/24

■ なおす - 屋根がないクルマ 2

※画像は文中のできごととは関係ありません。EunosRoadsterNA_2007-Apr

30年ほど屋根がないクルマに乗っている話を昨日書いたのは、昨日1日のうちに、こんな会話を1回し、さらに2回親子の会話を聞いたからです。この30年間たまにこんなふうな会話にはよく出くわしましたが...。

昨日朝のうちは、今日と同様、乾いた秋晴れ。いつものヒバ山の内真部の道にウォーキングに、珍しくロードスターで行ってみます(実は今年これまですべてオートバイでした)。森林公園の駐車スペースに着くと、珍しく駐車車両が1台。軽ワンボックスに年輩のご夫婦が乗っており、帰り支度のようです。うち、おじいさんが、「このクルマ、なんていうの? この辺じゃ珍しい形だねぇ」と話しかけてきました。

■ たしかに、積雪地では、幌屋根の自動車は積雪期に漠然とした不安を与えると思います。また、軽いFR(後輪駆動車)なので雪道の操安性に不安があって敬遠されると思います。とは言え、私は、かつて5年間ほど、片道32kmの吹雪の山岳路を、画像のNA型で毎日通勤した経験があります。スタッドレスタイヤは当然装着。万一のためにゴムネットチェーンやスコップを装備し、加えてバラストとしてガソリン携行缶20ℓと水ペットボトル12ℓを同乗させていました。超狭い乗車空間なので暖房はすばらしくよく効きますよ。でも、また通ってみろと言われると...。ま、この地方では売れないクルマだと思います。実物を見たことがない人は多いかもしれません。私も路上で同じ車両を年に1回程度見かけるかどうかです(私が外に出ないというのもありますが)。

■ その帰り、昼前にスーパーに寄ります。ここでは納豆58円を2パック買うだけです。5分以内で戻ってこれるので、幌は開けたまま駐車します。クルマから遠ざかると、後ろの方で、母と小学生高学年っぽい娘さんが会話しています;

おかあさん「わ~、このクルマかっこいい~。いいな、わぁも乗ってみてぇ...」

むすめさん「ヘっ、こしたチャれぇクルマ、冬どすんずやっ!? 」

...津軽弁のうち荒い口調が特徴のこの地方の口語体を、東京弁に訳してみます...拙訳です;

おかあさん「わ~、このクルマかっこいい~。いいな、私も乗ってみたい...」

むすめさん「けっ、こんなチャラい(軽薄な)クルマ、冬どうすんだよっ!?」

…母の淡い夢は一喝却下されました...。二人の会話はどっちかというと立場が逆な気が。娘さんの戒飭は、こんな幌型のクルマに対する世間様の多数派の見方を代表していますよね...持ち主はそのまま肩を落として58円の納豆を買いに向かいました。

■ さらにその足で、図書館が開いた時間なので、本を返却に立ち寄ります。これも、カウンターの人に手渡し返却すればすぐ戻りますので、図書館駐車場に、幌を開けたまま駐車します。返却してクルマに向かいます。と、私のクルマに近づいた母とまたもや小学生低学年っぽい娘さんが会話し始めます;

むすめさん「あぁっ!? おかあさんっ!このクルマ、やねもまどガラスもないよ、どうしたのかな、じこかな!?」

おかあさん「えっ、いいのよ、これはこのままこうやってお店で売ってるの!」

むすめさん「えぇ~っ!? このままのってもだいじょうぶなの? あぶなくないの? あめがふったらどうするの? おまわりさんにしかられないの?」

…「クルマ」の概念を崩壊させるような、まるで首が取れたお人形さんのような異常な状態だったんですね。 すみません...雨が降ったらあわててダイソーに傘を買いにいきますので、どうかおまわりさんに言いつけないでください。


2023/09/23

■ なおす - 小さくて屋根がないクルマ

※ EunosRoadster(1990NA型) _ 青森県田子町迷ケ平のブナ樹林帯1997

 クルマをなおす話ではないです。「なおす」は治す・直すのほか、元の状態に戻す、本来の状態にする、気持ちを戻す=癒す、の意味で使っているつもりなんです。

 学生時代とその後数年間は、バブル時代の東京のど真ん中でした。TOPIX東証株価指数は連日が空前の高値更新で、大学の門を出れば、通りにはクジラのように巨大な高級車が満ちあふれていた頃。流行語「シーマ現象」「レクサス交響曲」とイカれた乱痴気騒ぎを、病苦と貧困の日々を送っていた自分は、遠い目で眺めていたかもしれません。ただ、豊かな人や世の中が存在し、近代経済学的な再分配構造がまがりなりにも成立し、ゆえにそれなりのインフラが整い、そのおかげで下層民の私も都会でそれなりにこころ楽しく生きていけるのは、理屈でも感覚でも納得できていましたので、「今の自分のつらい境遇は、不公平だ、金持ちは悪者だ、世の中が悪いのだ」という方向には至らなかったようです。でも、巨体の高級車より都心ならチャリの方が速いですよ(やっぱりいじけていますか(;^^?...)。

そのクジラの群れの中に、その頃、驚くほど小さいユーノスロードスターが走り始め、何度か見てハっとすると同時に、見る私は一瞬のすがすがしさを感じました。

都会の狂騒につらくなって、いなかにもどり...でもやっぱりいじけて暮らしたのですね。病苦と貧困の日々は変わらないとしても、ありがたく親の倉庫に当初無料で住まわせてもらったので、その日暮らしの仕事でも、あのクルマのかなり古い中古車なら手に入りそうだと思い、目標にし、数年後にくたびれた個体ながら得ることができました。

7年落ちの中古車をあちこち手直ししつつ11年乗って、その間、暮らしに張り合いも出ました。その後ずっと、小型軽量スポーツ(もどき)を30年ほど乗り継いでいます。

2023/09/22

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 単語集で楽しむ


またあの悪意が覗く単語集でご一緒に語彙を増やしましょう。

■ 選択肢から選ぶ試験方式です。別な選択肢をあてはめて想像してみます...(訳は拙訳です);

問. Electric appliances have (  ) American women from much household drudgery.

「家電製品は、家事労働の多くから、アメリカ人女性たちを(  )してきた」

選択肢; 1. emancipated  2. reduced  3. excluded  4. secluded

どれも他動詞なので、目的格としてAmerican womenをとって、文法的に成立可能です。

■ 1. を選びましょう。

「家電製品は、多くの家事労働から、アメリカ人女性たちを解放してきた」

無生物主語を原因風に訳し直すと態が変わって;

「家電製品のおかげで、アメリカ人女性は、多くの家事労働から解放された」

…家電製品が出現したおかげで、女性は家事にしばられることが徐々になくなり、社会進出が可能となり、男女平等の理想に近づいた、という20世紀のスキームですね。

■  2. を選んで、無生物主語を原因として訳してみましょう。

「家電製品のせいで、家事労働の多くの分野から、アメリカ人女性たちの数は減ってしまった」

…家電製品という環境破壊物質のせいで、あるエリアにおいて、アメリカ人女性という生き物が絶滅の危機に瀕している雰囲気を醸し出しています...。

■ 3. を選んでみましょう。

「家電製品は、家事労働の多くの分野から、アメリカ人女性を排除してきた」

…アメリカ人女性が、まるで不法入国した移民みたいに差別的な扱いを受けています...。

■ 4. を選んでみましょう。

「家電製品のせいで、アメリカ人女性は、家事労働から、ひきこもるようになってしまった」

…電気製品に恐怖を感じて、心に傷を受け、落ち込んで、部屋にひきこもりになってしまったようです...。

 肢2,3,4の3つの選択肢を敢えて置く出題者は、さすが悪意の単語集と高く評価できるでしょう。いやまて、いずれの3つとも、AIが過剰に普及し、人類を乗り越え、人類を指図し支配するようになった21世紀後半を写実する構図であるとの示唆だとしたら...100年後の受検生は2,3,4のどれが正解かで悩むのでしょうか。ちょっと笑いが凍ります...。さすが悪意の単語集...(;^^?

