2023/10/07

■ まなぶ - ミミの初めてのデート [2];大学入試センター試験-英語1999本試験第6問


Limburger Cheese - Wikipedia(En)

お好みでしたら、上の設問をクリックするとチョっと拡大します。

本文に引き続いて、今日は、設問の一部を解いてみましょう。

 昨日のお話の中で、ロバートの心理的変化としては;

 ・ チーズのにおいが気になる(ロバートの最初の発言「そのチーズ、におうね」) 

→・ 次第に彼は、 “ミミが、においのことをひどく気に病んでいる”と、気づく。

→・ “ミミの気持ちを考え、チーズのことには触れないことにし、チーズが存在しないものとしてふるまうと心に決める”...この点を読み取らなくちゃ、というお話だったんですね。


問4 Why did Mimi hold her breath when the redheaded boy asked Robert about the smell?

① She was afraid that Robert would mention the cheese.

② She was worried that Robert would look bored.

③ She feared that Robert would notice the terrible smell.

④ She couldn’t stand the smell of the cheese.


問4 赤毛の少年がにおいのことをロバートに尋ねた際、なぜミミは、息を止めたのですか。

…検討しましょう;

① 彼女は、ロバートが、(自分が持っている)チーズのことに触れるだろうと思って、不安になった。

…コレでいきましょう。

② 彼女は、ロバートがうんざりしたように見えるだろうと、心配した。

…彼がどう見えるかをミミが心配するというのは、ちょっと妙な気がします。

③ 彼女は、ロバートが(チーズの)ひどいにおいに気づくのを恐れていた。

…あのぅ、とっくに気づいているんですけど...。

④ 彼女は、チーズのにおいに耐えられなかった。

…あまりの悪臭に、息を止めてガマンしてたんですね...。


問5 When Mimi heard Robert say “What cheese?”, how did she probably feel?

① She was happy because she realized that Robert really did care about her.

② She was afraid she wouldn’t be able to have a date with Robert again.

③ She was pleased because Robert had forgotten about the cheese.

④ She was happy because Robert wanted to know what type of cheese it was.


問5 ロバートが「何のチーズのこと?」と言ったのを聞いたとき、ミミはおそらくどう感じましたか?

…検討しましょう;

① 彼女は、ロバートが本当に自分のことを気遣ってくれているとわかって、うれしかった。

…コレでいきましょう。

② 彼女は、ロバートとはもう二度とデートなんてできないだろうと思った。

…このひと言からそこまで読み取るのはムリではないかな。それとも彼はミミとの今日の出来事全ての記憶を消し去るつもりだとでも...(;^^?

③ 彼女は、ロバートがチーズのことなんか忘れ去っていたので、喜んだ。

…お気楽なおまぬけカップルで、それなりに幸せそうです...。

④ 彼女は、ロバートが、それはどんな種類のチーズなのか知りたがったので、うれしかった。

…チーズソムリエ検定試験を受験なさるお二人ですか...。その後マニアな蘊蓄で盛り上がったにちがいありません...。


B 本文の内容と合っているものを、①~⑨から三つ選べ。

① It was the first time ever for Mimi to have a date.

② Mimi only reluctantly agreed to do the job for her mother.

③ Seeing Robert dancing with his eyes closed, Mimi felt uneasy.

④ Robert never complained about the cheese the whole evening.

⑤  Mimi washed her hands, but the smell still remained.

⑥ The redheaded boy thought the smell came from the shoes he found.

⑦ Robert explained to Mimi in a whisper why he had said he didn’t smell a thing.

⑧  Mimi’s mother didn’t like Robert, so she gave Mimi some Limburger cheese.

⑨ The moon looked exactly like a slice of Limburger cheese.


