2025/07/01

■ なおす ■ 買った古本の脱臭


■ 古本を、よく買います。

 買いたい本や書籍のジャンルがあったら、かつては、その本、またはそのジャンルの複数の本を、1) 書店で立ち読みする、2) 古本屋を巡る、という楽しみがありました。特に都心に住んでいた頃は、神田古本屋街まで、自転車で10分程度の距離でしたので、大きな楽しみの一つでした。

 もちろん神田古本屋街のどの店舗もこの業界最強のプロですから、例えば文学・哲学・音楽・美術などの芸術系の本は、"絶版だけど目当てのもの"は、向こうも客の需要を把握していて、定価より高かったりします。著者・訳者・表現・口調・それらへの論評・活字・印刷・紙質・装丁などが、一体となって、新たな市場価格として値付けされ直した芸術作品ですネ!

 逆に、法律・経済系、また、ジャンルを問わず岩波やレクラム以外の文庫本など、二束三文。有斐閣法律叢書も早川ミステリーも、店頭ワゴンにホコリや落ち葉と一緒にゴチャゴチャに投ぜられ、よりどり3冊99円の世界です。

 泣いた記憶や笑った記憶はいくつもあるのですが、うち一つを。イギリス文学W.S.モーム(Maugham)の"南洋もの"といわれるジャンルの、とあるタイトル。初期の中野好夫訳の中には、定価100円程度だったものが、100倍程度の価格になっていた(いる)ものがあり(今も)、どこの店を巡っても同水準でした。が、とある、文学とは関係ない系の本屋の店先のワゴンセールに、"3冊99円"のうちの1冊として紛れ込んでいたことがあり、ギョっと目が飛び出したことがあります。心臓が高鳴り、汗が出て、他にどうでもよい2冊と組んで、辺りをキョロキョロ見回して、暗い店内のレジのおじさんに、震える手で差し出したときの、あの緊張感!

 ま、私にとっては古き良き時代。今でも神田古本屋街は、玉石混交、夢いっぱいの"美しい蓮の花咲く泥沼"であることを願っています。

 "書店"という業態。地方の中小書店は絶滅の危機に瀕しているとのこと。私も個人的にここ数十年、身に覚えがあります...(🔗6/5)。

🔗 通商産業省METI_Journal 2024/10/31

 今の境遇で、欲しい本があったとしても、上記の"1) 立ち読み, 2) 古本屋"はもはや不可能。図書館という手もありますが、こちらの欲求とあちらの蔵書が合わない限界は早いうえに、"書き込み不可", "返却期限"という大きな制約があります。

 たとえば、あなたや私が、むかし学んだ語学や専門分野の知識を、また少し学び直したいとして、どの本を買えばいいか、中身を確認してから買うことができない以上、あてずっぽうで"売上No.1"と称する新本を買っても、難しすぎた、簡単すぎた、語り口が/説明の仕方が/レイアウトが自分には合わない、という事態になりそうです。

 私のここ十数年の手は、"ネットで古本、しかも同じタイトルで複数あったら、1円とか10円とか100円の最低価格のもの。汚損も辞さない。送料はたいてい300円から。計500円程度で。"という作戦です。

 受け取って、1日で目を通して、付き合えそうなら、翌日以降、時間をかけて読みます。逆に、"あぁ失敗..."ということも往々にしてあります。が、金額が低いし、まったく使えないということはないので、損害は小さいと思うことにします。

 ここ2,3日で受け取った3冊の本。新本価格の15%程度の出費で済んだ、と言えばくだらない自慢ですが、しょせんどれも版は古いです。内容的には、こちらのレベルや需要にマッチしていることを確認。知識としてはじゅうぶん使えます。ステップアップしたければ、次に新本を買えばよいだけです。

 今回、困ったのは、うち2冊のタバコ臭。

 何度も経験済みなので、私の脱臭法のレシピは、次の2点です;

