2024/05/02

■ まなぶ - スピードスプレーヤ


 りんごの花の時期がはじまりました。...あっ、あの赤いアレに乗ってみたいです。アレで颯爽と風を切って...。究極のさわやかなオープンカー!という点で、ロードスターなど及びもしないな...。

※ 丸山製作所 ステレオスプレーヤ カタログ2023-08 p02

 りんごの花の時期はフワリとした花の香りに全身が包まれて、収穫期にはむせ返るようなかぐわしい果実の香りに包まれて、にんにく畑を通る時にはむせ返るようなにんにくの香りに...つ、包まれ...う、う~ん...

 子どもの頃からイマに至るまで、お気楽にそんな感情を抱いています...って、おい...。

 飛行機や鉄道に魅了される人は多く、メジャーな分野です。私は、農業用車両に惹かれますが、だからといって、もう農家になる道は閉ざされました...。またいつものスタンス、外野から、当事者の気持ちも知らないで、ぼぅっと眺めるだけです。

 正式な一般名称はスピードスプレーヤー(略称SS)で、おもにリンゴ、ブドウなどの果樹園において、病害虫を防除する目的で、液状の農薬を効率よく散布するために用いられる乗車型薬剤噴霧機です。

 私の子どもの頃は、仲間内または狭い地域内では、その形状から「モスラ」と呼ばれていました(一般的ではありません)。もうモスラ出動の時期になりました。私のロードスターのように屋根もついていないような軽薄なクルマで、春の陽気に誘われてうっかりりんご畑の道を通ろうものなら、茂みからいきなり高圧動力噴霧を開始したモスラのドリフト煙(想定範囲外に飛散した農薬飛沫)に、ロードスターの車内まで農薬で洗浄してもらった機会も何度かありました...(ioi)...私のクルマも、車内に病害虫が発生しない仕様となっています...。

  私は農家じゃないので、やはり眺めているだけの外野に過ぎないのですが、農家をしている従弟は、「農家なんて農業機械の借金を返すために働いているんだ」という口癖。水田だけで、耕運機・田植え機・稲刈り機の最低限3点セット+軽トラで、おうち1軒は簡単に建つ価格です。りんごの場合は、畑が1ha未満の小規模農家であっても、病害虫防除のためには、どうしてもSSが必要です。

  SSが果樹栽培農家に普及しだして、最初に発達した使用形態は、価格的に個人で購入できるレベルではないので、集落の農家たちが共同防除組織をつくって共同購入し、時期になると、各農家の防除のために全農家が出役してオペレートするものでした。現在も、作付規模が大きい農家など、個人で所有している場合もあれば、農家同士でこの形態を選択している場合も多いようです。この場合には、JAなどによる農薬販売奨励金のキックバックが一種のSS導入奨励金の役割を果たす結果となっているようです。

 加えて、近年は、受委託型に転換しつつあるようです。特に比較的中規模小規模な農家の場合は、たとえば剪定や防除を専門業者にお願いしていることがあるようです。

 農業の経営規模によって自然とそのように分化していくのは、良い進化なのでしょうか。何か強い一貫した理念で統一的な共同防除体制ができればいいような気にもなりますが、そんなことは、まぁ、街の裏店に住む事情を知らない第三者の無責任な感覚的発想です。

 私もゆとりがあったら、アレに乗って、ゆっくりドライブしようかな、でもいくらするんだろう?

※ ショーシン website 製品情報

...た、た、高い...。アレを買って愉快にドライブするのは、永遠にムリだと実感しました...。