検討しましょう;

① ミミがデートするのは、これが初めてだった。

…コレを選びます。

② ミミはほんとにいやいやながら母の代わりにその仕事を引き受けた。

…コレも選びます。

③ ロバートが目を閉じて踊っているのを見て、ミミは気持ちがそわそわした。

…コレもOKです。

④ ロバートはこの晩ずっと、チーズのことには何も不満を言わなかった。

…上でロバートの心理変化について書いた通りです。

⑤ ミミは手を洗ったが、それでもにおいは残った。

…手を洗いたかったけど、ロバートがまっすぐダンスフロアの方へ連れて行ったのでした。

⑥ 赤毛の少年は、自分が見つけた靴からにおいが来ているんだと思った。

…脱ぎ捨てた靴、は存在しなかったです。リ、リンバーガーって、そんなふうなにおいなの...。

⑦ ロバートはミミに、なぜ自分が何もにおわないと言ったのかを、そっと説明した。

…特別なふうに微笑みかけてくれたけれど、自分の言動に関する解説なんてなかったです。

⑧ ミミの母はロバートのことが好きではなかった。そこで彼女はミミにリンバーガ―チーズを渡した。

…娘につく悪い虫に、リンバーガ―爆弾をお見舞いしてやろうかという特別軍事作戦ですね。

⑨ 月は、まさしく一切れのリンバーガ―チーズのように見えた。

…ミミは、においのせいで、もうノイローゼになって精神を病んで幻覚が見えているという、ホラーな結末の物語だったのですね...。

センター試験の出題者も、ずいぶん楽しんでお仕事をなさっているようすです...。


2023/10/06

■ まなぶ - ミミの初めてのデート ; 大学入試センター試験-英語1999本試験第6問


軽い小説を読んで楽しんでみましょう。とはいえ、大学入試問題です。だのに、軽いとか楽しむとか、受験生に対して不謹慎なことを言って、ごめんなさい。ま、しょせん大学受験とは縁のない一般庶民が、低レベルで読んで楽しむだけですので、大目に見てください。

 1990年の第1回センター試験から2007年までは、センター試験の英語問題の最終問第6問目は、英米文学風な小説やお話(の要約版)でした。その後、2008年から最終回の2020年まで、おそらく日本人出題者によって書かれ入念に推敲を重ねた濃密な評論文でした。いずれを手に取っても、私のような外野席から見物するだけの庶民にとって、珠玉のような英文ばかりです。

 ひとまず、読んでみましょう...と言っても、英文をそのままここに写し取っても読みづらいかもしれないので、私の拙い訳で恐れ入りますが、今日はサっと内容を見るにとどめましょう。

出題者の、素材選定・要約・単語差替などの労力に、敬意を表します。

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「行ってくるね。」ミミは、母屋のとなりにある家業の食料品店にいる母親に声をかけた。初めてのデート。ロバート ローヴァーが彼女をダンスに連れて行ってくれるため、ちょうどやってきたところだった。こんなことになるだなんて、彼女にはほとんど信じられなかった。待っている間、ずいぶん長く感じられたが、何を着ようかと何度も何度も考え,やっとお気に入りのブラウスを着たのだった。今、とうとうロバートがやってきた。彼女の目には彼が麗しく映った。髪にはきれいに櫛を入れてあり,今まで見たことのない黄色いセーターを着ていた。ステキだ、とミミは思った。

2人が玄関を出ようとしたとき、ミミの母親が店から顔を出し、ロバートに挨拶をした。それから彼女は白い紙で包んだ箱をミミの手に渡した。

「サリー トンプソンさんへのリンバーガーチーズだよ、ミミ。輸入物のリンバーガーが、今日、1ケース入ったんだよ。サリーに、今夜、お前が届けるからって約束したんだよ。」

「今夜!?」と、ミミはチーズに目を落としながら、おうむ返しに言った。「明日じゃだめなの?」

「悪いけれど、サリーに約束したんだよ。」母親は言った。「じゃ,2人とも楽しんでおいで。」

「まあいいわ。ロバート、行きましょう。」と彼女は言った。

生まれて初めてのデート。ロバート ローヴァーとの初デート。それなのに、大きな、きついにおいの、やっかいなチーズの箱がくっついてきたのだ。彼女はチーズのことは忘れようとした。いま、私はここにいて、ロバート ローヴァーと一緒にダンスに行くところなのよ、と自分で自分に言い聞かせた。彼女は彼の方をちらっと見上げた。

