2024/06/02

■ なおす - スプロケット洗浄

洗浄後のスプロケット

「スパナ」などの金属「工具」の表面には、ざらざらした「梨地仕上げ」が施されています。下の画像奥側にあるNISSAN車載工具(オープンスパナ)の表面加工の通り。これは、整備の際に油で汚れた手で触ってもなるべく滑らないようにとの実用的な配慮です。

奥側(オープンスパナ);NISSAN 車載工具  /  手前側(メガネスパナ);KTC Nepros

 その手前側にあるツルツルピカピカした工具(メガネスパナ)は、京都工具(KTC)のNeprosシリーズという、自動車やオートバイの修理を趣味とするアマチュアのエンスーやマニア向けのちょっと高級な工具です。表面加工は「鏡面仕上げ」です。撮影した部屋の天井のLED電球が2コ反射しています。画像は露出もピントもまるでヘタなのですが、実物は、つい見入って凍りついてしまう美しさ。この工具をシリーズでずらりと並べると、息を呑むような美しさと息が止まるようなクレジットカード翌月引き落し予定明細額で(?)、単に整備のために使う道具に過ぎない地位から、眺めても楽しめる、眺めながらお酒を飲める、という、マニア心をくすぐるような販売戦略によるものです。

 さて、今日は、また自転車のギヤ板(スプロケット)洗浄で...。つまんないウェブログでごめんなさい。ま、このウェブログは、「あいつ生きてるかな?」という確認の意味もありますので、今日も無駄に元気に生きているということで。

 前回(🔗→ 5/25)は、マウンテンバイク(MTB)用のスプロケットでした。アレ(Sram XX)は、立体蜘蛛の巣構造というか、細胞質構造というか、インゴットから削り出した芸術作品ですが、今日のは、そういう技術以前の1980年代のロードバイク用です(いずれもご紹介済み🔗→ 5/26)。

 とはいえ、SHIMANOの7400系Dura Aceのモノで、当時の完全なプロ用ハイエンド機材でした。そんなものを私が持っているというのはオーバースペックです。ま、アマチュアでもヘボ素人でも憧れが手に入るという1点をとっても、SHIMANOという会社は、素晴らしい技術力と販売戦略です。

 それはともかく、80年代90年代と使用して、チェーンの油汚れは、洗浄しても取れません。鏡面加工ならひと拭きでキレイになりますが、梨地であるがゆえに、油や泥が摩擦熱で固着した汚れがルーペサイズの隙間に入り込んで、パーツクリーナーや各種有機溶剤などでも取り切れるものではないです。

※ パーツクリーナーでていねいに洗浄してこの状態です。
触ってもサラサラした乾燥状態です。

 今回、これを即座に廃棄処分しようかとも思いましたが、フリマ(個人売買)サイトで数百円であっても買って楽しんでくれる人がいるならオファーしてみよう、買い手がつかなければキッパリと捨てよう、と思い、だめもとで最後のあがき、「台所洗剤に1週間漬けてスポンジで」という、あまりパワーのなさそうな、せめてきれいにしてお別れの儀式とでもいう作業をします。

 使用済みウェットティッシュの円筒状のケースを切って、台所洗剤と水で漬け置きします。


 1週間して今日、スポンジ3Mスコッチブライトでこすります...気休めです...ちょっとくらいきれいにしたらそれで...おや...え?...とれてますよ!汚れが。あれ、何年も何度も試したはずなのに、今こんなに汚れが取れるってことないだろう!?



 勢いづいて、1枚1枚を裏表ともていねいに磨きます。


 キレイになっちゃった! 新品同様じゃぁないけれど、またチャリに装着して使いたいくらい!? でも、もうだめですよね、そんなこといつまでも考えていちゃ。使ってくれる人がいたらその人に、いなければ、きれいに磨いて感謝して捨てる...んですネ...。