2024/11/19

■ 叔父逝去と思い出すこと


敬愛している弘前の叔父が逝去と、今朝、知らせをもらいました。

お役所勤めからりんご農家に転じ、生涯を通して豪快な海釣りを楽しんでいた人で、海に山に年中出掛けるスポーツマンでした。

半面、人がらは静かで謙虚で前には出たがらず、周りの人には驚くほど律義で面倒見がよい方でした。が、親しく釣りの話をするときは顔をくしゃくしゃにしてもう楽しくてたまらない表情、ロッドやリールの話など大きな目を輝かせて少年のように話し、見せてくれるために取りに立ち上がったりします。

 また、猛烈な早起きでした。お役所勤めのときから朝4時にはもう活動時間となっていたようです。イマ私の生活(🔗2023/8/202023/10/9)も、彼に見習ったという面もあります。

 私が大学を病気留年した1980年代中頃、数年間入退院を繰り返していて、うち真夏の数か月間ほど、猛暑の東京を避けて青森県の自宅で療養してみた短い時期があります。気持ちも沈み、周りにも沈んだ重圧感を与えていました。

  そのうちの平日のある一日、叔父が私のいた実家に来て、「今日は天気が素晴らしいから、山の方面に行こうじゃないか」と、にこにこして、半ば強引に誘い出しました。

  私は、Tシャツにジーンズに裸足に鼻緒のついたビーチサンダル。特にドライブ気分ではなかったのですが、せっかくなので彼の「20万kmでエンジンを交換したんだ、もうだいぶ前だけど」という、いったい何十万km走っているかわからないニッサン・テラノに乗せてもらって、二人で、雲ひとつない夏の快晴の岩木山方面へ。

 どんどん山に向かい、ついに有料観光道路岩木スカイラインに取り付き、ぐいぐい登り詰めて、「登山リフトに乗ろう」。リフトを山頂駅で降りたら、「山頂まで1時間程度かけてゆっくり登ろう」ですと!? たしかに岩木山の山頂登山にはいちばんラクなコースですが、私は今日の自分の服装じゃムリだと言うと、「う~ん、ま、いいんじゃないか、天気は抜群だし」と。

 岩木山の山頂にこんな格好で登ったら、山の神様に怒られそうです。「にわか登山者」「ヤマをナメている」「軽薄な若者」を絵にかいたような...。そんなことは彼も知っているだろうけど、天候やお互いの経験や雰囲気を考え、状況的に大丈夫だと判断したのでしょう。

 山頂は、ちょうど真昼で、風も弱い快晴。海岸線もクッキリ見え、私の住むなじんだ狭いエリアも一望。廻堰の大溜池も、キラキラとまぶしくて、この数年間、部屋で本ばかり読んでいた目にはキツかった...。

 けれど、鬱々と暮らしたあの頃の日々のうち、突出して明るい印象のある一日だったという思い出が、今は胸に突き刺さります。

 あのとき彼は、きっと沈み込んでいる私のことを気にかけて、気分転換に連れ出したのでしょう。いじけた私のために、あれこれ考え、その結果、仕事や家族のこともあるだろうに、彼の貴重な、晴れた平日の1日を、私のために費やしてくれたのだと思います。いきなり「岩木山に登山しよう」などと前もって言ったら、引いてしまうだろう私のことを考え、なるべく唐突に軽やかなふうに私をお日様のもとに連れ出して...と考えてくれたのだと思います。

 後年そう思うと、いくら彼に感謝してもしきれない思いです。ほんとうにどうもありがとう。

2024/11/18

■ あるく ■ 雪


横殴りの風雨のなか、所用からの帰途、雨が雪に。

夕方から降り始め、明日朝にかけてしばらく降るそうです。

平野部では初雪ですが、まとまって降るとの予報が...。

tenki.jp 2024年11月18日15:21

...「初雪が大雪警報」って、どうかおどさないでください。

2024/11/17

■ なおす ■ お酒


タイトルの「なおす」は、自分本来の姿を考え直す意味もあります。

あなたはお酒を飲みますか? え、飲まない? じゃ、今日はこれで。また明日。

え、飲むですと!? それはけしからん。生活習慣を反省すべきです...、って、それはアンタだよ、って...。

私の場合、イマは、というか、記憶を辿るとここ30年ほどは、煙くさいスコッチウィスキーが楽しみのようです。

月に2,3回、こんなスタイルです:

