■ ■ ただでさえ"ニッポンの日常"から乖離した"シェービングソープ"という分野の日常使いの製品のうち、もっともエキゾチックな - ニッポンやアジアから遠く隔たった異国情緒という意味で - エキゾチックな香りを持つものは、"Bay Rum/ベイラム"の香りです。
■ ■ 香りの組成は、ラム酒 - この時点で馴染みが無いです - の香りに、クローブ(丁字)に似たベイリーフの香りが基調。シトラス(柑橘)とスパイス(香辛料)の香りも非常に強いです。
■ ■ いまこの場合の"ベイリーフ"は、西洋料理厨房に常備するあのベイリーフ(ローリエ; 月桂樹)やローズマリーとは違い、どっちかというと中華料理のスターアニス(八角/ハッカク)かチョウジ(丁字)に似た刺激臭のある葉です。
■ ■ この"ベイラム"というフレーバーが確立された由来は、諸説あれど、通説は、戦国時代=大航海時代後期、カリブ海を航海する船乗りや海賊らが、長期の航海中に、殺菌・消毒・消臭の効用を実用化したものが、その後製品ジャンルとして次第に具体的に収斂されていった揮発性の液体...と、私個人は理解しています。
■ ■ シェービング用品としては、男性のスキンケア効果に着目した19世紀イギリスやアメリカで、ちょいと高級なバーバーショップ(床屋)のヘアトニックかアフターシェービングローションとして普及していったものと理解されます。
■ ■ "運命を切り拓く荒々しい男らしい香り"が、ロンドンやニューヨークの高級理髪店の上客にウケてソフィスティケイトされ、現在の高級なシェービングソープやリキッド製品群になっています。
■ ■ "Bay Rum"フレーバーのシェービングソープには、名品が多いです。私の手元にあるものは3種類ですが、最も洗練された(気がする)製品は、この、いかにもイギリス風な名前やフレーバーの傾向を堅持する...しかし実はアメリカ製の、Barrister & Mannのアルティザン(職人手作り)製品です。
■ ■ 製品の詳細を書きます;
【サイズと価格】
Shave Jar(円筒形) φ = 103mm, h = 40mm, wt = 4.0oz (= 113g)
$24.99 (送料別) / Maggard Razors (MI / USA)
【成分】
ステアリン酸カリウム、グリセリン、タロウ酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ガルシニアインディカ種子バター(コカムバター酸カリウム)、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ヤシ果汁(ココナッツミルク)、タロウ酸ナトリウム、リシノール酸カリウム、乳酸ナトリウム、シア脂、エチレンジアミンジコハク酸3価ナトリウム、キサンタンガム、クプアス種子脂、コカバター酸ナトリウム、ココ酸カリウム、ヒドロキシエチルセルロース、リシノール酸ナトリウム、サッカリドイソメレート、ヤギ乳粉末、アボカド油、ココ酸ナトリウム、マシュマロ根エキス、アカニレエキス、α-イソメチルイオノン、安息香酸ベンジル、リモネン
【泡立ちと使用感】
■ ■ かなり堅い固体状で、ブラシを立ててローディングするのに回す回数が多いですが、ねっとりとロードでき、いったんラザリングすると、すばらしい柑橘系とスパイシーな香りが立ち上がります。浴室全体、いや家中にエキゾチックな香りが広がります。
■ ■ ねっとりもっちりしたキメの細かさがありますが、ヴィーガンソープ(植物油脂)ゆえかどうか、セカンド&サードパス頃には、泡立ちが弱まるようです...、と言っても気のせい程度ですが。
【香り】; ウェブサイトより拙訳
バリスター&マン®が自信をもってお届けするのは、伝統的なベイラムを独自に調整した香りです。丁字を大量に使用する現在の製法習慣を廃し、本物のブラックストラップラム(糖蜜度が高いダークラム; 私の注釈) に西インド諸島産のベイラム、スイートオレンジ、シナモン、そしてベンゾイン(バニラに似た安息香樹脂; 私の注釈)をブレンドしました。
あたたかみのある男性的で古典的な香りをもつ、歴史を感じさせる逸品です。特に冬場に好まれるのですが、一年を通じてお使いいただけます。
【まとめ】
■ ■ ここでも、"男性的で古典的(masculine classic)"だと主張していますね(cf. 🔗 3/19)。こちらのほうがいかにもその概念にふさわしい気がします。もちろん今の場合の"男らしさ"は"むさくるしさ"というイメージなど遠く振り棄てて、柑橘系の香りが強く、清潔感と高級感に満ち溢れています。
■ ■ 今の自分の生活から、遥かにかけ離れた世界が広がるのを実感できるひととき。前回のStirling製品と同じく、日常生活を非日常というかけがえのない高みに率先して引き揚げてくれる製品です。


