2023/09/21

■ なおす - 鉛筆削りの刃を砥ぐ


左;before  ⇔  右;after

7月から数十年ぶりにまた使い始めた鉛筆ですが、使って減って、電動鉛筆削り器に入らなくなりました。手持ちの、筆箱に入るサイズの携帯タイプの鉛筆削りがいくつかあるので、それを使います。

■ が、削り具合はというと、回して最初の0.1mmでわかることですが、渋く、鉛筆の木部はひっかかるし、肝心の芯がぼろぼろに崩壊します。刃がもうとっくにダメなんですね。刃物の宿命ですね。

■ いくつかある(実は30個程度はあった)ものを、片っ端から試して全滅。それはそうだ、何年も放置しているわけですから。で、また数個を買い足しました。新品はスムーズに削れます。

■ ところで、その古いヤツですが、まとめて全部捨てますか。で、今後、鉛筆を使い続ける限り、鉛筆削りは定期的に捨てて新品を買い足し続けますか...。プラスチッキーな安物ばかりだし...。1つだけ、アルミダイキャスト台座に載ったのもあるけれど...。小学生の皆さんはどうしているんだろう...。

■ 似たような話を、もしかして、波刃のパンナイフでした気がしてきました(7/19)。

■ じゃ、パンナイフに倣い、古い鉛筆削りの刃も砥ぎましょうか...。いや、そりゃ無理だから...と思いつつ、いやもしかしてまさか...。

■ ジッと見ます...。どれも構造は単純で、刃をプラスチックやアルミダイキャストの台座にボルト止めしてあるだけです...。

■ アルミダイキャスト製のこれは、買った日のことを覚えています。もう30年以上も前の無知で傲慢だった大学生の頃(今もあんまり変わりません)、東京の自分の下宿の部屋で鉛筆を使っていてすぐの必要を感じたので、スグ地元の文具店に駆け込みました。安い物(例えば100円としましょう)がある中に、「ドイツ削り」とエラそうに書かれた(エラそうと感じるかどうかは個人の主観です)高額品(たとえば300円としましょう)が置いてありました。すかさず私は、店番をしていた風の引退した店主ふうのおじいさんに、「このドイツ削りって、他の商品よりすごく高いんですが、いったいナニが違うんですか!?」と挑むように質問しました。おじいさんは「刃が違うんだよ」と。「本当にそこまで違うんですかぁ? ふうん」と私は、その「ドイツ削り」1個と安いプラ台座のもの1個を購入しました。これから比べてみるからな、同じだったらただでは済まさんぞ、と言わんばかりの勢いで...(;^^?

■ さっそく削り比べたところ...、「さっすがドイツ製、やっぱ違うね~」という展開にはならず、同じだよ、おい!どちらもたいへんスムーズに削れて、区別はできません。これはヤラれたな、日本製もドイツ製も今どきは同じだよ。だったら安い日本製の方が良いに決まっている...との結論を得ました。あのおじいさんも、もうそろそろドイツ製がエラいなどという舶来物信仰を改めるべき時代だとわかってもらいたいものです...(;^^?

■ ところが、ほどなくして気づいたのは、日本製100円は、切れ味の減衰が早いです。ドイツ製300円は、あいかわらずサクサクと削れますが、日本製100円は、ひっかかりが激しくなってきました!差は歴然...。もしかしてそういう意味だったのか...。おじいさん、ごめんなさい。

■ その後、自分の変遷として、鉛筆は、シャーペンやボールペンに押されてまったく使わなくなり、三十数年を経ました。あのときの日本製100円はとっくに処分し、手もとに後生大事にドイツ製300円が残ったわけです...三十数年使われないまま。

 さて、今、そのドイツ削りとやらの刃を、研げるものなのでしょうか。考えました。通常の包丁のように砥石にかけようかとも思ったのですが、サイズ的に、逆に砥石の方が欠けたり削れたりしそうです。大げさにやってブログだユーチューブだにアップしてネタにしたり笑いを取ったり...は今する作業の目的からハズれます。

■ 考えて思い出したのですが、私は包丁砥ぎの仕上げには、ふつうそこまでしなくていい#4000前後の「仕上げ砥」を使いますが、そんなヘンなこだわりがなく家庭の台所で不自由なく使うには、#1500程度で砥いだら、あとは、「新聞紙で返りを取」れば、じゅうぶんではないでしょうか。新聞紙が仕上げ砥になる理由はいつくかあるそうで、紙のザラつきやインクに含まれる炭素成分が、目の微細な高番手の砥石と同じ機能を持つらしいとのこと。物理学的機序はともかく、経験による有効性は周知されています。

■ では、今、鉛筆削りの刃を、新聞紙だけで砥いでみましょう。うまくいけば、今後、気軽に持続可能な作業として、砥ぐことができます(誰もマネしないとは思われるが)。

■ まずは切れ味が悪いまま鉛筆を削り、その感触を覚えておきます。空回りする感じで、木や芯のカケラがハラハラとでてくるだけです(画像左側)。で、ドライバーのクロス1番で、小さなボルトを慎重に回し、刃をそっとはずします。

■ はずした刃を、刃がついた面を下に、刃がついていない辺を右手の親指と人差し指で強くつまみ、刃を新聞紙に押し付け、右方向にゆっくり長い距離でひきずります。また戻ってまたひきずります。摩擦の方向は一方通行です。10回で指が痛くなりましたが、30回、100回、150回...。いちおう、気分的に、刃を裏返して、同様に30回程度。

■ え、それって...研いだんですか? と言われると、まぁ研いだつもりですよ。装着して確かめてみましょう。ダメなら笑って捨てましょう。

■ ら、えぇぇ~っ!? 切れる!かんなくずやかつお節のように、削りかすがしゃーっと上がってきます!(画像右側)。しかも、鉛筆本体の切削面にツヤと光があります!こ、これって、新品同様というか、包丁同様、砥いだだら新品より切れるようになったのではないの? 

■ 手持ちの日本製や中国製のプラスチック台座のものもどんどん砥ぎましょう。買い足す必要はなかったのか...。今後は遠慮なく書いて遠慮なく削ってつねにシャープな鉛筆を楽しめます。うれしい!

■ やっぱ、ドイツ製は刃がちがうんだよね、鉛筆削りを使い捨てにする無知な君にもわかってもらいたいものだね...フ......(なんてヤツでしょうか)。

2023/09/20

■ なおす - 検診で要精密検査


市の検診は、ここ20年ほど、すべての数値が正常範囲内でした。が、先日8/27に受けた検診について、今日、市役所から電話があり、精密検査をする必要があるとのこと。

いつかやって来る日だと思っていました。お話をうかがう日を来週に設定してもらいました。

2023/09/19

■ まなぶ - センター試験 - 英語1998本試験第5問 - 歯医者さんでの会話


 カナダ留学中のツヨシ君が、現地の歯科医に治療に訪れたそうです。会話の内容から、歯科医師のマック先生とツヨシ君は、初診かつ初対面の関係です。和訳してみます(拙訳)。
また英語のお勉強をしましょう。表記の出題です。私は教職でも学校関係者でも受験生を持つ家庭でもない単なる末端の国民で、単純に読んで楽しむだけの外野です。

出題者作成者に敬意を表します。

 ツヨシはカナダの大学で学んでいます。歯の1本にずっと問題をかかえていたので歯医者に行くことにします。

Dr. Mc:こんにちは, ツヨシくん。私は担当医のマックです。どうされました?

T:あの、マック先生。歯がずっとかなり痛いんです。初めはそうひどくなかったんですが、この2、 3日は、そのせいで夜なかなか眠れないんです。

Dr. Mc:なるほど。で、いつから痛み出しましたか。

T:う~ん、1週間くらい前です。アイスクリームを食べているときに初めて気がつきました。

Dr. Mc:ほう、では君はsweettoothの持ち主なんですね。

T:すみません、それはどういう意味ですか。

Dr. Mc:えと、sweettoothを持っている人というのは、デザートや甘いスナック菓子が大好きなんですよ。私のところにいらっしゃる患者さんはそういう人が多いですね。

T:そうですか、僕もまったくその通りです。まあ、ともかく、僕はアイスクリームを食べていたんですが、そうしたら奥歯のひとつに突然激しい痛みを感じたんです。

Dr. Mc:わかりました、診てみましょう。口を大きく聞けて下さい。...うーん、これがその歯ですか、ツヨシくん。

T:ああぁ! そうです!

Dr. Mc:はい、いいですよ。どうやらwisdom teeth(親知らず)のひとつが原因のようですね。

T:wisdomteeth…ですか。

Dr. Mc:ええ,そうです。口の奥のほうにはどちら側にも大きな歯が3つずつあるでしょう。その3つのうちの一番後ろの歯は生えるのも最後なのですが、それをwisdomteethというんです。

T.はぁ、それで、 どうなっているんですか。

Dr. Mc.かなり大きなcavityがありますね。

T:ca…cavityですか?

