2025/11/04

■ あるく ■ 収穫直前の豆畑


 昼前から風がやんで晴れ間が見え、小春日和に転じました。収穫直前の大豆畑。カラリと乾いた空気によく似合います。

 高校時代に自転車で12kmほど離れた農家の祖父の家に行ったとき、「よく来たな、手伝ってくれ」と言われ、彼が、干からびた茎を木製のりんご箱の中で叩きつけていました。バラバラと出る大豆。

 私はそれが大豆だと知りませんでした。「夏に食べ残ったこの干からびた枝豆を捨てのるか肥料にするのか」と尋ねたら、彼は、宇宙人を見るような顔でこちらを見て「あはは、知らなかったのか、これが大豆のマメだよ」と笑いました。

 "街っ子だから"と言えば言えるのですが、つまり世間知らずの坊っちゃんだったんです。

 ...などということを思い出しながらあるく秋の風と青空...。