■ 昨日の八甲田連峰の「雪の回廊」をバスの車窓から見るツアーなど、おそらく、津軽地方では最もメジャーな観光地である弘前城址公園の「弘前さくらまつり」の付録みたいなものではないかと思います。
■ 弘前城は、まつり期間はもう近寄れない思いです。地元民は皆そういう気持ちだと思います。半ば歓迎半ば恐怖という思いでしょうか。弘前公園に近づこうとすると、はるかかなたから気づくのですが、ありえないほどの目を疑うような尋常ならぬ人の多さに、さくらのうつくしさに、瞠目し、固唾を飲み、遠巻きにしてしばらく立ちすくんだ後、きびすを返します...。17万人都市に、さくら開花の期間に観光客240万人(コロナ禍前5年平均)が、全国の城址の規模としてはこじんまりした弘前城址に殺到しますので、阿鼻叫喚の地ご...、たいそうにぎやかな雰囲気です。地元の住民も、いながらにして、月曜朝のJR池袋新宿渋谷駅構内の 大きな都会の雰囲気が味わえる期間となっています。
■ あのときあそこで見たヤマザクラはもう30年近くも前。山の中のいかにも重機で造成したエリアに連れて来られ植えられた木々が、いまやポスターやウェブの画像で、あの頃には想像もできなかったほどすばらしい風景をかたちづくっているとは。
■ ヤマザクラですので、開花は遅く、弘前城を含めた旧市内の桜が散った後に満開となるのですが、近年の温暖化と開花期の早期化(前倒し現象)で、里のお城も山の南麓のココもほぼ同時に開花します。
■ 観光客の多さはもちろんのこと、ここはカメラ三脚のポイント争奪戦も熾烈になったとのことです。
■ 今日はもうとっくに満開を過ぎて、葉桜となってきた頃でしょう。ヤマザクラの葉桜は、緑というより、赤茶色した桜餅の塩漬けの葉みたいな色ですが、その名残のまばらな花弁でも雰囲気は楽しめそうです。いま一度その成長ぶりを見に行ってみたいナと思います。そう予想して、朝5:30に訪れてみます。
■ 開花期を過ぎた早朝5時過ぎでも、桜はまだまだ雰囲気良く咲いており、三脚も立ち並び、あるくなんてお気楽な行為はカメラの方々の迷惑になりそうです...。広い無料駐車場はあるのですが、今朝は県外ナンバー数台程度が別な桜並木の路上に縦列駐車中...(↓の画像の左端。橋の欄干で目隠しを)。人気の高さがうかがえます。この駐車車両の脇なら、あるいても撮影の妨げにならなくてすみそうです。フォトジェニックなのは、とある1本の通りの200m程度ですので、それ以外の山の道は、城址内とちがって、さすがに広々とすがすがしいです。
■ でも、以上のいろいろな複雑な気持ちをわざわざ確かめにのこのことここまで来なくても...という気にはなりました...反省します。