■ ふう、ここいらで、"コーヒーを1杯"、飲みましょう。
■ 飲む人は、コーヒー通でも何でもなく、日本に暮らすふつうの庶民。自宅で、1人で、身近で手に入る方法で。
■ "コーヒー"を飲みたいのであって、"コーヒー風飲料"ではありません。たとえば、砂糖等の甘味料、ミルクや食用油(コーヒーホワイト)、各種の添加物など、"コーヒー豆抽出液"以外の物体の混合液体を、いま、コーヒーと呼ばないことにします。"缶コーヒー"というジャンルも、それが"ブラック", "無糖"を謳っていたとしても、添加物入りなので、論外にしましょう。価格計算のためもあります。
■ 「徹夜での仕事や勉強のため」「お友達や家族や取引先とコミュニケーションのため」などという、コーヒーを何らかの目的の"手段"として用いるのではなく、1人で気楽に味わいたいです。
■ 今すぐ飲めるなら、やはり"インスタントコーヒー"でしょうか。
■ このジャンルのいちばんの売れ筋は、ネスカフェゴールドブレンド(120g瓶で950円(込))です。
■ 高いネスカフェにこだわらず、価格に妥協してUCC 114/117 (90g瓶で646円)もありでしょうか。
■ 『1杯19円』を謳った"ドリップコーヒー"とかいうジャンルが一世を風靡したことがありましたね。その商品は現在のブルックスコーヒーのラインナップからは無くなっていますが、同社のウェブサイトから、最も低コストの『初回限定10gお試しセット50袋』というお得セットを選ぶと、1,980円のようです。
ブルックスコーヒー ウェブサイト
■ 手近なスーパーで入手できる"レギュラーコーヒー"(豆かそれを挽いた粉)を、日本で一般的なペーパードリップで淹れるのはどうでしょう。私の場合は、業務スーパーのオリジナル品"ラグジュアリッチ(豆)360g"で、700円です。
■ 好みは分散するでしょうから、いま、価格だけ見ましょう。でもどれが1杯いくらするのかな。上の数字だけじゃぁ比べられないですね。
■ この際、計算してみましょう。上の価格はすべて税込みです。
■ 1杯のコーヒーに必要な条件をこう措定します;
・水160ml
・レギュラーコーヒー豆;10g + ペーパーフィルター1杯あたり1枚1円を加算
・インスタントコーヒー粉末;2g
※ 水と光熱費は会計学上の埋没コストとします。
※ 小数第1位を四捨五入して整数値にします。
■ 上述の各種製品の価格はリニアな正比例関数ですので、1杯あたりの価格は、以下のようです。
■ "レギュラー"コーヒー(業務スーパー): 20円
■ "インスタント"(UCC114): 14円
■ "インスタント"(ネスカフェゴールドブレンド): 16円
■ "ドリップ"コーヒー(ブルックス): 40円
■ あなたなら、どれが、満足度の高い理に適った価格だと感じますか。この答えも人によってさまざまでしょうし、好みによって濃くしたり薄くしたりしますので、1円前後の誤差が出そうです。
■ 『1杯19円』は『1杯40円』の時代となりましたね。でも19円の頃も、試算してみて、レギュラーコーヒーはその半額以下程度でした。ドリップコーヒーは、レギュラーコーヒーとまったく同じ生成物が手に入る点を考慮すると割高です。でもそれが便利な状況だってあるでしょう。私は仕事場ではドリップコーヒーを消費していた時代がありました。また、同時に、他の淹れ方を楽しんだ時代も長く続きました。が、それと並行して、ここ50年ずっと、紙ドリップのレギュラーコーヒー派でした。
■ レギュラーに比べ、インスタントは、香りも味もあまりにもつらいという点で、いまとなっては非常に割高になった気がします。もはや手を出す価値が見いだせないです。他方で、味にも費用にも頓着しない、砂糖やホワイトなどをたっぷり入れて飲む、簡単でゴミも出ないならばそれで良い、という人や状況ももちろん大いにアリだと思いますので、存在価値は依然大きいとも思います。
■ あくまで私の現状にあてはまる計算にすぎないのですが、コーヒー1杯のイマの価格って?、という疑問は、私のなかで定期的に鎌首をもたげてきます。そんなときはこんなふうに表計算ソフトで靄を晴らしています。