2024/01/29

■ まなぶ - おじいさんの住む街ってどんな所? - 青森県立高校入試平成13(2001)年-英語第5問


私の地元の県立高校の過去の入試問題の英語の読解問題のお話を、また読んで楽しんでみましょう。なお、英文を私の拙い和訳にしてあります。

私は中高生のいる家族でもなく学校関係者や業界関係者でもありません。末端の庶民が外野席から、お気楽に連想して、眺めているのみです。

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むかしあるところにおじいさんがいました。 おじいさんは毎日毎日、ガソリンスタンドのそばで、椅子に座り、小さなその街を車で通りかかる人々に声をかけようと待ちかまえていました。 ある日、おじいさんの孫娘が、一緒にいました。 孫娘はおじいさんの椅子の傍らに座って、彼女のお人形さんで遊んでいました。

午前10時、大きな黒い車が彼らの前に止まり、背の高い男が出てきました。 嫌な顔つきであたりを見回していました。 おじいさんのところにやって来て、「住み良い場所が必要なんだが、ここはどんな街だい?」と尋ねました。 おじいさんは背の高い男を見て、「で、あんたはどんな街から来たんだい?」と返しました。 

背の高い男は答えました。「ひどい街だよ。 誰もがお互いの悪口を言い合っているんだ。 私たちは、隣人など信じられない。 私はその街にいる連中が好きじゃないんだ。」 椅子に座っていたおじいさんは男を見て、「この街の人々は、ちょうどそんな感じだよ。」と言いました。

1時間ほどして、ガソリンスタンドに青い車が止まりました。 車には家族連れが乗っていました。 母親は幼い子ども2人を連れて車から飛びだしてきました。 彼らはおじいさんと孫娘に向かって駆け寄ってきて、「トイレはどこ?」と尋ねました。 おじいさんはドアに書かれてある小さな看板を指さしました。 その父親が車から降りてきて、おじいさんに「ここは住みやすい街ですか?」と尋ねました。 おじいさんは「で、あんたたちの街はどうなんだい?」と返しました。「あんた、自分の街は好きかい?」

父親はほほえんでこう言いました。「私たちは自分たちの街が大好きでした。 みんなとても親しみやすくて、親切でした。 困ったことがあったときは、いつも近所の人たちが助けてくれました。 街にはいつも『こんにちは』『ありがとう』の声があふれていました。 私たちは本当にそこを離れたくはなかったのですが。」

老人は父親にほほえみかけました。 「ここも同じような街だよ。 ここの人々も、ちょうどそんな感じだよ。」 

それからその家族は「ありがとう」「さようなら」と言って車で去っていきました。

車が遠ざかると、孫娘はおじいさんを見上げてこう言いました。 「おじいさんは、この街について、2人の人それぞれに、違うことを言ったわ。どうしてそう言ったの?」 おじいさんは、彼女にほほえみかけてこう言いました。「どの新しい場所に行っても、人は、自分たちの考えを持ちこむものなんだよ。 私たちの考え方しだいで、その場所が、悪くなったり、素晴らしくなったりするんだよ。」

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 ふぅん、で、どんな街なの?...と、孫娘みたいにギモンに思いました...よね(;^^? 「どんな街?」よりも、「このおじいさんって、どんな人」というギモンも...。

 あした、いっしょに設問の一部を解いてみましょう。