 1) 1日かけて天日干し。これでだいぶ消えます。

 2) どこのご家庭にもある輸入シェービングソープのサンプル品を、本とともに、ジッパ付き密閉袋に入れ、数日間は、本を袋から出し入れする。


 何度も袋から出し入れしているうちに、数日で、元のにおいは気にならなくなります。


  1)だけ何日かかけてやってもだいぶ効果的ですが、脱臭し切れず、かすかに、しかしずっと、元のにおいは残り続けます。

  いきなり2)だけでもよいのですが、ほのかに香りが混ざり合って第3の妙な香りになりがちですので、1)を先にすべきです。

  "コーヒー豆の出がらしや重曹をお茶パックに入れて"も試しましたが、効果があまり感じられず、コーヒーは乾燥させるのが思いのほかたいへん、しかも空気中の湿気により、お茶パックのような不織布に、コーヒーは色の滲出、重曹は溶融(融解)があり、書籍と同居させたい気分になりません。

  "牛乳石鹸®"などの固形の浴用石けんでじゅうぶんなのですが、シェービングソープのサンプル品だと、容器入りだし、サイズ的にもベストなことと、香りが抜群に良いがゆえに「袋を開きたい」という気分になることから、私はそうしています。

2025/06/30

■ すてる ■ 牛乳パック


  牛乳パックをリサイクル回収に出す準備として、開きます。


 200本近く溜まってしまいました。画像の収穫コンテナ8個分。数年分かと。

 カラになった牛乳パックは、あれば便利に使えるのですが、倉庫にあり続けても、火災保安上も衛生上も...。冬の"バラスト(?)"72本分も、春に水を捨てて、数か月間かけてじゅうぶん乾燥したので、そろそろまとめて処分しましょう。(cf. 🔗1/2)

 開くのがたいへんな作業です、が、やるしかないでしょう。

 牛乳パックのリサイクルは、法制度側や業界で期待したほど進んでいないようです。

 グラフは、牛乳パックの回収率の推移です(🔗日本乳業協会(一社)"牛乳パックのリサイクル~現状と今後~")。日本乳業協会では、牛乳パック回収率50%以上の目標を掲げていますが、到達せず、むしろ最近は下がってきています。



 直近2019年では、32%ですので、牛乳1本を買った国民の3人に2人は、ふつうの可燃ゴミとして廃棄していることになります。

 "約1,700市町村の住民1人が、1年に紙パックを市町村回収に出した量を横軸に、集団回収に出した量を縦軸にプロットしています。「全体」というところを見ると、年々左下に落ちています。直近の2019年では、市町村回収の紙パックは85gということで、1リットル紙パックでは約3枚弱、集団回収は2枚弱となっています。"


 住民1人が1年にリサイクルに出す量が、たったの2,3枚...。意外にリサイクルされていないのですね。

 一般家庭の生活人にはハードルが高い要因として、私見ですが、以下ではないでしょうか。
・じゅうぶん洗って乾燥させる必要
・切り開く手間
・市町村自治体の回収では、加えて、「キレイに紐でしばって」という要求 (私の地元の自治体...コレは、一般家庭にとっては、非常にテクニカルでキツい作業です)

 以上より、一般家庭にとって、牛乳を注ぎ終えたら、内部が濡れたままさっさと燃えるゴミに捨てた方が手っ取り早いでしょう。

 リサイクル回収された後も、
・工場にて、多くが、汚損品として失格となり、焼却処分に回される。
・牛乳パックは、紙以外に、パラフィンや、他にポリエチレンなど石油系素材との複合素材なので、リサイクルする際には除去する工程が必要、再生紙品質の不安定、ゆえに改めての純パルプ繊維混入の必要、など、リサイクル工程のコストやエネルギー消費量が大きい。

 牛乳パックのリサイクルは、多難なようです。

では私は、「可燃ゴミに出すか」「リサイクルに出すか」と言われたら、現時点の私自身の知識と境遇では、少しでも良い結果となってもらいたいという願いを込めて、スーパーのリサイクルゴミポストに持参します。あなたは?

