■ たまに、お日さまのよくあたる山の道を、さくさくと落ち葉や枯葉をゆっくり踏みしめてあるきたくなります。
■ 久々の里山のトレール(登山道)を、あるいてみましょう。
■ 登山道といっても、小学生の時代から慣れ親しんだ里山の道です。ムリなくゆっくり記憶をたどることにします。
■ 昨日のあの梅の道を山手に登ると、丘の上に「青少年自然の家」という市の運営する研修宿泊施設があります。私の自宅からクルマではほんの15分なのですが...。で、その施設脇から登山道が立ち上がっています。ここ数十年間、手入れ無しの草ぼうぼうで、登山道入口はやぶにふさがれ完全に野生化していました。私も30年以上前までは楽しく往来したのですが、その後、実はよく、あのフカフカと心地よくあるけるアカマツの林の山道を思い出して訪れはしたものの、野生化したこのエリアの登山口を見つけられず、断念したことが、何度も何度も...。登山道の雪も消え、かつ、まだ新緑以前なので見晴らしが効くだろうと推理して、やってきました。
■ ら、登山口に長靴由来の新しめの泥と種々の引きずり痕が..。見ると、なんと、ついここ数日で刈り払い作業をしたようすです。山積した枝が新しい鋭い切り口を向けてトラック何台分かの分量となって重ねられています。すばらしく見通しが良いです。幸運です。思うのですが、ここ数年、コロナの影響で、山歩きのようなアウトドアスポーツが盛り上がっているようで、例えば「山と渓谷社」の主催する「ヤマレコ」という登山情報ウェブサイトが充実してきています。そのサイトに、ここの登山道の悲惨さが繰り返し強調されているのが目につきます...。この津軽半島エリアにはそんな状態の、「昭和の時期にすばらしい山岳トレールを行政が整備したが、その後の管理は放置」という見放されたトレールは多いです。そのサイトの影響があるのかな。いずれにしても、管理作業に着手してくれた皆さんには感謝!
■ 急坂を5分ほど登るとすぐ展望が開けるトレールが始まります↑。この残雪のある斜面は、かなり深く急激に落ち込んでいます。実は、昭和の昔は、ロープ塔の設置された地元民のスキー場でした。今は荒れ野原です。
■ ほどなく、狭い稜線上の尾根道に取りつきます↑。あるきたかったのは、まさに、こういう道、お日さまのあたるのどかな山の道です。
■ とはいえ、こういう地形は風衝地帯ですので、今日は冬の北西寄りの季節風がまだ強いです。まだ冬枯れの、まるで関東地方の冬の低山ハイクの風情があります。倒木は多く、動物の獣道と化しているようですが、津軽半島の山としては「岩木山」に次いで著名な「梵珠山」のエリアにつながる道なので、ヤマレコに触発された若者のハイカーが増えてくれることを期待しています。それがひいては地域の活性化や道の手入れにつながってくれればうれしいんですが。
■ この向うは、稜線が複雑に交差する山岳地帯、ただ、標高は200メートル前後の山並みです。アップダウンを繰り返して細かい稜線エリアをトラバースしたら、その向こうのエリアは、林業関係者の枝打ち作業のため登山道にはある程度人の手も入っていますし、散策用のトレールには木の幹に道標リボンがあります。
■ 今日は、片道30分あるいたら、折り返すことにします。
■ アカマツの樹林帯を抜け、スギの樹林帯↑に入ります。よく手入れされた二次林で、間伐も枝打ちも下地もきれいで、森林の中に適度に日の光が入り、気持ち良くあるけます。
■ 見事なアカマツのある箇所にて展望が開け、津軽平野の広い田園地帯の一部と岩木山が臨めます。トレールのこの先は、谷筋に素晴らしい深々としたスギ樹林帯が広がっているはずですが、トレール上にも残雪が多そうです。次回確認に来ることにして、今日はココで30分経過。折り返しましょう。
■ 往復ちょうど1時間で山道を楽しみました。前回訪れたのは30年ほど前だとは思いも寄らないほど、慣れ親しんだいつもの道でした。荒れ果ててもなく拡張した開発整備もなく、昭和のままです。明日以降は気温が上がる予定ですので、今後ぜひまた森林浴ウォーキングに来たいと思います。