2023/06/24

■ こわすつくる - 実家整理 - 梅酒の梅でジャムをつくる


■ 実家整理をしていたところ、梅酒の大瓶(4リットル果実酒瓶)を3本ほど発掘しました。漬け込んだ日のシールが貼ってあり、昭和の年月日になっています。40年以上前の梅酒なのですが、そもそも飲めるのですか。廃棄すべきじゃないのですか。

■フタには、父の筆跡で、年月日のほかに、それぞれに「ウォッカ」「ブランデー」「35°」と書かれてあります。溶媒として用いた酒類のことでしょう。「ブランデー」の色は、明らかに濃く、ちょっと毒々しいです。

■ キツくしまったフタを開けると、普通の梅酒の良い匂いがします。腐敗や変質はないようです。ググってみると、ふつうに飲めるようです。

■ 素人のつくる梅酒は、市販のものに比べて、味もキツく風味も劣ります。キツい理由は、衛生上も酒税法上も、アルコール度の高い溶媒を用いなくてはならないからです。風味が劣るのは、気の利いた「香料」など用いる芸当は素人にはできず、氷砂糖と白砂糖ばかり使うからです。

■ 私はお酒を飲む回数は、1年に片手の指で数える回数(日数)しかないので、古い良さげな梅酒を10リットルあまりも発掘しても、欣喜雀躍の境地には遠いのですが、父の筆跡を見て、液体をすぐシンクに流し瓶を割って捨てる...という気にはなりません。

■ 処置に困って放っておきましたが、実家整理作業を、五月晴れ・炎天下の中でし終えて、汗とほこりまみれの後シャワーを浴びると、つい「あの梅酒」を思い出してしまいました。

■ が、飲んでもキツくて咽(むせ)ます。そこで、水で3倍以上に薄めて(バチあたりですか?)、氷を入れて、恐る恐る飲んだら、なんとおいしい!「ウォッカ」「ブランデー」「35°」の3種類とも、独自の風味があります。特に「ブランデー」はステキです。

■ これを4月5月6月と繰り返し堪能し、後半にはもうすっかり期待し楽しみにしてしまっていました。

■ が、ある日、あれ、え、まさか、なくなっちゃったのですかッ!? 

■ あとに残されたのは、瓶の中の大量の梅の実。1粒をカリカリ食べてみましたが、う~ん。固い・味もキツい。捨てるしか…。しかし量が多いです。グーグル先生に聞いたところ、ジャムを作っている人たちが多いそうです。じゃあ私もやってみます。

■ 梅は百数十粒(途中で数えるのをやめました)、質量は合計1.6kgくらいあります。ググったレシピ通り、ステンレスの寸銅鍋に、梅と、買ってきたグラニュー糖・白砂糖と水を入れて、IH調理器でタイマーセットして煮続けます。冷まして、煮崩れした梅の実から、熱湯で煮沸した割り箸を使って、種を取り出します。種にもジャムがくっついているのですが、種だけ別容器に分け入れます。根気よく百数十個を箸で取り出したわけです。これはこれで、グラスに氷水とともに入れて楽しむ予定です。その後、種を取り出した後のジャムをもう少し煮詰めて粘度を高め、いくつかの容器に小分けして、冷まして冷蔵・冷凍します。

■ カスピ海ヨーグルトを、ここ20年間ほど自分で作っています。菌は、3世代程度で変異してエディビリティを失うブルガリア菌とは異なり、私のカスピ海ヨーグルト菌は、実はこの20年以上の間、一度もリフレッシュすることなく、常時3パックのバックアップを冷凍庫に確保し先入れ先出し法で世代を繰り返しています。で、できたヨーグルトを、さらにコーヒーロート(カリタ)とフィルターに入れて冷蔵庫で24時間以上脱水し、ギリシャヨーグルトにしています。クリームチーズそのものの食感です。はちみつといただくのですが、今日からしばらくは梅ジャムと。

■ 梅酒に次いで、また楽しみが増えました。