2023/11/29

■ あるく - 八幡宮


あるいて3分の近所にある八幡宮です。

 昨晩はたたきつけるような雪混じりの猛烈な風で、近い雷も何度もあり、少し恐怖を覚えたくらいでした。

 風はなおずっと強く、この天候で除雪しなきゃだめかもと思いましたが、早朝見るとほとんど積もっておらず、イマ昼になって、雪の痕跡はほぼ消えました。

 近所の八幡さまをあるきます。参道に、トップ画像のように銀杏の実が散って、踏みつつ参拝します。

 画像左は、土手で、流れる川は一級河川「岩木川」です。この土手の大掛かりな補修工事がここ数年続き、今年終了したようです。その工事中だった昨年夏には、この土手の「避難判断水位」「氾濫危険水位」をともに越えた日が2日間ほど続き、あとほんの数cmで、画像左の土手の上端から溢れるところをゴウゴウと流れておりました。今立っているココよりも水位がずっと上だったってことです。その時点で土手は補強工事のさいちゅうだったし、これまでの人生に無い経験だったので、大いに肝を冷やしました。

 この土手沿い数kmにわたって、私の幼少時の思い出からつい最近までずっと、ポプラと銀杏と桜の巨木がズラリと立ち並んでいました。この八幡さまなど、ポプラ・銀杏・黒松の並木の中にあり、昼なお暗いほどのうっそうとした雰囲気でした。ですが、今回の補修工事で、すべてなぎ倒されてしまいました...。昨年までの工事中のこの数年間は、この境内にたくさんの重機がいて、巨木が切り倒され、泥と土まみれの切り株や根が掘り起こされて覆され、放置されていたその光景は戦場のような残虐な光景で、泣けました。堤防地盤の強度計算や工事の段取りの効率性といった必要性からやむをえなかったのでしょう。ケーベル先生に叱ってもらいたいです...。

 画像のような銀杏の実は、かつては、多くの人たちが拾って、一瞬にしてなくなってしまっていたものですが、最近は拾う人もいなくなったのでしょう。こないだうち続いた好天のうちに拾えばよかったかな。今日は盛大に踏んでシューズの裏についています。水たまりで洗って帰らなくては。

 中学時代、弘前のお寺に下宿していたとき、住職ご夫婦が、境内の銀杏の実をマメに拾っては、洗って彼らの居間の石油ストーブの上に実を置いて、ホクホクと楽しんでいました。お寺のたてものじゅうが銀杏のステキな香りに...!

 大学時代、大学構内のうち、かよっていた学部の一角が銀杏並木で(8/7)、図書館とつながるその通りを、一日に何往復もするし、東京はそもそも冬の入りの時期以降は雨も降らず乾燥しているので、雨で洗われることもなくすっかり靴底に銀杏の実が摺りこまれてしまって、下宿にかえってシューズを脱ぐと、家屋中が銀杏のステキな香りに...!下宿のおばさんに「靴底はオモテの入口に置いたブラシとバケツの水できれいにしてから入るように」何度も言われました。

 あの香り、そんな思い出があるので、何となく憎めないような...。『秋の日の図書館のノートとインクのにおい』という歌がありましたが、私の場合は、銀杏の香りが、秋も深まるお勉強の香りです...(;^^