2025/06/29

■ なおす ■ ゴマすり器 - "スリッキー"と電動品


■ ごますりと言っても、別に政治とか国際関係論とか組織関係などの何かの暗喩ではないです。

 ごまの消費量が、個人的に、人一倍...どころか、2倍、どころか...。数カ月おきに、業務用のゴマ1kgを購入し消費しています。これはやはり学生時代の上野アメ横で購入する癖がついて以来変わらず...。

 小学生の時、偉人の「伝記」を、たまたま図書室にたくさんあったし、片っ端から読んだなかに、道元禅師の物語があって、禅宗(というか昔のすべての仏教の寺院)では肉や魚を食べないんである、活力源となるのはゴマや豆腐なんである、ゴマ豆腐は仏教の厳しい教えに由来するんである...などと書いていました。そんな生活いまどきできるわけないし、偉人崇拝のきれいごとを並べたものが「伝記」なのは、小学生にしてうすうす気づいたいたので、ストイックな記述は話半分に読んでいました。が、「"ゴマ豆腐"ってなんだろうな」と、坊さんたちが豆腐をゴマの粉末だらけにして食う図が謎として残りました。

 大学生の頃は、食費節約のため、まぁろくなものは食っていないですよ。"外食"は論外な贅沢。肉や魚はどっか遠い国の贅沢品。で、野菜や豆の自炊です...あれ、今もそっくりそのままでは...?

 毎日大豆は煮方がわからず硬いままゴリゴリ食っていた他(🔗2023/11/17)、ゴマを大豆やごはんにふりかけてボリボリ食っていました...あれ、今も...いや、この点は、圧力鍋を使いこなすなどという人並みな技を使うようになって、おかげで生きながらえているようです。

 話は逸れますが、上の2023/11/17を見ると、大学生は、いや、若い時は誰でも全般に、やはり慢性的に金欠なクセに、趣味にはたっぷりカネを使う生き物だとつくづく思います。カネが無いといいながら、クラシックCDのグラモフォン(DG; Deutche Grammophon)の新盤の国内盤を買ったり、都響の演奏会に行くなんて...。とは言え、あの手この手で安く入手しますよね。CDは大学生協で予約すれば2割引きとか、友人のCDやLPやテープを借りる、文京区図書館のLPを借りる...。

 「カネが無かったから、中世ルネサンス期の希少な音楽やDGの最新アーチストの新盤を聴く機会が無かった」という命題は、若者にはあり得ない...。知識情報の触手を縦横に伸ばし、同好の士と必ずめぐり逢い、どんな手を使っても必ず入手します。食費なんか真っ先に削るでしょう。

 もし、上の論者の主張する命題が、いま仮に"真"だとすれば、その形式論理学上の対偶命題;「中世ルネサンス期の希少な音楽を聴く機会があったとすれば、その人はカネがあった人だ」も"真"となる...。ってことは、金持ちの若者はみな中世ルネサンス期の音楽と出会ったのか? 

 「若い頃、カネが無かったから"じゅうぶん勉強ができなかった", "欧州近代絵画に触れる機会がなかった", "万年筆を使えなかった", "オートバイに乗れなかった"」 は、あり得ない。 そうではなくて、ただ単に、若い頃、あなたは、それに知的好奇心が向かなかったけれど、最近になって知り、触れてみて、感動したというだけの話です。

 んで、あ、ゴマすり...。激しい脱線でごめんなさい。

 ゴマは、安くて、小学校のあの道元禅師の伝記以来、栄養価があると信じていました。

 ちなみに、日本で消費されるゴマの99.9%は輸入品です。今も昔も、アフリカ、中南米、東南アジア産で、収穫後の出荷に至るまで徹底的に人力集約型の農産品である上、政情不安地域で、価格が乱高下することで有名です。ここ数年で、現時点の価格は(白米ともども)、驚いたことに、重量単価ですと、ピーナツ・落花生(焙煎済み)をとっくに追い越して高騰しています。ピーナツを食っていた方が安い?

