2025/05/12

■ まなぶ ■ クリーニング品についてきた...

いらすとや

▼ もしもしこんにちは。お願いがあるんだけど。自動車工具のパネルリムーバさ、エーモンのセットを持ってたよね? 貸してもらえるかなぁ。取りに行きたいんだけど、今日昼休み、自宅にいる? 

やあ、先日はアドバイスありがとう(🔗2024/12/16)。ネコちゃんは元気かい? 今日はOKだよ。お安い御用で。

▼ よかった、また図書館にこもってるかと思った。ボクもうちの猫がまとわりついて、図書館に逃げ込みたいくらいだよ。服も毛布もケッコウ毛だらけ猫灰だらけ。クリーニングに持ってっても、"獣毛がついています"なんて因縁つけられて断られるしさ。お店もクレームがこわいんだろうなあ...。世知辛い世の中になったものだよ。

 う、うん。

▼ ま、キミが今日めずらしく在宅でよかった。体調でも悪いなんてことはないよね。

 いや、アイロンがけをまとめてやってて...。

▼ えっ!? キミがかい? テーブルクロスとか大げさに使ってるからねぇ。i.e.🔗2025/4/12

 あ、うん、いやナプだと大きくてもまだ簡単なんだけど。

▼ じゃ他に何のアイロンがけを?

 ワイシャツ...。

▼ え~!? そんなものはケチケチしないでクリーニングに出せよ。

 以前はそうしてたんだけど、あるときクリーニングから戻った白いワイシャツにネコちゃんかワンちゃんの黒い毛がすぐわかるくらいついてて...。お店に持って戻って「これ何ですか?」と聞いたら、受付のお姉さんが店長を呼んできて、その店長が顔面蒼白になって。

▼ そ、それで?

 本社と電話でやり取りしたらしい結果、無料で洗い直しと前回の返金、他のワイシャツも全部洗い直します、とか言われて...。

▼ へぇ!? 大げさなことになったね。

 その日のうちに、本社の方がクルマでボクんちに同じ日仕上がりクリーニング品のワイシャツを全部取りに来て、 立派な「お詫びの品」まで持参されちゃったんだ。たいへんな謝りようで...。

▼ えぇっ!大事件だったね。

 ボクはそこまで深刻に考えていなかったけど、会社にとっては一大不祥事、インシデント発生モードだったらしいよ。かえってこっちが恐れ入って、理由を詳しく説明してもらったんだ。

▼ どんな大げさな理由があるというんだい? 君がクレーマーだとかSNSでさらすぞってことを恐れてたってワケじゃないんだろう?

 う~ん、"クレームがこわいんだろうな"という発想は姑息で、クレームがこわいから断るんじゃなくて、そもそもやってはいけない行為だからだよ。なぜクレームがくるのか、なぜ叱られるのかをきちんと考えなきゃね。逆に、クレームがこなければ、叱られなければ、してもいい、っていう、いっそう誤った発想につながりかねないからね。

▼ まぁまぁ、そう、猫の毛くらいで、事を荒立てなくても。

 うん、ボクもそう言ったんだ。会社の人はずいぶん厳格に襟を正して説明してくれたよ;

1) 猫の毛が付着した衣類を、他のお客様のものと、工場で一緒に洗ってしまい、猫アレルギーがある方の衣類に付着してしまうと、重篤なアレルギー症状が出てしまうこともある。ただでさえアレルギー症状はつらいのに、見落とした私たちの社会的責任は重い。

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2) この点に関して、保健所からの指導も非常にシビアなのが実情。ペットの毛がついた衣類は、ぜったいにお預かりできないと肝に銘じて営業しているつもりだ。

3) しかし、実際には店舗で、毛を粘着ローラーで除去する努力を少しでもした形跡がある品は、お受けし、工場で、洗う作業に入る前に手作業で除去している。何の努力も無く持ち込まれた場合は拒絶している。が、現場の受付の女性たちもキッパリと拒否できなくて、拒否された高齢男性のお客様がお怒りになった際に、泣き出した社員もいる。


...というお話をしてくれたんだ。なんだか、身も細る思いの気配りの努力が必要な業種なんだね。

▼ ほぇ~、他にもひどい洗濯物がたくさんありそうなのに、猫の毛がついたクリーニング品ひとつとっただけでもだけでも、そうなのか。

 らしいよ。ネコちゃんもワンちゃんもきらいじゃなし、アレルギーもないけど、知っての通り臆病者のボクだしさ、先日の図書館の本といい🔗2024/12/16、今回のクリーニングのワイシャツと言い、しばらくちょっと図書館やクリーニング店に足が向かなくなっちゃったんだよ。でも、ナプやワイシャツにアイロンがけがマメにできるようになって、ナプを交換したりワイシャツに袖を通そうとする瞬間が、すごく気分がよくなったよ。

