2025/01/07

■ あるく ■ 神山の闇龗神社


年に何度か通りかかるのですが、この闇龗神社(くらおかみじんじゃ)、真夏の時期は鬱蒼とした緑一色で、あるくと森閑として良いのですが、画像にしてそう映えるわけではないです。

 ひっそりとした山里の神社やお寺は、松の緑を白い雪が覆っていっそう新鮮に映る気がします。

 昨年3月にたまたまドカ雪となった際には、終わりかけていた冬が、新しい雪で化粧直しをしたようで、たいへん新鮮な気持ちになりました。(🔗2024/3/5)

2024/3/5

 豪雪のこの冬は:


 なにもかも半分埋もれています...。鳥居をくぐる際に頭をぶつけそうです。参道を通っての参詣は厳しいです。この場から、心の中で参拝するにとどめましょう。

 元旦には、参道がきちんと除雪され、集落の人たちでにぎわったことでしょう。1日か2日で一瞬にしてまた雪に覆い尽くされたようです。

 豪雪がひと段落して鉛色の曇り空が明るくなる頃に、また訪れてみましょう。

2025/01/06

■ なおす ■ 除雪機 - オーガのシリコン潤滑


今日は、珍しく冷たい雨です。連日の大雪で、朝3:30、朝6:00の少なくとも朝に2回は、除雪機が出動。

 除雪機のうち、雪を飛ばすロータリー・シュート式の個体において、オーガ(取り込み羽根)への雪詰まりが頻繁になってきました。これは20年来なかった事態ですが、オーガ部分の塗装の錆が、シーズンオフごとに手入れはすれども、進行し、もう、分解・脱脂・やすり掛け・サーフェサ・再塗装を、抜本的に施したほうがいいみたいです。

 ただ、今のシーズンは、分解していられませんので、対症療法ですが、洗浄・乾燥・潤滑材の塗布で乗り切らなくては。コレはいかにもその場しのぎですので、頻繁にしてやる必要がありそうです。

 これまでは、オーガを含めて、除雪機の機体を乾燥させるために、車庫に入れて「七厘に炭火を熾して一晩放置」していました。それで、翌日午後には、付着した雪や水分がある程度融けて蒸発してくれていました。(🔗2024/12/24)

 ですが、今年は、こう毎日、頻繁な出動と氷点下の真冬日ばかりだと、炭火の穏やかな熱程度じゃぁ、乾くどころか、ガッシリと雪が詰まったまま...。

 強硬策として、軽トラ1台がやっと入るような6畳程度の車庫を、気密性確保のため、マルチシートや養生テープやたくさんのウェスやらとで、壁とシャッター下部のスキマを養生してすき間風をできるだけ遮断し、そこでダルマストーブ(大サイズ)を焚くことに。


 ご丁寧に、除雪機の上に、"室内対流ファン"を置いて稼働させて暖気の流速を高めます。

 さらにセコいことに、ダルマストーブの上には、もちろん、鉄瓶やら圧力鍋やら煮込み寸胴鍋やらをとっかえひっかえ置きます。

 コレは強烈。気温の上がり方が、ものの数分にして、氷点下から15℃になろうかという勢いです。すぐに芯を最小火力に絞ります。二酸化炭素も強烈で、目がチカチカします。なお、この密閉空間で炭火を焚いたら、一酸化炭素濃度は、一瞬にしてあっさりと致死量に達するでしょう...。


 庫内の熱で、雪は完全に消滅しました。乾燥半ばで、さらにタオルドライすべく、ウェスでゆっくりていねいに細部まで手を入れて拭きます。オーガの刃に皮膚が触れると、簡単に引き裂かれます。昔は両手の甲を、血だらけにしてたりしました。革手をして拭いたら、やはり拭き取りが雑になるし、手袋は引っかかったり破れたり...。ベストなのは、素手+スローモーションに限ります。


 拭ききったところで、ストーブを消火し、シャッターを全開し、不織布マスクをして、シリコンスプレーで潤滑します。1本たっぷり使い切ります。手軽ですが、可燃物だし、肺胞をもシリコンコーティングするクセがありますので、通気性を確保し、かつ絶対に吸い込まないようにします。