 学生時代から、トップ画像の「角大ゴマすり器;"スリッキー®"」を使っていました。コレ、製品化されてもう60年ほどの歴史があるそうで、私の大学生時代にはすでに、東京における入手性は良好でした。多くのホームセンターなどで、数百円です。今でもです。何個か次々と使い潰していました。ほかに選択肢はないです。


 ケース本体(透明プラ)が特有の、謎の形状です。こんな変な形、なんでなの?

 が、ごく単純な構造で、高性能です。

 大匙一杯からあふれる量をザっと入れて、一気にものの数秒で粉末となります。

■ この作業レベルに至るには、特有の緊張感と正しい構えが必要です...(なんだそりゃ? 自慢なのか?)

 7,8年ほど前でしょうか、何個目かのスリッキーがまた不調となりました。「不調→廃棄」となるポイントは、やはり臼刃の摩滅です。あの安物の胡椒挽きと同じです(🔗2024/6/12)。

 不調になるまでには、100回も200回も、ハブラシ・刷毛・食器用洗剤で、マメな清掃を繰り返しています。ま、構造は単純ですし、大きな手間ではないです。

 で、思いついて、panasonic製の電動のものを購入。5,000円程度です。


「単4電池4本とは大食いだなぁ」と思いつつ、使ったら、その馬力の強力さ?にビックリ。

「これは良い」と、使ってまもなく、本当に4,5日で、パワーダウン。もう電池交換か!?

 これじゃ1カ月に単4電池20本も使いそうです。

 充電池(ニッケル水素二次電池)にします。が、快調なのはほんの2,3回のみ。圧倒的に電圧が足りません。仕様がアルカリ一次電池4本直列だしなぁ...。可能なら毎日、充電池を交換したほうがよいです。

 また、電池交換直後でも、挽かれたゴマが出てこないことはしょっちゅう。高速で挽くせいで、摩擦により臼刃が高温となりがちで、油分の滲出が多いからです。挽かれたゴマが、内部でねばりついたり団子状に固まったりして落ちてこないです。

 内部の清掃を、非常に頻繁に、できれば1回使うごとにする必要があります。

 また、その分解洗浄には、慣れても20分は必要。スプリングやプラ部品の嵌合部分もあり、力とコツも必要です。


 使用後にかならず毎回、指を油まみれにしながら刷毛と歯ブラシと洗剤とぬるま湯で、この電気製品を分解洗浄しますか、あなたなら、いや、一般の消費者の全員が...。

 使い続け、メンテナンスし続けるのは、そうとうムリがあります。開発者は、やはり、掃除機や洗濯機の開発者同様、自分ではそんなものは使わない巨大企業の優雅な研究職の人たちなのでしょう。

 考えてみたら、家電製品って、何でも、多かれ少なかれそうです。ロボット掃除機や洗濯機から、シェーバーに至るまで。一般には、掃除機もシェーバーも、目立つ汚れを払うだけの、いい加減適当なお手入れですぐ次回使おうとするのではないでしょうか。

 生活家電製品は、マメな清掃・洗浄・メンテと電源管理を、徹底的にし続ける覚悟がなければ、手を出すべきではないです。

 で、このPanasonic BH-925P、がんばって7,8年使いました...。

 今日も、分解洗浄し、キレイになって充電池を入れて絶好調な動作を確認し、で、同時に今日、処分することに...。二束三文で個人売買サイトに出して購入希望者がいるかなぁ。

 今日から、新しい"スリッキー"にします。

 あ、そうそう、ダイソーで、スリッキーのパクリ品があります。


 数年前に購入し、分解し、"スリッキー"と比べ、非常に似た構造でしたので、色めき立って、大きな期待を込めて、使いました。


 で、その日、1回使って、キレイに分解洗浄して、捨てる予定でしたが捨てられずにいます。よければ差し上げますよ。