▼ な、なるほど。前向きだね。実はうちでも、猫のために、クリーニングに出さないで済むよう、洗濯機を毛布も洗える7kgの大型のもので"おうちクリーニング"モードがあるヤツに変えたいきさつがあるんだ。あとはさ、いやがってたブラッシングの直後にね、それ以外のときには出さないオヤツを必ずあげることにしたら、ブラシをちらつかせただけでオヤツ欲しさに近づいてくるよ。長話してごめん、じゃ、後ほど、お昼休みにね。

2025/05/11

■ まなぶ ■ コーヒー1杯いくらですか


■ 
ふう、ここいらで、"コーヒーを1杯"、飲みましょう。

 飲む人は、コーヒー通でも何でもなく、日本に暮らすふつうの庶民。自宅で、1人で、身近で手に入る方法で。

 "コーヒー"を飲みたいのであって、"コーヒー風飲料"ではありません。たとえば、砂糖等の甘味料、ミルクや食用油(コーヒーホワイト)、各種の添加物など、"コーヒー豆抽出液"以外の物体の混合液体を、いま、コーヒーと呼ばないことにします。"缶コーヒー"というジャンルもそれが"ブラック", "無糖"を謳っていたとしても、添加物入りなので、論外にしましょう。価格計算のためもあります。

 「徹夜での仕事や勉強のため」「お友達や家族や取引先とコミュニケーションのため」などという、コーヒーを何らかの目的の"手段"として用いるのではなく、1人で気楽に味わいたいです。

 今すぐ飲めるなら、やはり"インスタントコーヒー"でしょうか。


 このジャンルのいちばんの売れ筋は、ネスカフェゴールドブレンド(120g瓶で950円(込))です。

 高いネスカフェにこだわらず、価格に妥協してUCC 114/117 (90g瓶で646円)もありでしょうか。

 『1杯19円』を謳った"ドリップコーヒー"とかいうジャンルが一世を風靡したことがありましたね。その商品は現在のブルックスコーヒーのラインナップからは無くなっていますが、同社のウェブサイトから、最も低コストの『初回限定10gお試しセット50袋』というお得セットを選ぶと、1,980円のようです。

ブルックスコーヒー ウェブサイト

 手近なスーパーで入手できる"レギュラーコーヒー"(豆かそれを挽いた粉)を、日本で一般的なペーパードリップで淹れるのはどうでしょう。私の場合は、業務スーパーのオリジナル品"ラグジュアリッチ(豆)360g"で、700円です。


 さて、インスタントとドリップコーヒーとレギュラーコーヒーの、どれにしますか...。

 好みは分散するでしょうから、いま、価格だけ見ましょう。でもどれが1杯いくらするのかな。上の数字だけじゃぁ比べられないですね。

 この際、計算してみましょう。上の価格はすべて税込みです。

  1杯のコーヒーに必要な条件をこう措定します;
  水160ml
  レギュラーコーヒー豆;10g + ペーパーフィルター1杯あたり1枚1円を加算
  インスタントコーヒー粉末;2g
      水と光熱費は会計学上の埋没コストとします。
      小数第1位を四捨五入して整数値にします。

  上述の各種製品の価格はリニアな正比例関数ですので、1杯あたりの価格は、以下のようです。

    ■  "レギュラー"コーヒー(業務スーパー): 20円

    ■   "インスタント"(UCC114): 14円

    ■   "インスタント"(ネスカフェゴールドブレンド): 16円

    ■   "ドリップ"コーヒー(ブルックス): 40円

  あなたなら、どれが、満足度の高い理に適った価格だと感じますか。この答えも人によってさまざまでしょうし、好みによって濃くしたり薄くしたりしますので、1円前後の誤差が出そうです。

  『1杯19円』は『1杯40円』の時代となりましたね。でも19円の頃も、試算してみて、レギュラーコーヒーはその半額以下程度でした。ドリップコーヒーは、レギュラーコーヒーとまったく同じ生成物が手に入る点を考慮すると割高です。でもそれが便利な状況だってあるでしょう。私は仕事場ではドリップコーヒーを消費していた時代がありました。また、同時に、他の淹れ方を楽しんだ時代も長く続きました。が、それと並行して、ここ50年ずっと、紙ドリップのレギュラーコーヒー派でした。

  レギュラーに比べ、インスタントは、香りも味もあまりにもつらいという点で、いまとなっては非常に割高になった気がします。もはや手を出す価値が見いだせないです。他方で、味にも費用にも頓着しない、砂糖やホワイトなどをたっぷり入れて飲む、簡単でゴミも出ないならばそれで良い、という人や状況ももちろん大いにアリだと思いますので、存在価値は依然大きいとも思います。

  あくまで私の現状にあてはまる計算にすぎないのですが、コーヒー1杯のイマの価格って?、という疑問は、私のなかで定期的に鎌首をもたげてきます。そんなときはこんなふうに表計算ソフトで靄を晴らしています。