 除雪機のついでに、スノープッシャーという安易な雪かき道具も、清掃・潤滑します。

 "プッシャー"とか"雪はね"とか"スノーダンプ"とか、この種の使い捨てプラ製品さ、数千円も取るくせに、もう少し、誠実な設計と高品質な素材を投入して、造りが良く耐久性のある製品って、できないものなのでしょうか。コストは上がってもまったくかまわないのですが。出回っているどの製品も、もれなく、雪かきなんかしたこともない工業デザイナーが、上司からの「とにかく安く」というコストダウンの圧力に屈して、軽薄な発想とデタラメな強度計算で適当につくっているとしか思えないですよ。設計・製作の完成度の高さ抜群の"金象印のショベル"の、爪のアカでも煎じて飲んでくれよ...(けっこう怒...)。

 ...と、ま、雪の苦労を除雪用品メーカーに長年の鬱憤をやつあたりしてチョっとストレス解消したところで、今シーズンもプラ製品はボロボロになるまで使い倒しましょう。除雪機は、明日からまた快調だと思うと少し気が軽くなりました。いくらでも修理とメンテナンスを惜しまず重ねて存分に使いこなしたいと思います。

2025/01/05

■ あるく ■ 堺野沢溜池


今日はスノーシューです。

 あるき始めると、たしかに、例年と違う雪の深さ、また、いつにない非常に軽い雪質の素晴らしさが...。


 やはり、非現実な別世界が広がります。


 除雪作業用の目印ポール。今あるいているのは、アスファルト面から160cm程度高い位置のようです。夏なら自分の頭の高さを、今あるいていると思うと...。


 キツネのような大型の四つ足獣の迒。胴体で雪をかき分けて進んでいるようす。


 あずまやです。夏は藤棚になるんですが、その軒が、今は足もとにあり、腰掛に良いくらいです。


 湖面にたどり着きました。スノーシューだとゆっくりですが、息が切れています。眺めると、どうやら、湖面と散策路の区別がなく、同じ高さに積雪しています。あの橋(🔗2024/3/3)は、この雪では、やはり春先までは行き着くのが困難かもしれません。

 また、遠くから見る限り、橋には、欄干の高さを超えて雪が積もっているらしく、エッジの無いクロカンスキーでは、まるで一本綱の綱渡りのようですので、渡れないかも。

 でも、この、隔絶された静かな別世界は、ほんとうに非現実で特別です。いずれ天候の条件がそろったら、あの橋まで行ってみましょう。


 真昼ですが、低く鈍い真冬の太陽。これでも、ときおり一瞬晴れ間がのぞく、ひさびさの良いお天気です。


 来た道をもどります。明日も、いや毎日来たいけど、今日これから冬型の気圧配置が緩み、明日は日中に0℃をひさびさに超えるようです。降ればみぞれでしょう。現実生活にもどって、ここのところヘタリ気味の除雪機や除雪道具を、乾燥・清拭・潤滑の作業をしてすごしましょう。

2025/01/04

■ なおす ■ 牛乳パックの使い途 2

軽トラの荷台に...

前回同じ話を書いた際に(🔗2024/12/11)、実は、まだまだたくさん使い途があったのですが、あまりにもせせこましい生活感ただようものばかりで、多くはボツに。

 今日、除雪機用のガソリンを携行缶で購入したガソリンスタンドの若者の店員お二人が、私の軽トラの荷台を見て、

店「あれ、牛乳だ」「い、いや、違う。中味が...?」

私「あっ...(しまった、下ろせばよかった...)。それはその...」

店「何ですか?」

私「バラスト...。」

店「えっ!?」「えぇッ!?」

...しばし静けさ...