「そのチーズ、におうね。」と彼が言った。

彼女は、チーズを、彼から最も遠くなるように持ったのだが、そのにおいは、腕を這い上がってくるかのようだった。

2人はモンカーム通りに出た。ミミは番地は知らなかったが、以前その家の前を通ったことがあるので見ればわかると思った。「あ、ここだわ。」彼女は呼び鈴を鳴らしたが、返事がなかった。すると、彼女は呼び鈴の下の名前がトンプソンではないとに気づいた。違う家に来てしまった。まぁ、困ったわ、と彼女は思った。彼女はコートのポケットにチーズを入れ、ロバートのところへ戻った。

「違う家だったみたい。」と彼女は言った。「きっとここに住んでいると思ったんだけどな。」

「それで、僕たちどうしよう?」とロバートが尋ねた。

ミミは唇をかんだ。今から家に持って帰ることもできなかった。チーズは一緒にダンスに持って行くしかなかった。「行きましょう。」と彼女は言った。とてもみじめで、他に何を言えばいいか思いもつかなかった。彼女とロバートは、チーズのひどいにおいと同じくらい重苦しい沈黙の中、ダンスホールまでの残りの道のりを歩いた。

ダンスホールに着くと、人でいっぱいで、コートを掛ける余地もなかった。ミミは手を洗いたかったが、ロバートは彼女をまっすぐダンスフロアの方へ引っ張っていった。

ミミはロバートがまるでスズランのようないい香りをさせているのに気づいていた。で、あたしの方はと言えば...、リンパーガーチーズのにおいだ...。

ミミは、心を込めて踊った。ロバートは目を閉じていた。たぶん、あたしとこのにおいのことを忘れようとしてるんだわ、とミミは思った。

少ししてからスナックのカウンターに行った。飲み物を飲んでいるとき、ロバートの視線は、ミミの頭越しだった。うんざりしているんだわ、とミミは思った。ああ、ほんとうに今夜は大失敗だ。彼女のポケットから立ち上る強烈なにおいは、刻一刻と強くなっていった。

一人の赤毛の少年が、立ち止まってロバートに話しかけた。「誰だよ、ここで靴を脱いだ奴は?」と少年は言った。

ミミの心は沈んだ。

「何か、におうぞ。」赤毛の少年は言った。

ミミは息を止めた。ロバートの方を見ることができなかった。

「別に、僕は何もにおわないけれど...」とロバートは言った、「君はどう、ミミ?」

一瞬、彼女は、自分の聞き間違いだと思った。ロバートは、彼女に、特別なふうにほほえみかけていた。彼女はびっくりして彼を見つめた。「いえ、私も、何もにおわないわ...」やっとのことで彼女はそう言った。

「きっと君の気のせいだよ」ロバートはその少年に言った。

ミミは自分の耳が信じられなかった。それから彼女はワっと笑った。なんてことだろう。ロバートが自分をかばってくれているんだ。素晴らしいことだった。チーズが、急に、2人だけの秘密になった。

ミミとロバートがダンスホールを出たとき、通りは静まり返っていた。彼らは合わせて踊った曲をハミングしながら、身を寄せ合って歩いた。いまや月は高く、薄く削ぎ切られ、楽しげな小舟のように、彼らの頭の上に揺らめいていた。

「チーズのこと、ごめんね」とミミは言った。

「チーズだって? 」ロバートは微笑んだ。「チーズって何のこと?」

2023/10/05

■ まなぶ - チャプリン「独裁者」の演説

左;チャプリン『担へ銃』  /  右;リンバーガ―チーズ (Wikipediaより)

史上名高い20世紀最高の演説の一つ、チャプリン『独裁者』の最後の6分間。初のフル・トーキー映画(映像と音声がシンクロした映画;現在では常識ですが...)で彼は何をアピールしたかは、誰にでもハッキリとしています。独裁者=暴力に対する強い怒り。民主主義に対する信念。絶対に揺れない意志を学びます。