2025/05/10

■ まなぶ ■ リフィル式ボールペン


"まなぶ"と言っても、何かを新たに学習しているわけじゃないんですが、自分で再認識したことが...。

 リフィル式の金属軸ボールペン、長年使ってわかったのは、"重くてグリップ部が膨らんでいるのが好み"、"芯は太字"ということです。

 太軸なら、「MontblancのMeisterstückではどうだい?」という意見もありそうです。たしかに、万年筆の#149なら。他方で、ボールペンの最重量級#161 Le Grantでは、ちょっと軸が細くて軽すぎるようです。

Montblanc Website (De)

 アメリカ人が発明し、日本で猖獗を極めている、使い捨てプラスチック軸のボールペンも、たしかに気軽で良いです、次々と計算を重ねるような分野には。私も大いに利用し、最盛期にはJetstreamの0.35替芯を10日ごとに使い捨てていました。が、紙からペン先を離さず書くようなくねくねした欧文筆記体とか言う波波模様やペン字の行書連綿体などというにょろにょろした模様には、"粘りのあるインクと太字のペン先"、"重い軸"が、もしあるとしたら、むしろ使いやすいかも...、どんな書き味なのかなぁ...と想像していたのが30年くらい前か...。

  2007年頃に(また20年前の話ですか...)、見つけました。ペリカンのボールペンで、普及価格帯(と言っても3,000円くらい)。なのに、ずっしり重いです(44g)。たしか、"ペリカン・ベル"とか言う、なんだか日本語感覚では冴えないネーミングでした。

Yodobashi website

  購入直後にPelikan "Bell"は廃番に(2007年頃)。Pelikan"Souverän"とか言う無駄に豪華で高額な商品(すみません)は、こんにちに至るまで販売され続けています。そのデザインの方が、高く売れそうですね、たしかに。個人的には、この音が、英語のsovereignに似て、大げさでありながらゲルマン語にとってはシラブルの前半がフランス語風で外来語のような音。取って付けたよう...、いやそれは言いがかりで、実は、高すぎて手が出なくて(;^^、私は所有していません...(とか言いながら、おい、お前、トップ画像の万年筆は、Souverän M1000とか#149とかCustom Urushiに見えるんだが...ま、気のせいか...)。

  話を戻して、Pelikan Bellは、購入し、大いに気に入りました。以来、20年、ねとねとしたPelikan純正芯を使い、途中で、いや待て、コレ、Parker替芯じゃないか、と気づき、その後、Parker替芯 = G2芯の互換でジェットストリームが発売されたのがほんの4年ほど前。すぐPelikan Bellに入れて、大いに生気を取り戻し、以後今日まで、もっそりと重いながら、波波模様やにょろにょろした模様を書いてきました。

  その後、アッと驚いたデザインの、Parker Urbanのボールペンが発売されました。

  このとき、初めて、自分の、意識下の意識が、意識の俎上に自ら這い上がってきました。

  自分って、このデザインが、実は好きだったんだ、人差し指と親指を当てる部分が、たっぷりと膨らんだこのデザインが!

Parker Website

  1本、重い真鍮ボディの、ギラつかないマットブラック+サテンシルバーの個体を購入。重さ自体は、Pelikan Bellより10gも軽いものの(33g)、筆記具としてはじゅうぶん重く、重量バランスは同じ設計思想で、ペン先が重く、軸が軽く、尻軸がまた重いです。これはすばらしい!

  翌年、また1本、同じ真鍮ボディの、ギラつかないマットブラック+サテンゴールドの個体を。

  ジェットストリームのG2芯が出たのが、この頃でしょうか。太さが、0.7mmと0.5mmとで選べるようになりました。使いやすさに勢いを得て、さらにParker Urbanの、ブラック&シルバーながら、グリップ部に、洒脱なストライプ状のチゼリング加工を施したモデルを購入。1920年代の、アメリカン・ゴールデンエイジを彷彿させるような(?)、デカダンな装飾のくせに(??)、手にしてどんどん書いてみたい、と思わせるような、すばらしい雰囲気です。う~ん、わかっているなぁ、さすが前世紀以来のジョンブルな雰囲気を脈々と湛えるパーカー。

Parker Website

   Pelikan Bellといい、Parker Urban の3本といい、JetstereamのG2替え芯で、俄然、若返り、バリバリの現役になりました。


   とは言え、今の私の生活からしたら、その重量級の存在や太字(0.7mm)のリフィルという点で、用途は、一度紙面にペン先を置いたらしばらく紙面から持ち上げず離さずに書くような、欧文筆記体の波波模様か、和文縦書きのペン字に限られるのですがネ。一文字ずつ紙から離して書くような、日常のメモや手帳や計算や数学やコンピュータプログラミング構想などには向きません。


   趣味の分野でもあり、暮らしをこころ豊かにしてくれる分野、考えるだけで楽しい分野です。万年筆とともに、楽しんでいます。