皆「アッハッハ!」

 小型軽量の軽トラは、空荷に1名乗車だと、4WDでも、雪道での発進時にスリップするし、少しの雪藪や不整地に入ると、いとも簡単にスタックします。小型軽量FRスポーツのロードスターなんて最悪です...。

 対策としては、荷重をかけて、タイヤのトラクションを稼げばよいです。その荷重として、何か錘(おもり)になるものがあれば...。

 FF(フロントエンジンフロント駆動)の自動車は、最重量物たるエンジンを、前輪車軸のさらに前、フロントオーバーハングに積んで、発進時のトラクションを得ています。対照的なレイアウトのRR(リヤエンジンリヤ駆動)のクルマ(ポルシェ911)は、リヤオーバーハングに巨大なエンジンを積んでいますので、カレラ4のようなRRベースの4WDなら、鬼のようなトラクションでしょうか。

 "農道のポルシェ"として恐れられたRRのスバルサンバートラックのトラクションも、過積載の農家にとっても雪国の私にとっても、完璧だったのに、涙の生産中止となってもう十数年。

 もっさりしたダイハツハイゼットトラックや軽くシャキシャキしたスズキキャリートラックのトラクションを稼ぐのに、「ありあわせのもので」「タダで」手に入るバラスト(錘)は、何だろうか。

 軽トラを4台乗り継いだ私の場合、「牛乳パックと収穫コンテナ」です。いろいろ考えた末に、この結論を実行して、もう十数年...。

 水洗いしてある使用済み牛乳パックに、水道水を入れてセロテープで密閉。収穫コンテナ1箱に24本入ります。

 ロードスターで真冬も往復80kmの山岳路を週7回通勤していた25年前は、トランクに、コンクリート製30kgのどぶ板とガソリン携行缶、助手席に水2ℓのペットボトル1箱を積んでいました。

 どぶ板は、コンパクト低重心で、すばらしいです。が、積み下ろしが苦痛で、夏は無用の長物です。汚損や欠け、重すぎて積み下ろし時に車両を傷つけたり、などがあり、結局は処分したのですが、冬になると後悔。また欲しいけれど、買うと1枚数千円です。

「牛乳パックと収穫コンテナ」は、手元にいつもあり、無料で、春に跡形もなく解体処分できます。1箱26kgありますので、3箱で78kg。軽トラはリヤ駆動ですので、リヤオーバーハングに。クロカンスキーなど長尺物を置く際には中央の1箱をどかすなど、レイアウトフリーです。

 欠点は、見た目です。見られると恥ずかしいので、冬は、荷台への降雪防止も兼ねて、軽トラの荷台カバーをかけています。見られると、一瞬意味不明な積荷だし、理解してもらったとたん、いきなり爆笑、こちらは赤面。加えて、よくもまぁ、こうもピッタリと30%オフの牛乳ばかり選んで買ったものです...。

 恥ずかしいとか言って、この場で世界中の皆さんに打ち明けているワケで...。どうせ今日ガソリンスタンドの店員さんに見られちゃったし。昔、とある整備工場で、整備士さんの一人に見られ、笑われた後に、「見たこともないすごいアイディアだ。天才的だ。」と激賞され、これを聞いた周りの整備士さんたちも見に寄ってきて、みな口々に褒めてくれるのですが、なんというか、お前たち、知った瞬間爆笑してないか? その後に激賞してくれる割には、真剣さに欠けるような気がして、けしからん..。

2025/01/03

■ まなぶ ■ 屋根雪 2

唐招提寺金堂 ,  東大寺大仏殿
 故宮紫禁城 - 北京 ,  故宮博物館 - 台北
※ いずれも、屋根の構造が「寄棟造り」

昨日の続きで失礼します。「片流れ」屋根の、雪国での適性の話でした。

「片流れ」wikipedia

 昨日の、2軒隣の家屋。先ほど昼前から雪下ろしをなさっています。まさかこのサイトを昨日ご覧に...ってことはなさそうですが。連日の降雪で必要を感じたのでしょう。どうぞお気をつけて。

