■ 一般に、住宅を解体処分する際、自力でデキる人ならば、体力・時間・機材(一般人のレベル;軽トラやどこの家にもあるレベルの工具など)があれば、残置物の分別さえ終わったならば、分別後不要な物は、いろんな方法を駆使してどんどん処分すなわち捨てればよいです。
■ さて、もしも、あなたや兄弟姉妹が、もう実家を離れて別の家で家庭を築いているとして、実家の仏壇はどうすればよいのでしょうか。
■ 「自分は無宗教」という方も、あなたの実家が徳川家康の宗門改め以来の日本人の家屋なら、実家の菩提寺というのは存在するのでは? (「いや、うちは鎌倉仏教成立以前に成立していた公家だから…」という方は、スルーしてください)
■ 私も内心、そんな無宗教気取りで、位牌や遺影は引き続き保管するとして、仏壇なら、物質的には木材とプラスチックの素材に塗装されて作られた家具だから、ゴミ処分場に持ち込んではどうかな、と思っていました。
■ そんな先月のある日、私の妹が、私の実家処分作業中でゴミが散乱する仏間にやってきて、ひとまず座って拝もうとしたところ、何か妙にクラっときて異様な焦りを感じたそうで。
■ 霊感の強い人というのはいるものなのでしょうか、やはり。差し迫った恐怖感で、彼女はすぐその場で、親類の弘前のお寺に電話して、宗派は違えど、助言を求めたそうです。
■ すると、お寺のおうちの方のご助言が…。今差しさわりない程度に要約すると;
①菩提寺に連絡し、魂抜きの法要をする。
②その後、仏壇・仏具の処分は、この地域の一般的手続きとしては、仏具屋に依頼する。
③位牌は大事なので、その後も粗末にしない。
■ そうだったのですか…。知らない私はいかにも傲慢だったと、無知の恐ろしさを実感しました。ご覧になっている方、どうぞ軽蔑なさってけっこうです(本心から後悔)。
■ 仏壇には閉眼供養が必要だということは、納得しました。
■ 具体的措置として、供養には、「席を設けるのか」「どの顔ぶれが必要か」、また、位牌の保管方法は...など、具体的に検討することにしました。
■ 何と言っても専門家に助言を求めるに限るので、やはり前述の親戚のお寺に、今度は電話ではなく時間をお取りいただいて、直接訪問しました。
■ 以下は、その内容です。ただ、地方により、宗派により、異なります。
また、もっと大きな問題ですが、本来、このような場で公開すべきことではないかもしれません。お話しくださった住職の知恵をまるっとさらすのは大きな抵抗があります。
でも、ご覧になっている方でこのつたないサイトにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれませんので、一般論としてご参考になさっていただければ…と。自分が必死にサイトを探したからです。
■ 住職のお話のうち、障りのない部分を要約すると;
・仏さまの「魂抜き」をする段取りは、宗派により微妙に異なるので、まず菩提寺に相談が大前提。
・自宅に和尚さまを呼ぶ場合は、お花お菓子程度は用意。
・お膳などの会席は、私の宗派では必須とは言えない。
・お布施は必要。
・供養後、仏壇の処分は、仏壇屋に相談せよ。
・自分で自治体のごみ処分場に持ち込む行為は止めはしないが、弘前では極めてまれなケース。
■ 従兄にあたり幼い頃からの馴染でもありますので、これでもかなりざっくばらんな言い方で教えてくれました。私以外の人が相談に来るとすれば、だいぶ異なる雰囲気になるでしょう。
■ お礼を述べて引き下がり、この時点で、作業の段取りを考えます;
・閉眼供養のタイミングとして、いまもうすでに実家は、残置物処分中で、和尚さまにお出でいただく状況ではない。執り行うなら、家具箪笥類を処分し、他のゴミをきれいにした後に。
・とはいえ、もうまもなく水道や電気の契約を打ち切るので、自宅での供養はもはや不可能ではないだろうか。場所的にムリがあるのではないだろうか…。
・供養の会席者だが、私の祖父祖母も祭ってある仏壇ではあるが、だからといって、数多くいる私のおじおばなどに遠来ご足労願えるような物理的環境ではないだろう。ゆえに、和尚さまの他には、私とその兄弟以外は不可能だろう。多くて3人程度か。それで和尚さまに申しわけがたつだろうか。
■ 困りました…。