Dr. Mc:そうです。cavityというのは、腐敗とか損傷で歯にできた穴のことです。すぐにfillingをするのが一番いいと思います。

T:すみません, “filling”というのはどういう意味なのかよくわからないんですが。

Dr. Mc:えー、穴があいているので、 何かを充填する必要があります。あなたの歯にはもういくつか銀の詰めものをしてあるようですね。

T:ああ、そうです。そうしてもらっていると思います。でも日本では、僕のかかりつけの歯医者さんは、詰める前にたいてい何回か治療しました。

Dr. Mc:うーん、その必要はないと思いますよ。大きな穴ですが、それほど深くはありません。歯の根まで及んでいないみたいです。今日、詰めることができますよ。それでもう問題はなくなるはずです。

T:わかりました。早ければ早いほどいいです、マック先生。この痛みはひどいですから。

Dr. Mc:わかりました、Tくん。でもこれからは自分で甘いもの好きを抑えることができるようにならなくてはいけませんよ。デザー卜やスナック菓子は減らすようにして下さい、いいですか。

T:やってみます、マック先生。でも、それって「ミッション・インパッシブル(不可能な指令)」かもしれません。

 想像するだけでもつらくて気が重い歯科治療(もとは自分の不摂生のせいです)が、1回の診察で治療が終わるのか。初診でx線もナシなんですね。いいなぁ。経験豊富な名医なんでしょうか、マック先生は。

 と思いつつ外野席から今年の出題を眺めていたのが二十数年前の1998年1月下旬頃。すると、その年に、全国保険医団体連合会歯科協議会会長名で、センター試験出題のこの内容が「現在の歯科技術に全く反するものである」旨、大学入試センターに意見書が提出されました。

 それは困ったことですね。国家レベルの大学入学試験が、現代の歯科治療技術をじゅうぶん踏まえずに安易に出題するだなんて、けしからん話である...、文部科学省は受験生に謝罪と得点調整と償いを...などと、受験生の立場になったら憤りたいところです。

 が、他方で、受験生にとっても、私のような末端の国民にとっても、その議論の内容はもちろん不明ですが、ただ、英語試験の解答に支障をきたす内容ではない、たわいもない会話でした。そう専門家が目くじら立てて抗議しなくても...と反論もありそうです。

 出題の前に専門家に見てもらえばよかったですね、とも言いたいのですが、機密性の高いものだし、そうもいかないのでしょうか。心労の多いであろう出題チームの皆さんは、またひとつ学び、その後の検証手順の知恵もまた一つ進歩したことでしょう。

 あともう1点、この出題が印象に残ったこと。選択肢の絵です。見て、一瞬、ウッと身を引く受験生も複数いたのではないでしょうか。

 同様に、この翌年の1999年の英語の追試第5問目も、選択肢が、ちょっとリアルな「虫の絵」で、本文の「かなり不快な感じの虫で、羽がないけど飛び跳ねて血を吸う虫」(a rather unpleasant kind of insect.  One without wings that jumps and sucks blood.)に合う虫を、数あるこれらの虫のなかから選べばOK!...って、あんまり元気よく愉快に選びたい図じゃぁなくて、むしろあらかじめ閲覧注意喚起が欲しいくらいです。ここにその選択肢の虫たちの絵をアップして皆さまのご賛同を得たいけど...ヤメときます。この年も、やっぱり、英語の試験中に気分がすぐれなくなった受験生はいたりしたんじゃないのでしょうか。まさか浪人して2年連続でこの「虫歯」「虫」の絵から選ぶ選択肢にあたっちゃったら、心の傷になりそうです(考えすぎか)。

 センター試験30年の歴史では、こんな些末なひっかかりなどより、もっと大きなハプニングも多かったでしょう。経験を積み重ねて良いものにしていく手順と矜持が受け継がれていくことを願っています。といいつつ、外野の私はほとぼりの冷めた頃に、落語みたいに繰り返し読んで楽しみたいと思います...なんて不謹慎な...(;--A

2023/09/18

■ あるく - 柏の田んぼの道


予定より1週間おそく稲刈りですネ (9/5ご参照)。

気温28℃、湿度51%、初夏のような乾いた風がやや強く吹く、さわやかな秋晴れ。明日から数日は雨でひんやりの予報です。昨日今日はあちこちの田やりんご畑で農作業がかなり忙しそうです。

良いお米が実っていますように!


2023/09/17

■ あるく - 廻堰大溜池周回道路


大好きな散歩道、廻堰(まわりぜき)の大ため池を周回する農道です(4/29, 5/5など)。

 この付近は大きなハリエンジュ(ニセアカシア)の群生で、道が画像奥に行くほど深い木のトンネルになっています。と同時に、画像右側に開けるりんご畑の防風林です。画像左側は湖面ですが、例年なら今の時期は湿地帯です。今年は水がかなり干上がって、緑の大草原のように広がっています。

 この道は幹線道路でも生活道路でもなく、りんご畑の森の農道で、冬期には完全閉鎖になる静かな道。たまに思い出したように軽トラが通り過ぎ、あとは鳥のさえずりが響きます。巨大画像でお見せできれば良いのですが残念。お休みの日の雰囲気がただよって、心がなごみます。



2023/09/16

■ なおす - 玄米を精米


お米を玄米で購入します。米作地帯のど真ん中に住んではいるのですが、農家ではないので。

で、10kgずつコイン精米します。

どのメニューにしますか? 別にそうワクワクしないか...。でも好みは激しく分かれそうです。

デフォルトは「標準白米」ですが、それよりさらにピカピカに磨く「上白精米」もあるようです。「大吟醸」はないかなぁと探したのですが、ありませんでした(あったらお前はそれを選んだのか? と詰め寄られると...)。

逆に、玄米に近い「一分づき」もあるようです。玄米にせず一分づきにするために精米機に持ち込んでお金とひと手間をかける人もいるんですねぇ。

私ならいっそ玄米のままで...30年間ほどそうでした。食感が好きです。ていねいに噛もうという気にもなります。が、残留農薬が...などと言う声も。意に介さず強い決意で主義を貫けばよいのですが、小心者なので、チョっと削りましょう。

ということで、私は「五分搗き」にしています。

分搗き米を自由に選んで食べられるなんて、すばらしく便利です。感謝。

---...---...---

あの、一点ちょっと(いつもの通り、その「一点」が、長いです)。この、精米最後の段階でお米を受けるために持参すべき容器?ですが、「30kg入り米専用紙袋」(画像右下の紙袋)以外はセットできないのが業界標準仕様になっています(近隣の複数個所複数メーカーの精米機すべて)。

初めて精米機を利用しようと決意した数年前、精米機利用のしくみが不明で、恐怖心が...(クラシックシェービングみたいだな→5/1ご参照)。ここまで読んきてくれた方にはうすうすご察知の通り...根っからの臆病者なんです。ユーチューブなどでじゅうぶんに研究を重ね、かつ数か所を下調べに訪問します(手ぶらで精米機周辺を歩いたりしゃがんだりする不審者です)。

どの複数のブースを訪れても、精米後の白米が床に散乱していて、かつ、かならずホウキと塵取りがぶら下げられています。こんなに白米をこぼすだなんて、ずいぶん皆さんズボラな方々ばかりで...い、いや待て、もしかして、これはやはり最後に白米を受けるのに失敗する確率がある程度高いのではないか...などと推理します。

さて、数年前の、初めて利用した時の話です (毎度ここからが長いので、チャンネルを変えるなら今です);

万が一しくじって米をこぼすのではないかと予想して、焦らなくてよい時間帯として、利用者のいないであろう早朝を選んで訪問。

農家ではないので「30kg入り米専用紙袋」など持っているはずがなく、スーパーの(というか、正確にはニトリとユニクロの)大きな白いポリ袋を念入りに3枚ほど重ねて、精米した10kgの米をこれに受けるつもりです。袋の容量は十分あります。

備え付けのホウキと塵取りを使って、いちおう、あらかじめブース内をきれいに掃きます。掃いた白米混じりのゴミを塵取りに入れたら、塵取りからすぐあふれます。軽トラに常備してある別のポリ袋に入れます。結局、ゴミ・砂・泥・髪の毛・白米の合計で、3合程度はありました(おぞましい記述ですみません)。「炊いて食おうかな」という欲望が、一瞬頭をよぎります。あざ笑っているあなたは、江戸時代初期元禄期の井原西鶴の、大阪堂島のあの話をご存じないからでしょう!? その話によるとつまり...いや、やめときましょう。で、画像では左に見える黄色い収穫コンテナ(画像左の黄色い箱)を置いてあるその台の上に、すくい取ったゴミ入りの袋、いや正確にはごみ交じりの3合の白米入りの袋を置きました。

さて、玄米と段ボールとポリ袋と、さらに、昨日買って用意しておいた新しいホウキと塵取りとごみ袋など、一式を収穫コンテナに入れてブースに持ち込みます。第三者が見れば、どう見ても「コイン精米機をメンテ中の管理人」の構図です。

で、米を受けるためのポリ袋を広げておき、さらにその下には用意した段ボールの箱を置きます。この時点で精米機初体験の緊張は極値に達しています。「こわい...やめようか。でも朝早いし誰もいないし、やるならもう今しかない。今やらなければ生涯やらない」と葛藤します...犯罪でもするんですか。この刹那に感得した一つの真理;「得難き機会はすべての動物をして、好まざる事をも敢ヘてせしむ」。

さて、コインを入れると、精米機の中に隠れているお姉さんが目覚めて指示を出し始めます。「五分づきコース」を選んで、精米ボタンを押します。ドカンという轟音で開始。口をあいて見とれています。精米された米は最終落下地点の上にあるバスケットに次々とプールされていきます。五分づき米は、玄米と変わらないような黒さです。お姉さんちゃんと米を搗いているんですか!? 朝早いからって...。

