2023/11/05

■ まなぶ - 遠足でテレビ局の見学(3);大学入試センター試験英語 - 2005本試験第5問


※ 日本アイスクリーム協会 - 『懐かしの昭和アイス』より (画像商品と本文とは関係がないです)


センター試験の出題について、特に英語が、さまざまな方面から横槍が入る...上は歯科医師会(9/19)やお天気の専門家(11/4)から、下はどうでもいい末端の国民のウェブログ(10/8)に至るまで...なかなか気苦労が絶えないお仕事のことでしょう...って、案外、入試センターの内側の人も大学受験生たちも、そんな外野の野次なんか全然気にしていなかったりして。言い出す方も、楽しんでいる節が...。

 さて、センター試験を離れて、似たような体験のくだらないヨタ話を(というか、このウェブログ全体がそうなんですが)...

 おととい11/3の会話中で、最初の、ボビーくんのお話;

“ライト「みなさん、 ようこそWXRPチャンネル19へ。私はダン・ライトです。今日はみなさん放送局の中を見て回り、テレビで見ている番組をどうやって放送しているのか、わかってもらおうかな。」

ボビー「ライトさん、今10時なんですけど、僕はいまの時聞はたいてい『郵便配達のジャック』を見てるんです。郵便配達のジャックはここにいるんですか?彼に会うことはできますか? 』”

 …会えるわけないだろ (;^^

 …などと案内役のライト氏は横柄に却下するはずがありませんね。でも私たちはつい反射的にそうツッコミを入れたくなります。試験中の受験生も心の中でツッコミを入れたことでしょう。他方で、質問したボビーくんは、あこがれのスターに会えると真剣に信じ切って、きっと前の晩は興奮して眠れなかったに違いありません。...ところで、見学のみんなは何年生なんですか。こんな質問をするってことは7,8歳の小学校低学年でしょうか。その割には、話の後半で、カーラさんが天気図について14歳中学2年生デキる女子系みたいなやり取りをしていますね。

 これまた古い私の小学校低学年時代...また半世紀前の話かよ、ってなもんですが、たいへん記憶に残る似た状況を経験しました。

 私の地元の隣町の青森市の郊外に、かつては雪印乳業の大きな生産工場がありました。昭和の当時も今もその辺は、別に酪農地帯でも何でもなく、りんご畑の中を国道7号線や幹線道路が通り、青森市の市街地の縁辺として宅地開発されつつあった郊外です。現在は完全に住宅地が広がる街中となっており、雪印の工場はありません。

 当時、私の小学校、のみならず地元の多くの小学校が、ある学年のある時期には、その工場に見学遠足に行くのがお決まりのプログラムのようでした。「学校行事として見学に行けば、行った生徒全員が、帰りに『アイスもなか』をもらえる」という、昭和の小学生にとっては、途方もない豪華特典がついていました。

 ついに私たちの学年もそこに見学に行く日が来ました。

 往復の道中の記憶も『アイスもなか』をもらった記憶も、今となっては無いのですが、きっと盛り上がったに違いありません。それよりこんなやり取りが、昨日のことのような強い印象として残っています...。

 私のクラスのガキ大将格のシュンスケ君(仮名)、激しい議論と腕力でクラス全員を支配するヤツですが、彼が私の隣に並んで歩く形で工場に入りました。

■ 皆で工場に着いて、工場側から案内のおじさんが登場し、整列した一同に、語りかけます。上のライトさんの引用をしますと;

工場のおじさん「みなさん、 ようこそ雪印乳業青森工場(仮称)へ。私は案内のおじさんです。今日はみなさん工場の中を見て回り、牛乳やアイスクリームがどう作られるかわかってもらおうかな。...」

...と言いかけたのをさえぎるように、シュンスケくんが、まるで全学年生徒を代表して発言するみたいに、大きな声でおじさんに話しかけます;

シュンスケくん「あのぉ、聞きたいんですけどぉ、牛乳とかアイスとかって、牛の乳からつくられるんですよねっ!」

おじさん「そ、そうだよ。よく知っているねぇ。」

シュンスケくん「あのぉ、さっきから探してるんですけど、牛、どこにいるんですかっ?」

 …コ、ココにいるわけないだろッ!(;^^A

 ドっと笑う周りの男子女子。目が点になるおじさん。シュンスケくんは、何か大きな誤りを犯したと気づき、恥ずかしさと怒りで顔が真っ赤になり、「な、なに笑ってるんだ」と、彼の周りにいた私や他の2,3人の男子をドツき始めます。

 おじさんが、乱闘をおさめるかのように、「あのね、実はね、ここの工場に、牛を育てる場所がないんだよ。だから、もっと遠くの山のひろい牧場で牛を飼っていて、しぼった牛乳をそこから毎日トラックではこんでもらうんだよ」となだめていました。

 おじさんがいい人でよかったです。さすが大企業の管理職、円満なお人柄と危機管理スキルに長けています。きっと彼は、今日の小学校の代表質問のレベルといい乱闘騒ぎといい、どんだけスゴい家庭の...皆、国会議員や地方自治体の議員の子弟に違いない...と思ったことでしょう(;^^w