2023/04/28

■ こわすつくる - 実家整理 - 灯油ホームタンクをカラに



■ 実家に設置してある灯油のホームタンクに、およそ300リットル前後の残量があります。この周辺の灯油取扱業者は「灯油の引き取り」「灯油の移し替えサービス」などしないですので、処置に頭をかかえます。

■ 私とその周辺の人たちで利用できるものなら…と思います。そのためには、いったん灯油ポリタンクに移し替えた方が、分配しやすいでしょう。

■ 灯油ポリタンク(東日本では赤い18リットルタンク)を、300リットル分、すなわち17本程度用意する必要がありますが、普通の家庭がカラのポリタンクをそんなに所有しているわけがありません。

■ 手持ちのポリタンクをいわば運搬容器として、実家ホームタンク→ポリタンク→他のホームタンク、などのようにマメに移し替えるしかないでしょう。手間と時間がかかるのは、素人なんだからやむをえないと腹をくくります。

■ 実家の車庫の屋根裏から昭和のポリタンクも何個か出てきました。いずれにしても古いポリタンクは、状態を見て、内部も水洗いして乾燥させます。フタのパッキンは有機物なので、初期の性能は期待できないでしょう。応急的にラップ+輪ゴムを使いますが、ラップは半透膜だしもともと石油製品だし灯油が付着すると反応して分子間結合は膨満するでしょう。その結果、ふやける・溶ける・穴が開く・灯油が漏れる&揮発する...。軽トラでの運搬や自宅での保管はムリがありそうです。ホントに今日明日だけの応急処置です。

■ それより問題なのは、どうやって実家ホームタンクからポリタンクに移し替えるかです。素人なりにタンクをよく見て考えます...家庭用の灯油ポンプなど使えない。ホームタンク下のフィルター付近に分岐栓取付口はあるのですが、分岐パーツとバルブをモノタローで買って自分で取り付ければ1万円程度かな...。いやこれは、素人がやってよい作業ではない気もします。いちおう私は、危険物乙4種と石油機器技術管理士と二種電気工事士の資格(と一部は免状)があるんですが、「ある」というだけの”ペーパードライバー”。いやそれを言うなら、宅地建物取引者だ日商簿記検定だフィナンシャルプランナ2級だと、各種ペーパードライバー歴は数え始めればぞろぞろと…の割に所得税非課税の貧困世帯なのですが…。ま、今はそんな話じゃなくて、灯油をどうしよう(作業長期化により精神が荒んできました)?...プロに分岐栓一式取付をお願いしたら2万円程度かなぁ。今回1回しか使わないしなぁ。ドラム缶用の空気圧ポンプは使えそう。それならば3千円程度か。が、ただでさえ加圧するたいへんさに加えて今回は足場が悪く...。いやしかし、いっそ、費用と手間を考えたら、全部廃棄して、節約した300リットルなんて、新たに買う300リットルと、手間ヒマ金額的に1年後には埋没コストとなるのではないの?...などと考えがまとまりません。

■ ひとまず、十数年来の懇意の電気工事店のSさんに、ホームタンクから灯油ポリタンクに移せるか、移す道具は何か便利なものが業界にあるのか、尋ねました。

■ ら、「個人宅の石油機器の工事の際の移し替え用に、良いポンプをもっています。仕事で使っているものですが、時期的にもう使う頻度はほぼなくなったので、しばらくお貸ししましょう」との、ありがたいアドバイス。プロの道具をお借りするのは良くないことだと思いますが、つい甘えて頼ってしまいます。

■ お貸しいただいたのは、ドラム缶空気加圧ポンプが電動になった感じのもので、さすがに素人にはゴツいデカい。軽トラの荷台を作業台にして、ホームタンクと受け側のポリタンクの高さを高低微妙に合わせます。

■ 移し替え操作自体は、灯油漏れもなく、スムーズでした。作業前半は、数本程度のポリタンクに移したら、すかさずそのまま軽トラで私の自宅のホームタンクや倉庫作業場で使うFFヒータの屋内用タンクや手持ちの反射式石油ストーブや開放型自然吸気ファンヒータの気密カートリッジタンクやらを、マメにあちこち満タンにします。でカラになったポリタンクを軽トラでまた実家ホームタンク脇に。もう満タンにする石油機器がなくなっちゃった後半は、もう、「ひと夏を越すしかないかな」とあきらめて、ありったけのポリタンクをかき集めて充填し、私の倉庫(個人宅)に保管。

■ 条例上の少量危険物保管の数量要件に達するのではないかと恐れたのですが、個人宅の数量規制に抵触しない数量となりました。今後もなるべくマメにあちこちに補充・消費して(と言っても、もう季節は夏に向かうから暖房の利用は…)、ポリタンク群は危険のない複数の場所に分散安置して、ついでに複数本ある消火器(多少古いけど)と、実家整理で出てきたが捨てずに取っておいた純毛製の毛布類も窒息消火用にと、すぐ傍らに配置しておきました。

■ 以上のように、ヒマ人でなければ不可能なワザを使って、ついに300リットルのホームタンクはカラになりました。Sさんのおかげです。ありがとうございます(梅干しセットをもってお返しに上がりました)。