プー ヒトラーは1933年に政権を掌握し権威主義・軍国主義・全体主義化を進めたのですが、この危険な体制の進行を、苦虫をかみつぶして見ていたイギリス等のヨーロッパ諸国は、ロシア共和国 ソ連を刺激したくないばかりに放置。これに乗じて、ロシア ナチスドイツは、2022年 1939年にウクライナ ポーランドに侵攻開始します。自称「枢軸国家」のお友だちのアジアの狂犬 北ちょ 大日本帝国は、その少し前のクリミアの (イタリアによる)エチオピアの侵略のときと同様、これに祝福メッセージを送り、自らも近隣諸国の侵略に乗り出します。...チョイとコロナワクチン副作用で、記憶が二重になって指が滑る現象があるようです。見苦しくてすみません...。

私が大学生の時に初めてこの映画を観た際には、てっきり戦後になってから作製されたお笑い映画だと思い込んでいましたが、観た直後に調べて、ピッタリ同時代だとわかって、恐怖感にとらわれました。

 チャプリンとヒトラーは同じ歳。チャプリンが撮影を開始したのは、ポーランド侵攻、ユダヤ人強制収容開始、パリ陥落と、ナチスドイツが破竹の勢いでヨーロッパを席捲しつつあった頃で、ピッタリ同時代のヒトラーの演説を、チャプリンは、あのデタラメなムチャクチャなドイツ語風の恐怖演説でマネしたわけです。ヒトラー本人も、もしかしたらこの映画を観たのではないか、少なくとも噂は耳にしたはず...などと言われます。

 まったくリアルタイムでの、独裁者=暴力に対する強い怒り。民主主義に対する信念。リアルタイムに主張したがゆえに「絶対に揺れない意志」を学び感じることができます。

このトーキーに先立つこと二十数年も前の、第1次大戦の終盤に、チャプリンが制作したのが、『担へ銃』で、塹壕戦の中の兵士の生活や敵との戦いぶりをコミカルに描いていますが、ほぼ同じ状況設定で、後にレマルクが『西部戦線異状なし』でより具体的に、どころかゾっとするような嘔吐するような記述で写実しています。それは、イマ私が入力しあなたが読んでいるこの瞬間のウクライナ・ロシアの若者の描写そのものです。

 さて、第1次大戦以降さまざま投入された殺人兵器(兵器はそもそももっぱら殺人のためにのみ用いる用途ですので、この4文字は同語反復なのですが)のなかに、毒ガスなど感覚神経にダメージを与える兵器があるそうです。

チャプリンの「担へ銃」には、その一つとして、チーズが出てきます...え(;--?

塹壕戦の描写で、主人公の兵士に故郷から届いた小包の中味が、リンバーガー・チーズだとわかった瞬間、彼は直ちにガスマスクを装面し、包みを開いてすぐ敵の塹壕へ投げ込み、敵軍の将校の頭を直撃してチーズを頭からかぶり、あまりの悪臭に塹壕の兵士たちがパニックに陥ります。

鼻を突くような猛烈な悪臭だった...のですか? リンバーガーとはどんなすごい兵器 チーズなんでしょうか。

2023/10/04

■ あるく - 砂沢溜池


溜池のダム状になっている堰堤の道。りんご畑に囲まれているエリアですが、景色が開けて岩木山がきれいに見えます。この溜池は、北側(画像右側)がダム状になっている堰堤で、平野の縁辺にあってすぐ下に田んぼの平野が広がっています。他の三方は、りんご畑で、このあたりから岩木山の裾野が始まるような地形です。

冬期閉鎖道路ですが、春も夏も秋も、湖面と山と空が開けて、明け方や夕方の景色が爽やかです。

2023/10/03

■ まなぶ - 月の見え方 - 青森県立高校入試問題 - 理科 - 平成25年第6問目

左; オリエントスター(時計ブランド)ウェブサイトより
 / 右;シンプル月齢カレンダー (fxillさん作成無料アプリ)

月が、毎晩、ほんとうにきれい! 煌々と明るいです。先週くらい、9月第4週の日曜の上弦の月から、先日の「中秋の名月」を経て今週末の下弦の月まで、しばらくの間は、すばらしく明るい月を楽しめます...。1か月前の「年間最大の満月」(国立天文台の表現;俗に「スーパームーン」)ほどではないかもしれないけど、天文に詳しくもなんともない私が、肉眼で見たとして、大きさは南中時には区別できないですが、きれい!

