2024/02/18

■ まなぶ - 動物って遊ぶんだろうか? - 大学入試センター試験1991年追試験 - 英語第5問


早春に、雪のある田やりんご畑の道を行くと、また、雪でヒトがまだ足を踏み入れられない野原を行くと、動物の足迒がたくさんついています。

 見るといつも思い出すセンター試験の英文があります。和訳してみます。

---...---...---

動物って遊ぶんだろうか。確かに多くの動物、特に若い動物は、遊びのように思われるふるまいをする。しかし、なぜ遊ぶのだろうか。この疑問は専門家にとってさえも答えるのが難しい。一つには、自然環境にいない場合には、動物が遊んでいるのを観察するのは相当な困難があるからだ。例えば、サルは野生の状態ではよく遊ぶが、檻の中では遊んでほしいときに遊ばせるのは難しい。遊んでくれるその瞬間を辛抱強く待っていなければならない。さらに、サルが確かに遊んでいるとわかる場合でも、なぜそのような行動をしているのかを言うことは困難だ。

2匹のサルが「ケンカごっこ」をしている時には、彼らは交替で勝っていることに科学者らは気づいている。1匹のサルが上に乗ってまるで勝っているように見える。すると突然このサルは、もう一方のサルに行動の支配権を握る機会を与える。この種の遊びは、サルが大きくなったときさまざまな役割を果たせるようになるのに役立つと考えられている。ヒトと同様、動物もあるときには他の者の上に立ち、あるときには他の者に従う必要がある。サルは遊ぶことでこの教えを学ぶようだ。

遊びのもう1つの目的と思われるものは、動物に同年齢の他のものとどのようにしてうまくやっていくかを学ばせることだ。兄弟姉妹といっしょに飼われているネズミの赤ちゃんは、荒っぽいことをたくさんするが、母親とだけいっしょに育てられているネズミの赤ちゃんは、ほんの少ししか遊ばないことがわかっている。しかし、母親としかいっしょにいなかったネズミが他の若いネズミといっしょにされると、大家族で育ったネズミよりもずっとよく遊ぶ。彼らは失われた時を取り戻すのだと思われる。

動物の遊びにはまだわからないことがたくさんあるが、これらの研究は動物が遊びのような行動に加わることで、非常に基本的な技術を学ぶということを示しているように思われる。

---...---...---

 「動物は遊ぶのだろうか」「なぜ遊ぶのだろうか」について、「専門家にとってさえも答えるのが難しい。」としながら、前の問いが肯定であることを当然の前提にして、その理由を考察して答えを出しているではないですか(;^^? 「社会的役割を果たすためのトレーニングとしての目的があって遊んでいるのである」、とする結論は、でも、ヒトならば納得のいく回答であると言えば言えるのですが、前半のサルの場合は言えても、後半の一人っ子ネズミにはあてはまらなそうな...。ま、うるさいこと言うなよ、ってな感じですか。

 画像↓の青線はウサギが同じ場所をくるりと1回走り回った足迒です。社会適応訓練じゃぁないと思いますが、でも、遊んでいるとしか思えないです。冬の月夜の?ウサギが、愉快でたまらないようすで、1匹のみならずみんなで走り回った迒は、この時期、いたるところに見られます。