精米完了。緊張しつつ、ごくりと息を飲んで、両手でポリ袋を広げておき、意を決してペダルを踏んで米を落下させました、

ら、

ドカンという轟音とともに、10kgすなわち100Nが一度に重力加速度9.81 m/s²に加勢されて落下。手に受けるその衝撃が想定外に大きく、「ちょっとずつ落ちてくれよ、おバカ!」と思う間もなく、袋はあっさりと3枚まとめて破れ、米が床にあふれ落ち始めます。米は魔物だなと疳づいた時はすでに遅く、破れた袋の形を取り繕おうとすればするほどますます焦り、米は雪崩のように床に崩落し、沼へでも落ちた人が足を抜こうと焦るたびにぶくぶく深く沈むように、せまい精米ブースはあたり一面に見る見る間に米が堆積し(大げさだと思います)...あとは自由に想像して楽しんでね...(ioi)...。

ブース内の床は精米後の米がざっくざく。誰かが外から開けようものなら滝のように米が流れ落ちたことでしょう。この煩悶に際して覚えず逢着した第二の真理;「すべての動物は直覚的に事物の適不適を予知す」...が、真理はすでに二つまで発明しましたが、毫も悟りを会得した愉快が感じられません。

これが日本昔話みたいな大判小判ならなぁ、あはは...などとあなたのジョークで慰めてもらっている場合ではありません。しかも五分づき米で色は黒く、銀シャリ信仰のある東北人に見られたら恥ずかしいというコンプレックスもあり、誰かに見られないうちに、床にぶちまけた米の中に塵取りを突き刺して狂ったように怒涛の速さで段ボールに掬います。掬ってもすくっても...。で、最後は米をホウキで塵取りに掃き取って段ボールに。掃いて捨てるほどあるというのはこういう意味だったのか...ここに第三の真理が驀地に現前します;「君子危きに臨めば平常なし能わざるところのものを為し能う。之を天祐という」...。幸いに天祐を享けたる君子が、暴君たる精米機の指示に服従させられた奴隷的労務からついに解放に近づいたところ、何だか迫り来る軽トラのエンジン音が...。ここで人に来られては大変だと思い、いよいよ躍起となってホウキを掻きまわす...。足音がだんだん近付いて、ついにガラリと我が闘争のブースを開ける...。ああ残念だが天祐が少し足りなかった...。

「お前、ずいぶんきれいに掃除したな、どうもどうも」と、軽トラのおじいさん。聞くと今度は本物の「精米機ブース管理人」でした!が、すぐ気配を察知して、「マガした(ぶちまけた)のか...。たいへんだったな。準備がいいな。ごくろうさん。大きい(30kg入りの米専用の)紙袋じゃないとダメなんだよ。」と叡智と慈愛に満ちたありがたいお言葉を賜りました。

このあふれる大判小判のように持ち帰った生涯思い出に残る五分搗き米を、その後しばらくは、研ぐ際には、六分搗き米くらいになるまで額に青筋を立てて猛烈な気合いを入れて洗ってはすすぎ、おいしくいただいたのは、いうまでもありません。過酷な労働の後のごはんはおいしい...。

2023/09/15

■ こわすつくる - 出版社PR紙面に落書き


■ 「あっ、やっぱり!(ノ`o´)ノ また切って落書きして!」(9/12)

■ 「ごっ、ごめんなさい~。φ(・ω・` ) びょうきなんです...ぅぅ」


2023/09/14

■ こわすつくる - 出版社PR紙を裁断


■ 「あっ!? (ノ゚ο゚)ノ、なんてことを!せっかくもらって読んでたのに。」(9/10)

■ 「えっ!? (゚ω゚ノ)ノ...処分していいんじゃなかったの!?」

2023/09/13

■ きく - タリス「エレミア哀歌」 - ヒリアードアンサンブル


夜半過ぎに起きて、明け方まで、机に向かって簡単な作業をすると、8/20, 9/9に書きました。

■ この状況では、ホモフォニックな和声やリズムの変動がない、簡素な流れるようなポリフォニーが耳に心地よいです。タリス(T. Tallis;1505?-1585)、バード(W. Byrd;1543-1623)からくだってパレストリーナ(Palestrina;1525?-1594), アレグリ(Allegri;1582-1653)くらいまでの音楽に落ち着いています。

■ うち、男声のみ4人程度のヒリアードアンサンブル(Hilliard Ensemble)の、タリス;エレミア哀歌(The lamentations of Jeremiah / De lamentatione Jeremiae prophetae)を。ずいぶん以前に購入したCDです(1988年頃)。

■ この16世紀の作曲家タリスの名前を冠した現在の合唱団に、タリス・スコラーズ(The Tallis Scholars)があります。彼らの演奏は、女声を含む十数人規模のもので、私もギーメル(Gimell)レーベルの十数枚程度を愛聴しています。この中に、作曲家タリスのCDは2枚。1枚はエレミア哀歌、もう1枚はイングリッシュアンセム集。いずれも、彼らの演奏への期待に違わぬ美しい響きです。

■ タリス・スコラーズの特徴の1つとして、イギリスのソプラノの美点である彼女らの、ノンヴィヴラートで、あたかも天上にかかる細い虹の穹窿のように、静かで透明でいながら何ものをも貫き通すように非常に良く通る高音部が挙げられます。

■ この美しさを知ってしまうと、自分で出向いて聴ける演奏会レベルで接するプロやアマチュアの他の合唱団の演奏を聴くのがつらくなります。違いは、きれいかどうか、という曖昧なものではなくて、演奏会で接する合唱団は、声質が揃っていない斉唱が通常です。例えば、同じ「ソプラノ」の声域の歌手であっても、抒情的なソプラノ・リリコとプリマドンナクラスのソプラノ・ドラマティコの声質の女声が入り混じって、複数で同じ声部を同時に斉唱すると、だいぶつらいです。とりわけこの時期の、つまり13世紀以降18世紀に足を踏み入れるバッハににいたるまで、特に宗教曲には、ソノリティの混濁があって、向かないと思うのです。タリス・スコラーズもケンブリッジ・キングスカレッジ聖歌隊もガーディナーのモンテヴェルディ合唱団も、イギリスの演奏家の世界では、声の帯域にとどまらず、声の性質を厳密に選別しているのではないでしょうか。これは歌手個人の努力や才能のおよばない、持って生まれた資質に依存していると思います。

■ そう意識してしまうようになったのも、イギリスのこれら新しい若い演奏家たちが、たゆまず響きの純粋性を洗練させてきたからかもしれません。

■ さて、今の私の聴く明け方前の時間帯や微小な音量では、しかしながら、女声ですと、最上声部であるスペリウス(Superius)(ソプラノ声部)が、強く浮いて聞えてしまうことに気づきました。女声がない方がいいんだけどな...って、なんというわがまま。他方、ヒリアードアンサンブルは、スペリウス声部も含め男声のみです。

■ 明け方前の暗い空間に、静かにさらさらとまたゆるりと均質な男声のみのポリフォニーが流れます。自分という生き物と今いるこのせまい空間の境が曖昧になり、まるで半透膜をはさんでこちらとあちらで似たような塩分濃度の液体がゆらりゆらりと行き来するような感覚になります...(精神がかなり危険なレベルのトランス状態になってきましたか...)。

「エレミアの哀歌」は、旧約聖書のテキストです。かつて繁栄を誇ったユダヤの国の首都イェルサレムが陥落し神殿は破壊され生き残ったユダヤ人は数十万人規模で捕囚となり強制移住させられた紀元前6世紀頃の史実について、同時代人の預言者が箴言を連ねるものです。簡素なテキストが、キリスト教を対称軸に今から線対称に紀元前に飛ぶ気がしますし、キリスト教から気持ちが離れるという意識下の意識も潜み、また、作曲家は16世紀という意識もあって、暗闇の彼方に、遠く遡った時間と空間を感じます。

ですのに、いま響いているこの曲の美しさといったら。感覚的な刺激や棘が存在せず、善悪や愛憎の彼岸にたゆたうように響きます。

そう感じるのはなぜでしょうか。

ここで、その秘密である作曲家の波乱万丈な生涯と演奏家の輝かしい受賞歴を振り返ってみましょう...などというバカげたマネはやめて、目を瞑って、曲そのものを感じてみましょう。一人しずかに、感じ、考えて、間違っていたらそれはそれで。で、感じて考えたことのうち、2点ほど。

 1) 多旋律同時進行のポリフォニーは、始めもなく終わりもない永遠性を感じさせ、ゆえに教会典礼音楽として花開いたのですが、他方で、聴いていて単調になりがちです。タリスの旋律は、スペリウス始めいずれか1声部が1小節先行し、つねに縦のホモフォニックな和声効果に配慮している、と同時に、たまに装飾音的な小刻みな動きがあって、その動き方が、現代の人類の情感にも強く訴えるような普遍的な響き、というと大上段に振りかざしていますが、やさしげななぐさめとなる響きがあります。

 全体に古い教会旋法(フリギア旋法)で厳粛に進みますが、楽譜1の青枠では、そのテキストが "彼夜もすがら甚く泣き悲しみ、涙は顔に流るる (旧約聖書エレミア哀歌C1-§2)" であるにもかかわらず、たったこれだけの上行旋律のせいで、曲全体が一度に明るく希望に満ちた響きに変容します。このようなゆっくりとした装飾音的な動きが随所にあります。