まず、なんといっても東北のいなか者ですので、洗練された「ハイランド」エリアを中心とする世界的ブランドとなった「ブレンディド」は一切ナシで。

私の場合、ホストファミリー的存在が、津軽地方の歴史上過去の下層の農民とアイラ島の島民に共通しそうな, 先祖伝来なじんでいるだろう「泥炭」臭。それが強烈に漂うお安い現地普及価格帯の「Finlaggan」「Ileach」です(🔗10/1810/12)。日本で買うとさすがに「安い」とは言いづらいのですが、日本酒や焼酎よりアルコール度が高い分、長い期間にわたって楽しめるので。

なお、私の楽しみ方は、「ストレートのハーフショット+チェイサーとしてお湯」です。

「フィンラガン」、「イーリャハ」、いずれもoriginに限ります。イーリャハは、征服民族であるイングランド語の発音では「アイリーチ」ですが、ゲール語やケルト語では、「イーリャハ」にしか聞こえませんので、そういう表記ってことで。...わがままなヤツだなぁ。

数百年前に成立したオリジンレシピのモルトに限定する理由は、2つのブランドとも、他に高額な派生商品があるからなのですが、極東の島国で工業的アルコール混入飲料という錬金術でカネ儲け酒造メーカー世界一の巨大帝国「三鳥」の入れ知恵みたいな、樽をいろいろと交換してボッタクる手法に対しては、当方、愚か者ながら無い知恵を働かせると、騙されないようにひたすら逃げることにしているというワケです。

さて、他方、ゲスト的存在が、知識はろくにないのにチョっと興味がある、周辺の、1) ツンと澄ました高級な「アイリッシュ」か、2) 歴史上、やむなく涙を飲んで北米大陸に渡って作った大麦代替的存在のトウモロコシ製蒸留酒(バーボンとも言う)のうち、ゲルマン系移民の必死の知恵と苦肉の労作であるライ麦比率の高い「ライ麦バーボン」。

アイリッシュ、ライ麦バーボン、ともに、いずれまた詳細を。

画像の、今日のゲストのアイリッシュは、「Connemaraカンネマッラ」のオリジナルのシングルモルトのハーフショット。実はふだんよくお越しのお客様は「Bushmills」のシングルモルトです。が、今日は、海を隔てたアイラ島に歩み寄ってほんの少しスモーキーではあるが、高貴さと距離を保ったConnemaraを。さすがにアイルランドのお客様は、矜持と気遣いをお持ちです。ゆっくりハーフショットで。

アイルランドの客様をお迎えすると、やはり、強い緊張感が漂います。非常に端正な深い森林の香り。Bushmillsにはない少しの笑顔で下々の者に接しようとする薫香がConnemaraには、あります。高貴さと包容力の高さに、ため息が出ます。

緊張のひとときを終え、フィンラガンという自宅に戻ります。安堵感...。私の家はココだなぁと実感します。自分が育った伝統や価値観を守っている安心感はあれど、進んで、それらが洗練された心地よさを感じます。

 次にイーリャハのハーフショット。生まれ育った実家に戻ってきたような、こころの底からの圧倒的な安堵感。日常感、アクの強さ、垢ぬけなさ、どん臭さ、などが、一気にこみ上げますが、それらすべては、こころのふるさとです。

その後、やはりFinlagganという自宅に戻ります。平民で一生懸命暮らそうとこころがけるのはココです。それで一生、正直に頑張ろうと思います。

■ そんな私たち平民の頂点に君臨する「Bowmore ボウモア」が、極東の島国の首都圏や大都市圏の恵まれた若者の皆さんの共通意識として『アイラの女王』ですってぇ!?

...傀儡政権でしょう、あなた方の国、東洋の島国の「三鳥帝国」の!? 現在は、征服されてのち、若い女王に代替わりし、東洋の島国の言いなりになり、アイラの島民は泣いていることが、東洋の島国の豊かな人たちにはまったくわかってもらえないようです。そうなる以前から、影の女王はLagavlinラガヴリンだったのは、世界中の心あるウィスキー愛好家の誰もが知っている事実だというのに。ま、いずれにしても、津軽の下層庶民にはどうでもいいですが。

以上のすべてに勝る楽しみな味わいの主役は、トップ画像の最前列にあります...? 

白湯です。南部鉄瓶で沸かした、丸~い味わいの白湯です。1.5ℓほどを、たっぷり贅沢においしくいただきます。

...って、それよりこのブログのエントリ自体がどうでもいいたわごとだったりして...。