「満月(月齢15)」は、真夜中に南中するというわかりやすい存在ですが、三日月や半月は...。三日月でも半月でも、右が明るいか左が明るいかでチョイと呼び名や見える時間帯が変わったりなんかして...。いや、日本国民ならば中学校で学習したハズ、などと責められても、そんなぁ、月相(ムーンフェイズ)だなんてそれなりにパズルみたいし、よく理解しないまま高校入試なんか受かり社会人になり老人になり地球上を去る人だってふつうにたくさんいそうです。いずれにしても、あちこちにいろんな時間帯にいろんな形をして顔を出すお月様に、ヒョっと出会うのは、リクツは置いて、大きな楽しみです。

上の画像は、別に自分の時計の自慢だったり欲しいブツを挙げ連ねて喜んだりするサイトじゃないつもりですが(私の時計はamazonで883円のチープカシオです...あ、いや、言わなくてよかったか?)、機械式の時計の文字盤に29.5日周期の月相を組み込むのは、たいへんな技術なことでしょう。ステキだなぁ...(けっきょく物欲しそうな顔)。ま、今どきは、月相がどうしても知る必要があって腕時計を見る、などという人はありえないですが、その意匠が多くの人の気持ちを魅了するのはもっともな気がします。


青森県立高校入試問題H25年理科第6問を多少改変 (クリックで拡大)

この難解な「月の見え方」が、他の天体の見え方と組み合わされて、やはり、高校入試問題の常連さんとなっているようです。なお、入試問題の問題文や画像は、私が勝手にほ~んのちょっぴりだけ改変してありますので、青森県教育委員会に「けしからん出題だ」との苦情をねじこまれないようお願い申し上げます。

図1 ; 理科教科書「科学3」学校図書

 入試問題を解くには、上の図1に置いたような、中学理科の教科書の図をよく理解しなくては...。でもこの説明は、中学3年15歳の平均的理解力のある人にとっては、なかなかの意味不明物です。どの教科書のイラストも似たり寄ったりです。すでに理解している人が見れば、なるほどと当然に理解できます。
 理解できないって? お呼びじゃないね、みたいな「真理を理解しているわたくしが、お前たちに説明してやっている」という理系を標榜する方々の典型的な説明のしかたに思えます。世界中の理解を得る努力などいっさいしないまま、科学的にわたくしが正しいので原発処理水を海洋放出して差し支えないという傲岸不遜なすばらしい思想は、ニッポンのリケーのすべての皆さんにもれなくじゅうぶんに蔓延して会得されている日本人科学者の思想的土壌です。これに毎日付き合わされる薫陶を受けている中学生や高校生の皆さんは、きっと涙が出るほど苦労して喜んでいることでしょう。

さて、つらい中学高校生活を送ったようすで一人で熱くなっている誰かさんの個人的怨恨感情は遠く見捨て、色鉛筆でも使いながら、一人ゆっくりスローモーションで理解していければ...と、中高生に対して心から願うことにして...(いやいや、人の心配より...)。

出題例の問題(5)の中にある図2の「目視して右側が明るい『月齢3の三日月』の見え方」は、「月齢26の三日月」と対照的ですが、どちらもじつに魅力があります(何がどう魅力かは主観的表現です)。図2が南中するのは午後3時頃で、宵の口を過ぎた頃の6時間後に西の地平に沈みますが、月齢26の三日月は明け方3時頃に東の空に昇り始め、リクツでは朝9時頃に南中すると言えますか。意外な時間帯に意外な位置に、自分は主役じゃないけれど、ほっそりときれいに控えているふうな、三日月。しかも夜更けや深夜には、空を見上げても三日月には会えない点もちょっと意外な気がします。

どっちの三日月も、時期が合えば、宵や暁の、緋色や橙色の空に、ハッキリ明るい金星と一緒に見えて、その美しさに、自分の馬鹿げた感情をいったん置いて、思わずため息が出ます。今晩も夜半に明るいお月様に、週明けには三日月に、会えるかな。