楽譜1

■  2) 曲の終わりやゲネラルパウゼ(曲途中での一斉終止)直前の、最終音が、必ず長三度和音の組み合わせで終止します。と同時に、きりりと絞られた緊張感・集中力・一体感を、新たにします(楽譜2, 緋色枠)。この特徴は、タリスの他の作品、「"Spem in alium..." 40声部のモテト」「"Mass for Four Voices" 4声部のミサ」にも顕著です。

■ 多旋律が対位法的に推移し、民の嘆きやうめきが次々と浮いては沈むように聞こえる不協和音の連続だったとしても、長三和音を組み合わせる最後の一音で、つねに希望ときずなが与えられます。聞く者は、いかなる苦しみも不安も必ず救済されると確信します。こころから美しいと思わずにはいられない響きです。

楽譜2

■  以上2点の特徴を思うと、タリスは、音楽史的な流れとしては、恐るべき大事件となった宗教改革に揺れるヨーロッパ大陸という本流とは離れた島国の辺境の地の上流の細い支流かもしれないのですが、あきらかに爛熟のバチカンローマ楽派の水と交わり、それがベネツィア楽派へと流れ込み、モンテヴェルディという山の平原に広がる美しく巨大な湖に流れ込んでいると思います(その湖の水は、のちにバッハという大海に流れ着くのですが)。

■  他の演奏で、女声がスペリウスを担当するタリススコラーズ, ザ・シックスティーン, ヴォイセス・エイトなどの気鋭のイギリスの演奏家たちならば、これまた別に、抜けるような広い明るい空間に永遠の響きが厚く広がることでしょう。そのような場所と状況でじっくり聴いてみたいものです。が、小さな私の環境では、親しげなソノリティのヒリアードアンサンブルで。

2023/09/12

■ こわすつくる - 「ウラ紙」の効用

※ カレンダーの裏に落書き中...

■ 書くための紙のうち、オモテ面に印刷または書き込みがあり、ウラ面が白いものを、いま、「ウラ紙」と呼ぶことにします。

■ 日常生活で、ウラ紙はたくさん発生します。

■ うち、「はがしたカレンダー」「郵便物」のように、比較的定期的に外来する紙があります。

■ あなたの場合、「はがしたカレンダー」は、そのまま、また、「郵便物のうちの『大切なお客様へ』という不特定多数に宛てた買い物勧誘レター」は、チラっと見て、いずれもスグごみ箱行きですか。

■ 上二者のいずれも、マットコート紙のような塗工紙だったり高秤量の超上質紙だったりして、少なくとも私がふだん使うPPC用紙より、いやおそらくあなたがカネを出して買っているノートやレポートパッドより、上質な紙を使っています。

■ とすると、あなたや私は、品質がより良い紙を捨て、より悪質な紙をカネを出して買っているというばかげた生活をしています。

■ とは言え、その「良い紙」とやらが、自分が書く目的を遂げられる程度に安定供給されているわけでもなし、サイズが統一されているわけでもありません。だから捨てるんですね。

■ この「カレンダ類」「レター類」の二者を、私は、実は、万年筆筆記用に、裁断機でA4に切り、さらに二分してA5サイズに切りそろえています。封筒もです。廉価な茶封筒もです。封筒類は切り開いてA5に切りそろえます。

■ 万年筆を使う目的は、何度も言って申しわけないのですが、人に提出するためでもないし、長期保存するわけでもなく、保存してあとで参考にする体系的な内容を書くわけでもない...。単に、「書き味を楽しむ」ためです。世間様一般のなさる「おいしいものを食べる」「おいしいお酒を飲む」「ご旅行やおでかけをする」などといった「楽しみ」と同列です。美食もおでかけも万年筆も、じゃぁ、無くて良いのかというと、無くて良いです(肉も魚も何年も食べたことがないですし旅行も半世紀ほどしてないですし)。でも、もし、あれば、生活や人生にうるおいがもたらされる点で、誰しも捨ててしまうのはむずかしいのではないでしょうか。

■ で、その世間様と同列の贅沢を味わってみたいがために、「万年筆で、上質な紙に」いろいろと書いてみるひとときを用意したくなるというワケで。

■ その万年筆ですが、高級で華やかな輸入品ではなく、数百円のつけペンや仏壇カラーの国産パイロット製品で、またその上質な紙とやらですが、カレンダーのウラだったり切り開いた封筒だったりするワケです。なんともまぁつつましくもみじめたらしくも涙ぐましくもある「贅沢」で、いっぱんにそんなことは「贅沢」の範疇から除外されると思いますが、私には心おどる贅沢そのもの。

■ というわけで、上の「ウラ紙」類を、月1回程度、まとめてA5に切りそろえたら、プリンタで罫線を印刷します。その際は、罫線の有無や種類や幅や間隔や色の設定を変えます。その設定は、たまたま今回揃った紙の量や紙質や、たまたま今の時期に関心があって書きたいと思うもの次第です。さて、PCのおかげで、カラフルな罫線で思う通りの単票用紙が用意できました。

■ 書き始めます。万年筆なので、日本語でなくて、英語とか仏語とか独語とかラテン語です...というとカッコいいですが、だいたい不器用に何かを丸っと書き写すだけです。たまに、カタコト単語で「アイディア出し、思った事」も書きなぐってみます。書き終えたら処分します。今回使わずに余った紙は、取っておいたっていいではないですか。

■ 紙質が良いし、しかも、「もったいない」「失敗したら...」などとった遠慮はいらないので、ペンの走りは爽快です。思う存分の文字の形や大きさで書けて、じっくり太字&染料インクのインク痕を味わったり、速度を上げてインクが飛び散るような勢いで筆記体を書き進んでみたり、自由です。

■すばらしい「こころの解放」になっているひとときでは!?

■ ここまできてやっと、めでたくウラ紙を処分...ですが、さらにまだ待て。処分とは、つまり、この良い紙で、生活する上でどうしても発生する台所から出る水分を含む廃棄物いわゆる「生ごみ」を包みます。請求書だ宛名だ税務署の催告書だ(?)などといったシュレッダーが必要なプライバシー満載の紙も、濡れた野菜くずのせいで内容の判別性はもはや絶望の境地です。したがって、私の場合は、個人の生活上あらゆる使用済みの廃棄すべき紙は、最後には、このような包装紙となってごみ箱にいきます。ゆえに、たまに見聞きする「廃棄する際, “くしゃくしゃに”  “丸めて” “破って” 捨てる」という、廃棄直前に人力で加圧した加速度的な力学的エネルギーをあえて付加した上で捨てるという行為は、私の知能による理解の埒外に存在する異質の価値観に基づくものと推測します。

■ 「こころの解放」な~んて言いつつ、実態は恥ずかしいことを告白してしまいました...。

2023/09/11

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 単語集で楽しむ


先週の今日9/4の単語集ですが、一所懸命解くぶんには有益な本ですが、正解不正解に頓着せずに置かれた選択肢から出題者の意図を見ると、悪魔のような...(;^^A あ、いや、その、少しずつこれを暴いて 解いて、いっしょに語彙を増やしていきましょう。

選択肢から選ぶ試験方式です。別な選択肢をあてはめて想像してみます...(訳は拙訳です);

問. The designer of that wonderful new space rocket must have been an (  ) engineer.

「あのすばらしい新型宇宙ロケットを設計した人は、(   )なエンジニアだったに違いない」

選択肢; 1. ingenious   2. ingenuous   3. inept  4. iniquitous

どれも語頭が母音の形容詞で、不定冠詞anを置いてengineerを被修飾語句として文法的には正しく成立する英文です。意味としてどれがふさわしいかなぁ。

1. を選んでみましょう。

「あのすばらしい新型ロケットを設計した人は、独創的なエンジニアだったに違いない」

…これが正解でいいんじゃないでしょうか。wonderfulと褒めている点と平仄が合います。

あのぅ、単語と関係ないんですが、ロケットって、1人のエンジニアが設計するものなんですか?