 昨日の画像の家屋は、上も下も、いずれも「切妻」屋根です。

 形状は、まるで本を開いたままページ見開きを机にかぶせたかのように、断面「へ」の字形状の、2面からなる屋根の面構成。中央の尾根を"棟"あるいは"大棟"といいます。

「切妻」wikipedia

 シンプルな構造ゆえに、施工費が低コスト。棟が1本なので、水はけがよく雨漏りしづらく、メンテナンス性もそのメンテコストも良好。天井裏の通気性が良く、ついでにソーラーパネル設置方向も面積も広く確保できるようです。

 欠点としては、住宅建築にもっともよく採用されているので、没個性で、特に平屋の民家だと、高級感に欠ける、と言った程度でしょう。

 他方で、日本の住宅建築で、特に近時、雪国でもよく見られるようになったのは、「寄棟」造りでしょう。

「寄棟」wikipedia

 その特徴は、何といっても、醸し出す重厚感や高級感の雰囲気が歴然です。トップ画像のとおり、宮殿や仏閣といった歴史的建造物にも重用されています。

 古来から中国や日本、また西洋でも、風格ある巨大建築に用いられ、見るものを圧倒します。

 一方向から受ける風に対する面積を低減するため、耐風性に優れる点もあるそうです。

 思うのですが、雪国には不適な面も...。

 かつて20年ほど前、わが家の出入りの大工の棟梁Tさんが、すぐ近所に建築中の「寄棟造り」の「平屋の大邸宅」を指さして、「アレ、冬はどうすんだろうな?」と言っていたのを覚えています。そのときには私には意味がわかりませんでした。

 屋根の「尾根」にあたる"棟"は、「切妻」が1本で済むのに対して、この「寄棟」は、中央の水平な "大棟" 線のほかに、その両端から2本ずつ派生する "隅棟" が4本、計、最低5本の "棟"線 が必要です。ゆえに、初期の建築コストが飛躍的に高額となります。

 "棟"は、屋根の面と面の継ぎ目にあたり、風雪の攻撃にさらされて破綻するメンテポイントでもあります。切妻構造に比べると、飛躍的に多くなります。加えて、天井裏通気性は他のどの構造より劣ります、 特に、家屋内暖房で湿る屋根雪と天井裏湿気を冬のあいだ数か月間たくわえる雪国の屋根としては...。

 また、今ここで言いたい最大の欠点が、「屋根雪が、すべての壁を取り囲むように、四方八方に落ちる」点です。


 ただし! 考えてもみれば、「寄棟造りの平屋の大邸宅」は、その施工主となる客層といえば、年輩の富裕層です。

 自前の住宅建築資金は潤沢にあり、あまたある周囲の住宅と一線を画すような、自分にふさわしいゆとりと風格の表現を希望する一方で、老後のことを考えると、階段の上り下りは避けたい...という発想ではないでしょうか。

 対照的な住宅購入客層として、たとえば、"若い共働き夫婦"像が挙げられそうです。格安で実用的な家、すなわち、無落雪屋根をもつ、窓が小さい、高気密・高剛性・コンパクトなサイコロ型の2×4住宅"を、"30年ローンを組んで"、といった商品がウケるのではないでしょうか。若い彼らには「寄棟造りの平屋の大邸宅」なんて思いもよらない構造でしょう。

 さて、気づくべきなのは、富裕層であるとすれば、「生涯にわたって、『雪かき』『除雪作業』など、まったく経験せずにすむ社会的身分」であり、自宅建築に際して、雪の苦労や面倒を考慮する必要は無い層でもある、という点です。

 自宅の除雪作業は、住まう自分やその家族がする作業ではないし、また、屋根が壊れたら、住宅販売会社や大工に直させる、あるいは家ごと建て直せば良いだけです。

 だとすれば、寄棟の平屋大邸宅の重厚感は、がぜん、大いに魅力的となりますね!

 とうぜん私には縁がない世界です。したがって、大工のTさんっ!、施工主が冬に直面する事態のことを心配してあげなくてもよいんですよ

 ただ、願わくば、そこの除雪作業を現実になさる労働者の方々の、心身の健康と、辛酸に報われる生活の保障がありますようにと、ほんとうにこころから祈らずにはいられません...。