2024/12/09

■ まなぶ ■ 表計算ソフトで「足し算プリント」を作る...

google searchより

Aさんと、とある場でいっしょになって、気軽なおしゃべりをした際に聞いた話。

 Aさんの息子が小学1年生となった年、親としては、やはり息子に勉強は頑張ってもらいたいです。

 毎日熱心に息子に話しかけて、今日は学校で何を習ったか聞きます。

 職場でMS Excelを使うし、自分でもパソコン(PC)のスキル向上に努めています。

 購読中のPC雑誌で、Excelに、乱数を産出する関数があり、これをセルに埋め込めば、小学校低学年の足し算問題のプリントをすぐ自作できるのを知りました。

 色めき立って、土日丸々PCに向かい、息子のためにあれこれと楽しく考えて、紙に試しに1枚印刷しました。

 息子にやらせます。息子は、意外な介入に驚いたようでしたが、喜んでやってくれました。満点です。もう1枚印刷してやらせます。満点。また印刷、また印刷...。息子はカンタンそうです。学校では次の段階にちょうど昨日進んだようです。

 息子が解いて鉛筆のデカい字で書き終えるのに2分、その間Aさんが数値を入れ替え作り直して次のページの印刷完了までが5分...。間に合いません。

 Aさんが土日の15時間を費やしたxlsxファイルは、息子が2分で殴り書きしてポイです...。

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 Aさんのお父さんが階段で足を滑らせて搬送され、入院しました。認知症もありますが、お父さん本人はそう自覚していません。

 Aさんは、認知症の高齢者には、「『脳トレ』が効く」ということは知っていましたから、入院しているこの機会に、息子のために作ったあのプリントが有効だとひらめいて、色めき立って、土日丸々PCに向かい、父のためにあれこれと楽しく考えて、紙に試しに1枚印刷しました。

 病床の父にやらせます。父は、見せられた小学生の二桁の足し算プリントに、意外な顔をしていましたが、 やってくれました。ら、間違いの箇所があります...。

 これは毎日欠かさずやらせなくてはと、日を改めて持参し、またやらせました。あまり良い表情をしません。やはり間違いの箇所があります...。

 指摘すると、怒り出しました。

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 Aさんは、子や親のために、良かれと思って、今の自分にできるベストを尽くしたのに...。理不尽な思いが残りました。