2. を選んでみましょう。

「あのすばらしい新型ロケットを設計した人は、天真爛漫なエンジニアだったに違いない」

…無邪気でウブでお気楽なエンジニアによる自由な発想の産物なんですね。いいじゃないか、この選択肢も。

3. を選んでみましょう。

「あのすばらしい新型ロケットを設計した人は、エンジニアとしては適性がなかったに違いない」

…ロケット開発などとは畑違いな珍妙なブツができたんですね...。んじゃすばらしいって言うなよ...。(反論してもしょうがないけど。)

4. を選んでみましょう。

「あのすばらしい新型ロケットを設計した人は、邪悪なエンジニアだったに違いない」

… 悪魔のような恐るべきロケットに仕上がったのですか...。日本近隣のどっかの国における指導者層の会話ですか。

 しかし、in-で始まる形容詞のみを選択肢に並べてくれるとは...。不正解の選択肢にマークした受検生を、採点を担当しているコンピュータの中に住む小人さんたちが「あ~ははっ、コイツこんな選択肢にマークしてるぅ!」と爆笑して楽しむ様子が目に見えるようです。なかなか邪悪な出題者だったに違いない...。

2023/09/10

■ こわすつくる - 出版社PR誌


■「処分するから」という理由だったので、私がもらってきました、この「出版社PR誌」。

■ なので、私は画像の冊子の関係者やその世界や業界の関係者ではないです。で、その読後感想につきここで少し詳しく述べてみたいと思う...な~んて言った時点で、これを読むあなたはさっさとチャンネルを変える?ことでしょう。と言いつつ、せっかくなので、このうち4誌を選んで、内容には触れず、お気楽な感想を。その後この本たちを、そのまま捨てる以外何か別な目的にも使えるかなぁ(どういうことだ...)。

■ 本好き読書好きな人ならおなじみ「岩波月報」である「図書」。背を見ると第896号。月刊誌だったはず...。なら、次の12月号で第900号。ということは、いつ発刊したのか、今さら俄然気になり、調べると、昭和11年頃のようです。何年かぶりに拝読すると、やはり、何十年も経ても変わらず、内容も量も充実し、どの記事も読んでおもしろいです。送料込み定期購読料1年1,000円は、内容的からしてかなり安いです。紙のレベルはワラ半紙に近い最低レベルのものですが(どうでもいいか)。

■ 知的雰囲気に満ちた「白水社の本棚」(季刊)は、やはり今も昔も私の知的レベルをとっくに超越していますが、そういう人を想定して筆者たちはなるべくその筆者の分野に初めて触れる人に配慮しているようです。郵送込みで無料頒布です。なかなか良い紙質です。紙質を落としてもいいので、記事を増やしてください(...無責任な...)。

■「本郷」(隔月刊)はさらに記事の本数が少ないですが、全て歴史系記事で1本あたりの内容は読みごたえじゅうぶんです。加えて、見開きのイラストで『江戸東京今昔めぐり』という情緒あふれるステキな面もあり、さすが歴史書の吉川弘文館。チョットでも歴史本好きな人なら1年1,000円の定額で有料定期購読するのも大きな楽しみというレベルです。紙質は岩波ほど低質ではないがという品質です。

■ 有斐閣の「書斎の窓」(隔月刊)は、ここで今、他の文芸誌出版社と同列に置いて比べては申しわけないけれど、偉い先生方の対談が毎号のように数本もあり、論文も数本ありで、圧倒的に会社の余裕を見せつけられます。内容的には、法曹実務家よりむしろアカデミズムや院生向けですが、専門用語はほぼなくて、一般の人も読めるよう配慮されているかもしれません。紙質は白水社に次いで上質です。

■ 専門家でも何でもない末端の国民である私が、読み物として楽しかったのは、やはり「図書」です。でも、そもそも、令和の時代、日本人は、本など読まなくなりました。文芸誌出版社の苦しさは、いったいいかばかりでしょうか。にもかかわらず、読む人を大いに刺激する内容を工夫している方々の存在とその努力に、頭が下がります。

■ くだらない気づきですが、この号の「図書」では、表紙が聖ヨハネパウロ2世、内容に、銭湯ありソ連あり喫煙あり農村近代化ありモモありで、昭和の雰囲気に満ちています。その時代に感受性を刺激された現代の知識人が執筆しているからでしょうか?

2023/09/09

■ きく - 中世・ルネサンス期の音楽

※機器はパッシヴアッテネータ(ステレオの音量調節の箱)

夜半過ぎに起きて、明け方まで、机に向かって簡単な作業をすると、8/20に書きました。

■ このとき、音楽を聞きながらするのが、こころ楽しいひとときです。そのときの音楽は、中世・ルネサンス期の声楽曲(カトリックの典礼音楽)が自分にはこころなごみます。別に典礼や儀式をして拝んでいるわけではなくて、耳に心地よい音楽として聴くともなく聴いています。

■ グレゴリオ聖歌(グレゴリアン)よりすぐ下ると、中世期では、ペロティヌス、ダンスタブル、デュファイ、オケゲムと思い当たります。もう少し下ってルネサンス期は...

「え、何それ? お菓子の名前?」 という方が多数派ですよね(作曲家の名前です)。この時期の音楽を知らないあなたがいま歩く地平の向うには、未知のお花畑が広大に広がっていて、これからそれに出会うという莫大な楽しみが人生にまだ残されているとは、ほんとうにうらやましいです。

■ これら13世紀以降の中世の作品(ほとんど声楽です)が、20世紀半ば過ぎのマンロウのロンドン古楽コンソートやプロ・カンティオーネ・アンティカ以来、イギリスで、あるいは、器楽ですがアルノンクールやレオンハルトが啓蒙したドイツで、また今やイタリアやスペインやフランスのようなロマンス語圏やフラマン語圏で、今も次々と新しい解釈が出ているヨーロッパの音楽的土壌には、底知れぬ畏怖と畏敬を感じます。たとえば同時代13世紀の日本は鎌倉初期ですが、その鎌倉期から室町・戦国期の音楽を、現在、若者がさかんに演奏して次々とCDが出ている...などと想像できますか!?

■ しかもその響きは、「古い」とはまったく感じられず、香を焚く教会の石造りの聖堂の壁に静かに響き渡るような、ひんやりと冴え、いきいきとしてみずみずしい、新鮮な音がする、と、誰でも聴けばすぐ感じることができると思います。

■ さて、今の私の聴く明け方前の時間帯や微小な音量では、私の音響機器では、多少困ったことが...(どうでもいい個人的事情)。私は、CDプレーヤ→パッシヴアッテネータ→パワーアンプ→スピーカと接続しているのですが、アッテネータの減衰量切替ノブがステップ接点式です(「なんのこっちゃ」という方が多数派ですよね)。で、その最小音量にしても、私にとっては、まだもうチョイ音が小さくなってもらいたいんですが...。

■ あらためてその中から、いずれCD1枚をどれか選んでみます。いや実は、今、CD2枚について書いてみようかなと思って書き始めたところ、やっぱりというか、ここまでのさらに3倍程度のテキストを書いていて、それで話はまだ半分だと気づいて...キリがないので、ひとまず区切ることにします。いつも長くてごめんなさい。

2023/09/08

■ なおす - 手持ちの油性ボールペンを使って - 2


昨日の続きでごめんなさい。今日1日で使い終わったみたい...。

ペン芯に、昨日と同様、今日も昨日の終了時点にマジックで点を打って書き始めました。

ペン軸を立てた持ち方に慣れてきました。鉛筆より早かったです。昨日と同じ2時間ほど、でも昨日より量はチョイ多めに、調子に乗って快速に書いていたら、だんだんカスれてきて、ついに、ペンに「今日はココまで」と言われました...。

こんなに早く減るものだったのか...。これまで何十年もハッキリ意識して試したことがなかったので、今回、「どのくらいの距離・文字数を書けるモノなのか」を大いに実感しました。と同時に、鉛筆同様、最後まで使い切ることの気持ち良さも。

この調子で手持ちのペンをどんどん使って、立てた持ち方にも慣れるようにしてみます。

2023/09/07

■ なおす - 手持ちの油性ボールペンを使って


どなたも、使っていないボールペンはあるのではないでしょうか。

■ 私は、ここのところ、仕事ではなくて私的な趣味で何か書いているとしたら、にょろにょろした文字の外国語になってしまいました。その際は、筆記具を、ボールペンの使用可能な角度よりも寝かせて使うので、ボールペンはすっかり使わなくなりました。

 7月来、遠ざかっていて持ちなれなかった鉛筆を、持ち方から何とか矯正し(「正しい持ち方」かは不明)、自分なりに、そうとう寝かせた角度ではありますが、快適に使えるようになりました。

■ 鉛筆を見直した原因の一つに、手近に、万年筆インクもゲルインクも裏抜けするPPC用紙が大量にあることが挙げられます。サラも「ウラ紙(オモテ面に印刷や書き込み、ウラ面が真っ白)」も、それぞれ数万枚程度。いずれも、万年筆インクで書こうものなら、紙の下のものを汚すレベルで滲んだり裏抜けします。

■ で、鉛筆が快適なわけです。が、前から気になっていたんですが、「ウラ紙」のその印刷済みオモテ面で、印刷や書き込みが、紙面の面積の10%とか20%程度しかなくオモテだってほとんどがまだ白い、という紙もあるわけで...。

■ んで、A4をA5サイズ2枚にしたら、うち1枚は真っ白だ、場合によっては、さらに半分に切って、A6サイズ4枚にしたら、うち3枚は真っ白だ、という事態も多いです。

■ か、書く気ですかい、ここにまで...。セコくないか...。

■ 告白すると恥ずかしいかもしれないのですが、多くの点で正しいと信じるので、やってみます。ざっくりと裁断機で300枚程度を切り、白いのと印刷済みなのが混在しているのですが、めんどうなので4倍の1200枚に膨れ上がった、このA6の用紙をすべて、プリンターに入れて、天地12mmの罫線を印刷しまくります。罫線の設定は線幅0.25mmなので、プリンタインクはほとんど減らないようです。

