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■ 今日から8月、ということは、暑さがこれから本番なのですか...。今年は6月からもうじゅうぶん暑さを味わったんですが...。
■ 「暑い」「最高気温」などという言葉は、今は、聞いても良い気分にはならないですが、夏になって、その言葉を聞いて、決まって思いだすのが、「百葉箱」の思い出。つまらない話なんですが。
■ 小学校低学年の頃の、ぼんやりした、しかし強烈な"知りたい"欲求が、小学校の渡り廊下のすぐ外の、目にも鮮やかなグリーンな芝生にあった、あの真っ白い涼し気な箱の正体。
■ 「どんな生き物のおうちなんだろう」と、小学校に入って以来、ずっと気になり、その住まいの主をあれこれ想像していました...。ウサギよりは小さい、鳥じゃない、リスやハムスターみたいな動物だろうか...。でも側面にも上にも下にも、出入り口が無いのはなぜなんだろうか...。
■ 聞きたくても人には聞けず...。だいぶたった、夏休みのある日、高学年のお兄さんお姉さんたちが、あの箱を開けて何かしているのを目撃しました!好機到来、もう突撃状態で、私も加わりました。
■ 突如闖入してきた低学年の小さいガキンチョに、彼らは、何だコイツは、と、露骨に訝りました。誰が住んでいるのか、見ずにはおれません、が、箱は、自分の身長より高く、うす暗く、やっとのことで見たその中は...。
■ 箱の土ボコリだらけの床の上には、汚れた皿が1枚だけ。水が干からびているようす。上からぶら下がった温度計2本。汚れた厚紙製のクリップボードと記録紙。それだけでした...。
■ 夏の日差しにまぶしく映える緑の芝生にそびえたっていた白塗りの箱。クッキリと対照的な、薄暗いあの箱の中の虚しい光景...。
■ 忘れようもない、人生でもっとも初期の、人生に絶望した瞬間のうちのひとつでした...。
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■ 現在では、個人レベルでも、好事家になると、強制通風筒やエレクトリックロガーを備えた気象観測設備は問題なく入手できるので、「百葉箱」を小学校に設置して気象観測する意義など薄いでしょう。他方で、放射線ロガーや都市部の高熱化現象を体験的に実測するという新たな意義もあるそうです。
■ 思い出すに、半世紀ほど前に私の体験となったあの箱は、スティヴンソン式側面鎧戸単葉式、両屋根式のものですが、貧相な中身は、「乾湿計」の機能を持たせようとしたセットでしょう。
■ 百葉箱の手入れをしていた「理科委員」とか「理科係」のお兄さんお姉さんは、高学年ですので、低学年が下校した放課後に委員会活動をすることから、低学年の私が、開けての作業中のところを目撃することが無かったのでしょう。
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■ 津軽地方は、本州北端に近い日本海側の平野部ですので、本州の太平洋岸や内陸盆地エリアと異なり、小笠原気団に圧された高温高湿な太平洋の海風が入り込むことは無く、気温は高くても比較的乾燥しています。昼過ぎから海陸風現象で多少湿度は上がれど、それでも今日の昼過ぎの気温は、ご覧の通り、気温32℃、湿度は50%。日陰にいて風に吹かれている限り、過ごしやすいです。連日こんな感じです。
玄関ドアの外側
■ 画像は、温湿度計を、百葉箱の環境をマネして、風通しの良い日陰となる玄関ドアの外側、高さ150cm程度に設置。数十年来、ドアの内外に温湿度計を貼りつけておくクセが...。めったにない来客は、ここに来るとまず、ただいまの気温と湿度を確認できるしくみです(;^^。
室内
■ 自宅のすべての窓は全開で、日に3,4,5回の短時間の温冷浴(シャワーのみ)。飲むのは氷を入れた水道水のみ。それでエアコンはそうめったに稼働せずに済んでいます。自宅でデスクやPCに向かう際は、むしろ綿100%の長袖Yシャツを着用すれば、汗によるべたつきは回避してさらさらした気分で過ごせます。とくに「暑さをガマン」せずに机に向かって過ごすことができています。
■ 半世紀ほどたった今、自分が百葉箱の中で過ごす住人になっている気がしてきました。