2023/12/24

■ まなぶ - 甘酒と...


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「甘酒」は2酒類あると知ったのは、ほんの数年前。もう50歳をとうに越えたのにそんな事も知らなかったなんて、で、別にいいんですが、子どもの頃から知っていた「甘酒」は、酒粕をお湯と砂糖でといたもので、それしか知らず、お酒のフレーバーがつらくて、おいしいとは思わなかったんです。

 また、大好きな『半七捕物帳 』にも「甘酒売りのおばあさん」という恐怖のキャラクターが登場する話があります。理性で納得できない恐怖感があります。

 以上の2点から、何十年も、「甘酒」というものには近づかなかったのでした。

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 ヨーグルトを、牛乳で培養するやり方で自作して、もしかして40年くらい...。最初の頃大学生のうちは、市販の『明治ブルガリア®』などを、開封してすぐスプーンで、こちらも開封してすぐの牛乳パックに入れ、室温で1,2日放置するという作戦でした。

 ブルガリア菌は、2,3世代で種が変異してエディビリティを失い、その都度あらたにヨーグルトを買い直すので、ちょっとコストがかかります。これに対して、「カスピ海ヨーグルト」に気づいて以来、ここ何十年かはずっと同じ株の世代を重ねています。(6/24の記事にも書きました)

 この製造も、牛乳パックごと保温して作れる「ヨーグルトメーカー」というお手軽家電がありますので、それを使っています。

 なお、ヨーグルトは、何も添加せずに、プレーンなままいただくか、小さじ半分以下のはちみつを最後になめることがあります。だから、実は6月に梅酒の梅で作ったあのジャム(6/24)、実はつい先日12月に入ってやっとなくなったってわけで。あのとき買った白砂糖とグラニュ糖は、いまだにそのまま残っています。

 数年前に、タニカ製品で『ヨーグルティアS』というのがあると知りました。これでつくったヨーグルトは何か違うかな、ということと、長時間低温加熱で作れる料理への好奇心から買ってみました。レシピもついています。そのなかに「甘酒」がありました...。

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 え? 「甘酒」って、酒粕をお湯と砂糖でとくだけじゃないの?

 このとき初めて、「第二の甘酒」である「米麹から作る甘酒」を知ったというワケで、いかにも狭い世界で暮らしているのがわかります...。『半七...』の甘酒もコッチだったんだと思いました。

これはいい!さっそくつくろうか。ところで米麹ってどうやって手に入れるんだろうか。子どもの頃に近所に「糀屋さん」がありました。通りかかっただけで、漂う不思議な香りがありました。足をのばしてみると、もうさすがに廃業していました。そういえば、味噌・醤油・納豆などの工場(こうば)は、近所にいくつもあったのに、もう、無いよなぁ...。

 何人かに聞いて、米麹を売っているところ(大きなスーパー)を教えてもらい、さっそく『タニカ・ヨーグルティアS』で甘酒をつくりました。

 分量をレシピ通り量って慎重につくりました。すると、良い香り...。ですが、ひと口を口に入れると、私には猛烈な甘さでした...甘すぎて、せき込みます。(別に、私は辛党でもないんですが)

 お米(精米)を生産農家の親族の方々からいただく機会が、年に1,2度あり、甘酒の材料にはそう事欠かないのですが、あのすごい甘さがニガテになりました。市販品のようにお湯でうすめて味わえばいいだけなのかもしれないのですが。

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 チョコレート、あなたは噛みますか、それとも噛まずに口の中でとかしますか。私は後者で、噛んで食べたことが一度もありません。ただ、昔は好きでしたが、ここ数年は、買ったことがないです。でも『明治・チョコレート効果』は、発酵した豆本来のフレーバーが良いです。『72%』の香りがいちばん好みですが、やはり、じゃ残りの成分28%である砂糖って、余分な気がします。『86%』も『95%』も好みでした。もうチョコレートを自分で買うことはない理由が;...

 数年前のあるとき、「『100%』というのはないのかな」と思い、調べますと、それは消費者向けの製品にはありえないようす。「チョコレート」=「カカオマス」+「カカオバター」+「砂糖」が基本構成要素のようで、これを満たさなければチョコレートではありません。そこで製菓材料を調べてみますと、「カカオマス」が製菓業者用に販売されています。

 「カカオマス」は、工場で材料として投入できる形態で、ディップした雫をつぶしたコイン型です。数千円で数kgという単位で販売。おそるおそる、「カカオマス」を購入しました。これ個人で買ってそのまま食うヤツって...。

 で、そのまま口に入れました...。『チョコレート効果95%』どころの甘い世界ではありませんでした...。

 ですが、定期的に口に含みたくなります。ドライフルーツといっしょにじっと口に含み、カカオマスがとけてドライフルーツがふやけたら、1,2回噛む、という味わい方をします。

 ただ、玄米もそうですが、カカオマスも、土壌に由来するカドミウムなどの有害な物質は微量含まれていることや、ドライフルーツも高額商品であることから、習慣的に味わえるわけではないです。この点、砂糖や紅茶緑茶やコーヒーやアルコール飲料の弊害や危険性も、「存在はするが、無視できる程度に微小」なのか「無視できる程度に微小だが、存在するのは確か」なのか、という捉え方の問題です。

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 さて前置きはこのくらいにして...えぇぇっ!?...砂糖を使った茶菓は、個人的には口にしないところ、考えてみると、私にとって、さつまいもやかぼちゃを除けば、唯一の「スウィーツ」らしいものは、「冬の甘酒」でした。本来、というか、庶民に広まった江戸時代は、夏の風物詩のようです。

 冬になると、『ヨーグルティアS』で甘酒をつくり、あつあつにしてスプーンでひと口...。で、肝心なのが、その際に、「チョコレート」ではなく「カカオマス」を続けてひと口...。(画像はそのセットでした) 

 目をつむって口を動かさずに1分間...。甘酒の強烈な甘さと、カカオマスの強烈な苦さが、実に良く溶け合うんですよ。ぜひおすすめ!...って、そんなヘンなマネはしたくない?