2023/11/26

■ まなぶ - かぼちゃの計算 2


 姉の「りな」さん(大学1年)と妹の「のあ」さん(中学3年)が、母に頼まれた食品を買い物中。(架空の物語です;)

のあ「あった!かぼちゃ、買おうよ。」

りな「ちょうどおいしい時期だよね。買おうと思ってたの?」

のあ「うん。ねぇ、質問。この左の¥58@のブロックを買って、捨てるところなく全部食べるのと、この右の¥38@の『くりゆたか7』を買って、台所でタネやワタをきれいしてから食べるのと、どっちがどのくらいお得なの?」

りな「どっちも同じかぼちゃ『くりゆたか7』なんでしょう。じゃ安いなら¥38じゃないの。差額は、包丁できれいに処理してくれたお店の人への手間賃だよね。のあは上手に包丁を使えるから、¥38のにしようよ。」

のあ「じゃ、私のお台所仕事の労働はいったんお金で計算しないことにしたとしてさ、100g38円のかぼちゃには、捨てる部分も含まれて38円なんだよね。タネとか取った後の食べられる部分だけだと、100gいくらになるのかな。58円より高かったら、考えちゃうね。」

りな「それは、どのくらい捨てるか、によるよね。

捨てずにぜんぶ食べられるなら、払うお金の通り100gあたり38円のままだけど、たとえば食べられる部分が半分しかなかったら、100gあたり38円の倍の100g¥76だよね。食べられる部分がたった1割(10%)しかなくて残り9割(90%)を捨てちゃうんだったら、食べられる部分は100gあたりその10倍の380円ってことになるのかな。

[表]

   食べられる部分が100%¥38@100g

   食べられる部分が 50%¥76@100g

   食べられる部分が 10%¥380@100g」

のあ「私たちの場合『廃棄率』は20%だよ。つまり『可食部』は80%にしようよ。」

りな「え、どうしてそこまでわかるの?」

のあ「このスーパーに買い物に来てるヘンなお客のブログ11/20に書いてた。」

りな「やっぱり...。あのヘンなブログ、受験生が読んだらちょっと...。」

のあ「ってことは、りなも読んでるのね。」

りな「あはは...。ところで、上の表さ、%の値が変わるにつれて、¥の値も変わるよね。%をxに、¥をyにしたとして、xyをかけ算したら、値は...。」

のあ「つねに同じ値3800だね。...ってことは、反比例関数なのか。」

    

りな「そうかもね。比例定数を3800にして、双曲線を1象限だけ描くと;


のあ「じゃ、私たちの場合、食べられる部分 はx = 80(%)のときにあたるから、xに80を代入すると、y = 47.5 (円/100gあたり)ってことになるね。」

りな「つまり、のあが包丁できれいにした『くりゆたか7』は、100gあたり47.5円なんだね。58円のパックを買うより、やっぱり安いね。差額の10.5円は、のあのお台所仕事のおかげで得られた価値ってことだね。」

のあ「お店の人がかけてくれた手間の価値でもあるね。」