■ のあさん(中学3年)が、姉のりなさん(大学1年)に、入試問題について質問。
のあ「また解答解説の意味がわからないので、教えてほしいんだけど...。」
りな「え~、地学の分野かぁ。」
のあ「(1)は、地下深いところっぽいので、深成岩(ア)のうちの花崗岩(ウ)で、造岩鉱物はセキエイ(石英)(イ)とチョウ石(長石)でいいとして、この火成岩や造岩鉱物の名前って、いっぱいあるけど、全部暗記しなきゃダメなの?」
りな「うん。入試のレベルなら全部ピッタリ暗記。でも、いろんな覚え方があるじゃない。」
のあ「そうか...。いろいろむちゃくちゃな語呂合わせがあったしなぁ。わかった...。で、わからないのが、この(2)の水槽の問題。ミョウバンと花崗岩って、関係ないじゃない。解説見てもつながりがわからないんだけど...。」
りな「本の解答解説ってそっけなくて不親切だもんね。例えば砂糖は、水には少ししか溶けないけど、お湯にはたくさん溶けるじゃない。でも、食塩は、水でもお湯でも同じくらいの量しか溶けないよね。ってことは、飽和水溶液曲線で考えると...。」
りな「ミョウバンの飽和水溶液曲線は、砂糖に近いのかも。飽和水溶液の場合、砂糖を溶かしたお湯なら、温度を冷やしたからって砂糖の結晶っていうのは現れづらい(析出しない)けど、ミョウバンは再結晶の析出が目視しやすいみたいだよ。」
のあ「わかった。でも岩石とは関係ない話なんじゃ...」
りな「この問題の岩石って、山の地下の深いところにある深成岩だよね。マグマの近くにあって高温に液状化していたのが、何万年とかかけて冷えて岩石となるんでしょ。地表近くの岩石である火山岩に比べると、冷え方は...。」
のあ「地下深いところでゆっくり冷えるから...そっか、それで結晶が等粒状組織になるのか」
りな「じゃあ(2)は、なるべくゆっくりさました方がいいんじゃないかな」
のあ「ってことは、お湯のさめ方がいちばん遅いのが答えか。それで4.が正解なのか...。
でも『ビーカーと水そうをそのまま放置する』って、この無責任ふうな表現、実験中に放置していなくなっちゃった人が正しい人、みたいで、あんまりじゃない。いっしょうけんめい実験したり答えを探したりしているまじめな中学生をたぶらかそうとして(ほとんど涙目)。けしからん!」
りな「あはは。気持ちはわかる。まぁそう興奮しないで。」