■ 白い面に書き、印刷済みの面は、無理せず書くのをあきらめればいいだけです。

■ が、またここで...セコさが鎌首をもたげて...。

■ つまり、すでに印刷した面に重ねて書くとしたら、たとえば、「万年筆-極太字-顔料インク黒」なら、印字など乗り越えて書き進められるのですが、いかんせん、万年筆インクは顔料だろうと没食子青黒だろうと、スポンジに吸われるように滲んで、書いていて楽しくありません...(ってことは、やり始めたんですね...)。

■ ゲルインクボールペンの太字も、万年筆インクより収束はするけれど、同様でした。

■ 鉛筆は、印刷済みの面に書くと、何を書いているか自分の文字が識別できず意味不明です。ボールペンの黒色&細字も同様です。

■ で、「従来型高粘度油性ボールペン-太字-青/赤」は...。すばらしい!印刷済み印字(細かい活字ばかりだし、書き込みは0.38mmの細いジェットストリームだし)を乗り越えて、青くふてぶてしく書き進められます。ただ、赤は、それのみ使い続けると目がチカチカするので、青がよいです。

■ それはいいのですが、私の場合の問題点は、自分のスタイルである「寝かせた角度で書きたい」が、十分に機能しないということです。

■ でも、7月に、細い鉛筆の軸の持ち方も克服できたので、「ボールペンが使えないんですぅ...。」などと寝言を言ってないで、練習しましょう。寝かせるクセはお前個人の単なる悪い癖、ボールペン本来の性能を引き出すために、ペンを立てた角度で書くことくらい、コレも練習すれば自分でも可能になるだろう、と、気を取り直すことにしました。

■ やってみました...。字は、アルファベットのつもりが、そうでなさそうな雰囲気の象形文字に...。15分で、前腕部の腕橈骨筋に猛烈な筋肉痛。小指から手首にかけての短掌筋がツリそうです...。

■ これで投げ捨てずに、合間に手を振り腱を伸ばしながら、2時間ほどかけて、いつもの単語集の100文をなんとか書ききってみました。

■ チョっと慣れてきました。が、今日はもうヤメときます。明日の筋肉痛が思いやられます。

■ さて、前置きはこのくらいにして、本題です...えっ!? (;^^A

■ 使った油性ボールペンは、三菱鉛筆「Raknock(楽ノック)」1.0mm青。芯に「20-11」と製造年月が。芯の、今日の使い始め箇所に、黒マジックで点を打ちました(画像)。で、画像は、英文を100文書いて、使い終わったところです。

■ 芯のインクは、新品では8.0cm入っていました(手持ちの同じ製品別な個体で確認。もっとも、芯のインク量に個体差は±3mm程度はあるものですが)。で、今の2時間で減った量を測ると、1.8cm。ということは、全体の22.5%をこの2時間で使ったことになります。

■ 100文を書いて22.5%使うなら、100%使い切ると、444文程度を書けることになります。

■ また、2時間で22.5%使うなら、100%使い切るにはその4.4倍の時間、つまり9時間程度です。

■ 今日は、まるで利き腕を変えて書いたかのようなぎこちなさがあって、もたもたしましたが、慣れれば、同じ分量を90分程度で書けそうです。

■ 毎日100文を書く、毎日90分使う、として、新品を使い始めて5日目にペンは無くなるということです。

■ はかない...。昨日お話したすばらしい石鹸なら、気持ち的に、使い切った後のはかなさに満足感を伴いますが、使い捨てプラスチック製品のボールペンが毎週のようにコレだと...。

■ これまでは、ハッキリ計測しながら使ったことがありませんでした。仕事でジェットストリームの減りが速くて、年来、1箱単位で買っていたところ、ある年に、「替え芯」があることに気づき、以来、替え芯を箱単位で購入していました。1本だけ集中して使うと2週間から3週間の命だったので、デスクごとに何本も同時進行で使って(ゴマかして)いました...。低粘度油性ペンやゲルの寿命は短いと思っていたのですが、今日実感した従来型の高粘度油性ボールペンもそうだったとは...。いやこれは太字だから、というのは、ゲルと違って(9/3ご参照)、たしかに言えますが...。

■ 細字のボールペンは、ジェットストリームも含めてまだ数十本ありますが、「印刷済みオモテ面」には迫力パワー不足で、鉛筆同様、使えません。「従来型高粘度油性ボールペン-太字-青」が良いのですが、この「楽ノック1.0mm」はあと1本(黒)しか持っていません。紙の有効活用計画にとって非常に便利で有効なので、太字油性ボールペンを書い足しましょうか。いや、この際、活用したい気分がもっと盛り上がるよう、90円の「楽ノック」といわず、社会人として、男として、襟を正し、真摯に取り組むために、7万円のドイツ製高級ボールペンの太字を購入し、大きな所有の満足感と自信と誇りを持って、ガシガシ書く作戦を開始してみましょうか!(ワクワク...)

■ いや、こう解決します...イマ手もとにあるジェットストリーム数十本を始めとする黒ボールペンや、滲んでもいいのでゲルペンを、ある限り使います。趣味で書き進んでいるだけなので、オモテ面は、活字を避けて次の余白また次の余白と、書ける箇所をムリなく選んで書き進めばいいではないですか。ペン数十本か用紙数万枚のどちらかを使い切ったら、その時にまた、理性的な方向でよく考えましょう。

■ まぁ気を楽に持って、毎日必ず「印刷済みオモテ面」に90分間書くというワケでもないですから書い足しはムダですし、もともとオモテ面はそのまま廃棄のつもりだったのが、少しは、イマ手持ちの使用済みPPC用紙数万枚を、「役立った、満足」という「有効利用した感」を伴って、悔いなく廃棄できるでしょう。世の中の財布が豊かなおじさんたちのような「何万円もする高級ボールペンを次々と買って『どうだ、フフ』という趣味」があるわけではないし、これ以上、使い捨てプラスチック製品を買って捨てたり、ボールペンの機能を逸脱した理不尽な高額品を心の平安のために買う篤い宗教的衝動もないです。...文章にしてみて、解決策が決意できました!え、ホコリ? ごみ箱に捨ててはいかがでしょう?

2023/09/06

■ なおす - 石鹸をもらいました


石鹸をもらいました。外国のおみやげのようです。輸入石鹸は本当に楽しみです。使ってすぐわかる、いかにも植物由来の、純正で高品質な原料素材から立ち上がる良い香りです。シェービングの話ではないです(;^^ 

オランダの手づくり石鹸のようです。いいなぁ、ヨーロッパやアメリカの個人的な手づくり石鹸...。香ったり使ったりするそのほんのひとときが、こころ豊かになります。

シェービングソープを使うようになって何年も思うのですが、シェービングに限らず、浴用・手洗い用・洗顔用などの石鹸は、日本は貧弱な完全閉塞市場。薬剤師会など特定の豊かな集団の豊かな利益を悪い国民から保護しなくてはいけません...あ、いや、感謝するために書き始めたページで、ぶうぶう言い出したらダメですね。

2,3回使うと、ゴリゴリザラザラする...何かの渋皮が練り込まれています(青い画像はそれに気づいた今日撮影したもの)。植物由来の固形物を練り込むのは、日本にはない発想ですが、外国の石鹸によくあります(日本の洗顔料や歯磨きの「スクラブ」という名のマイクロプラスチックとは別物です)。なかなか心地良いんですよ。箱を見ると「アーモンドとピーチにヒントを得た穏やかな香り」。アーモンドの渋皮かな? 箱からウェブサイトをたどると、コムギ? の皮? 

私の自作のオリーブオイル石鹸のテクスチャと同じで、濡れてもタオルドライ後も心地よいです。また猛烈な減りの速さも同じです...。使えるのは数日間程度。1週間はムリかも。はかない...。けれど、香りをじゅうぶん楽しみたいと思います。


2023/09/05

■ あるく - 柏村の田んぼの道


いつもの柏の田んぼの道です。だいぶ色づいたと思ったら、この表示によると、1週間以内にもう稲刈りなのですか!

今日14時の気温は28℃です。昨日までずっと30℃以上が続いたので、日差しの力も弱く感じられます。風も気持ち良くて、いつまでも歩いていたい気分です。

30℃オーバーの毎日も、9月中旬までのあと10日程度との予報。朝晩は18℃程度で、うっかりすると明け方はからだが冷えます。これだけ暑い夏を過ごしたら、秋が待ち遠しいです。

2023/09/04

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 単語集で楽しむ


鉛筆の使用量測定という目的だけで、同じ単語集を繰り返すのは、正確な計量にはなるだろうけど、飽きます...ので、何か類似のものを探して、家中からかき集めた別な鉛筆で書き進んでみましょう。今度新たに手に取った本は、だいたい同じレベルで、同様に語彙を増やしてくれる本のようです。

 選択肢から選ぶ試験方式です。別な選択肢をあてはめて想像してみます...(訳は拙訳です);

問. Government authorities have (   ) five radical activists from the country and jailed 100 others.

「政府当局は、5人の過激派活動家をその国から(   )し、その余の100人を投獄した。」

選択肢; 1. deported   2. deplored   3. deplaned  4. depilated

どれも他動詞なので、activistsを目的語として文法的には正しく成立する英文です。意味としてどれがふさわしいかなぁ。

■ 1. deport を選んでみましょう。

「政府当局は、5人の過激派活動家を国外追放とし、その余の100人を投獄した。」

…これが正解でいいんじゃないでしょうか。ただ、今どき「国外追放刑」は先進国には無いですよ。もし、投獄されたその余の100人っつのが、懲役刑や禁固刑だったら、その首謀者格らしい5人は、それより重いとしたら、死刑より他はないです。外国人居住者につき「退去強制」処分はあるけれど、自国民の犯罪者を、不法投棄ゴミみたいに他国に捨てるっていう発想はヘン。「江戸払申渡(えどばらいもうしわたし)」「遠島(流罪)」があった江戸時代に英語の試験を受ける人向けの湯島聖堂入学選抜試験問題だと思います、この問題。

(cf. “from the country”は、 “have (  )”を修飾する副詞句になると思う)

■ 2. deplore を選んでみましょう。

「政府当局は、その国出身の過激派活動家5人について嘆き、その余の100人を投獄した。」

…主犯格については、遺憾の意を表明して終わりですかい。日本国政府の得意技ですね。

(cf. “from the country”は、 “activists”を修飾する形容詞句になると思う...以下の選択肢も同じ)

■ 3. deplane を選んでみましょう。

「政府当局は、その国出身の過激派活動家5人を飛行機から降ろし、その余の100人を投獄した。」

…アタマにきたので飛行機から降りてもらったんですね。

■ 4. depilate を選んでみましょう。

「政府当局は、その国出身の過激派活動家5人を脱毛し、その余の100人を投獄した。」

…け、刑罰なんですか、これは...Σ(゚ω゚ノ)ノ

■ ということで、5人はさんざんな目にあわされましたね。お互い過激派活動家にだけはなりたくないものです。

2023/09/03

■ まなぶ - 鉛筆を使って - 単語集3周回目

※サラサクリップの芯内径 左0.3mm vs 右0.7mm

やはり鉛筆を使って、7月以来同じことを。つまり英単語をひたすら書いて、鉛筆の減り具合を見たいです。

■ 今度も全く同じ単語集を使って33,000語を書きます。7月8月9月と、1冊の本を書き写すこと3周回目ですが、おそらく鉛筆は持ちこたえるでしょう。ただそれだけの話なんですがね...。

どうやら、私の書き方(文字サイズや筆圧...いずれもどんどん小さくなっている)では、減り具合は、鉛筆6本を同時に均等に使うと;

経過;3.3万語=英文2,200文で、3分の1程度が減る (本1冊分の英文。英文は1文が長めの単語15語から成るとする)

推理;10万語=英文6,600文で、3分の3程度が減る=使い切る

つまり今回3周回目を書き切れば、ほぼ同時に使い切るようですね。

ということはまた、

鉛筆1本だけ使うとする;上記に比して減りは6倍なので、10万語を6で割って

推理;1.7万語=英文1,100文程度を書ける。

平たく言うと、

1本でこの本の半分の英文を書ける、

2本でちょうどこの本1冊の全ての英文を書き切れる、ということで...。

実は昨年試した別なことですが、ゲルインクボールペン「三菱鉛筆Signo太字1.0mmブルーブラック」を使って同じ本同じ英文を書いてみたんです。「太字万年筆の代替品って何かあるかな」と思って...。万年筆インクが裏抜けする紙が大量に手許にあることを意識したんです。その結果、300文(4500語)余りを書いたところで使い切りました。ということは、本1冊を書き切るのに、ペンは7本必要、と推理できます。

同じ筆記量なら、鉛筆1本=ゲルボールペン4本近く(3.8本) ということです。

蛇足ですが、奇しくも、ゲルインクボールペンの筆記量は、最頻使用の太字万年筆のカートリッジ1本(1cc弱)を使い切るのとほぼ同じ程度でした(Pilot742-ペン先SかBB)。

「太字のゲルインクペンで書いたから減りが早かったんだろう、細字を使ってみてはどうだい?」とお思いでしょうが、細字のインク量はもっと少ないです。試しに、同じシリーズのゲルインクボールペンで異なる線幅の2本両方の芯を抜いて、芯の内径をご覧になってみてください。細字になるほど、芯の内径は細く、明らかにインク量は少ないです(画像は、サラサクリップ)。インク量は、ペン先のボールの内径すなわち寿命(耐久性)と、正の相関があると思います。

ということは、「鉛筆の方が、価格は安く筆記量は多い」との結論がイマ得られました。

「鉛筆は、どんどん削られて寿命は短い(6/23の予想)し、ゆえに書ける量も少ない」と立てた仮説は、誤りだったと、自分の実験で納得できました。つまり、たとえ、最高級のHi-Uniが定価通り1ダース1,980円(1本165円)であっても、値引後の実売1本100円前後のゲルインクボールペン「サラサ」「ユニボール」「ジュースアップ」「エナージェル」より、費用対効果は、比較の対象にならないほど高いと確信できました。普及価格帯の「三菱鉛筆#9800」1ダース660円(実売500円前後=1本42円)なら、なおさらです。

さらに鉛筆の利点として、いかなる筆記具より、私の用途では、使いやすいです。また繰り返しますが、使い始めの予想通り;

1) いかなる角度でも(かなり寝かせた持ち方でも;ボールペンにはムリ)、

2) いかなる紙質でも(インクが裏抜けする用紙でも;万年筆にはムリ)、

何の気づかいもなく滑らかに書けます。

加えて、重大な副次的発見として、鉛筆なら、ためらわずに書き進められることに気づきました。つまり、昨日は数学も書いてみましたが、意外だったのは;

ペンなら、「あとで消せない」「きれいに書いた方が」「スペースが足りないかも」などと意識下でブレーキがかかり、思いついた次の1行をどうするか(「この二次方程式は、因数分解する? 解の公式にする? いや平方完成した方がいい?」)、一瞬ためらいますが、

鉛筆なら、何の遠慮もなく、思いついてスグ書いてダメならスグ作戦を変更して、が、精神的に自由だということです。

郷愁から数十年ぶりににぎった鉛筆(6/23)でしたが、自由をもたらしてくれた!...って、おおげさですね。幼かった頃は意味不明だった坂本九のあの歌が何となくわかるようになったかも...。


2023/09/02

■ まなぶ - 大学入試共通テスト - 2021数学IA二次関数


学園祭のたこ焼きを1皿(1パック)いくらで売れば、利益が最大になるだろうか、と言うんですが。

受験や入試指導を受ける家族がいるわけではないですし、業界関係者でもないですが、末端の国民として、読んで楽しみたいと思います。

※ 出題者・作成者に敬意を表します。


たこ焼きなんか、多く売れば売るほど、1パックあたり高ければ高いほど、儲かるだろう、と考えるのは、私のような考え足らずの素人のようです。

■ 経費として、タコ焼き用器具の賃貸料(固定費)と材料費(変動費)があります。学園祭でない商売だとしたら、これに加えて、建物賃貸料・光熱費・支払給与・減価償却費及び累進課税となる所得税を勘案して税引後の利益を算定する必要があります。もしかして商売ってたいへんなのでは...。

■ が、入試会場で商売のたいへんさに感銘を受けている場合ではありません。(1)のたった3つのデータから、売上額の規則性を見て一次関数のようなので、式を作ります。1パックの値段が高くなると、買おうとする客が少なくなるんですね。で、その後、その(1)売上から推理して、同様に経費の一次関数式をつくります(2)。すると、「利益っていうのは、売上から経費を引けばいいんだよ」と花子さんが教えてくれるので、(1) - (2)の引き算をしたら、困ったことに、二次関数式になってしまいました。

■ 二次関数式になったので、グラフを描いてみなくちゃ。二次の係数が負なので、上に凸の放物線を描いたら、頂点が1象限に来た。これが利益最大値サシスセ円なのか...。頂点のxの値が正の整数になっているので、それを1パックの値段クケコ円としましょう。

■ 花子さんが、利益を7,500円以上になるようにしつつできるだけ安い価格で売りたいなどと、慈善活動家のようなことを言い出しました。およそ商人の風上にも置けません...と憤っている場合ではなく、時間が迫ります。二次関数式が7,500円以上であればいいのでは? 即席で二次不等式にしましょう。この一般形に解の公式など使おうものならアリ地獄に誘い込まれますので、平方完成し、定数は右辺に投げ捨てて完全平方式の形を作ります。アセっている試験中の受験生心理につけこむいつもの手口です。

しかし、たこ焼き屋さんって、今どきは、二次関数をクリアできる人でなくては開業できない職業なのか...。日本国政府の想定するたこ焼き屋さんは、レベルが高すぎないだろうか...(昨日パン焼きに失敗したからと言って日本国政府にやつあたりしているわけでは決してありません...)。

2023/09/01

■ こわすつくる - パン - 過発酵


■ 失敗...(ioi)...過発酵でした。ホームベーカリーのフランス食パン。

■ 発酵時間帯を涼しい明け方に設定したんだけどな...。8月は5勝2敗(2回とも過発酵)。

■ でも、厚いクラストだけをトーストして食べるのもおいしいです...(負け惜しみです)。